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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):JINSHD、コメ兵HD、OKI

JINSHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■ジンズホールディングス <3046>  3,410円  +275 円 (+8.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ジンズホールディングス<3046>は大幅続伸。5日の取引終了後に発表した9月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比9.4%増と8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。自宅での使用を提案した “おうち時間に着替えるメガネ”「JINS HOME」が売り上げを牽引したほか、前月に続き、紫外線や目に見える光でカラー濃度が変化する「可視光調光レンズ」や、傷・汚れ・反射に負けない特殊なコーティングを施した「JINS 無敵コーティング」などのオプションレンズの装着率が上昇したことも寄与した。なお、全店売上高は同10.4%増だった。

■コメ兵ホールディングス <2780>  5,470円  +420 円 (+8.3%)  本日終値
 コメ兵ホールディングス<2780>は大幅続伸。午前11時ごろに発表した9月度の月次売上高(速報値)が前年同月比33.6%増の78億8400万円となり、6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。9月2日から24日にかけて「秋の大決算Bargain」を開催したことなどが貢献した。

■沖電気工業 <6703>  1,015円  +55 円 (+5.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 沖電気工業<6703>が大幅高で4ケタ大台を回復。情報通信システム大手の一角だが、ATMやプリンターなどでも高い商品競争力を誇る。また、パワー半導体分野も深耕しており、信越化学工業<4063>と協業で次世代素材の研究を進め、製造コストを9割カットした新技術を開発している。電気自動車(EV)の世界的な普及を背景にパワー半導体の需要は増勢一途にあるが、特に性能面で進化させた次世代パワー半導体へのニーズが高まっているが、次世代パワー半導体ではSiC(シリコンカーバイド)製デバイスとGaN(窒化ガリウム)製デバイスの2つの市場が先行して立ち上がっている。そのなか、OKIは高耐圧性など優れた特性ポテンシャルを有するGaN製デバイスに傾注している。

■薬王堂ホールディングス <7679>  2,897円  +117 円 (+4.2%)  本日終値
 薬王堂ホールディングス<7679>が続急伸し上場来高値を更新。5日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を1368億6300万円から1391億円(前期比8.0%増)へ、営業利益を47億400万円から54億円(同15.9%増)へ、純利益を33億3600万円から37億円(同14.2%増)へ上方修正したことが好感された。前期から継続する売り場と販促の固定化による売り場コンディションの向上に加えて、改装店舗の増加が既存店売上高の増加に貢献する。また、電気代と人件費が計画を下回る見通しであることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高715億4200万円(前年同期比10.6%増)、営業利益32億6900万円(同15.8%増)、純利益22億8900万円(同11.1%増)だった。

■川崎汽船 <9107>  5,445円  +217 円 (+4.2%)  本日終値
 川崎汽船<9107>が活況商いで株価も大幅高となったほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が軒並み高に買われた。9月配当権利落ち後の相場でバリュー株に利益確定の動きが目立ったが、足もと売りが一巡し、値ごろ感から買い戻す動きがみられ、海運株はその象徴として買われている。ここコンテナ船の運賃市況が下落基調で上海発欧州向けは足もとで約4年ぶりの安値をつけたことが報じられている。ただ、コンテナ船市況の影響は海運セクターの株価には大方織り込まれつつあるようだ。一方、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の方は戻り足が鮮明で、前日時点で1800を超えたが、これは昨年10月以来約1年ぶりとなる。中国景気の減速が言われるなかも、中国経済と連動性が高いといわれる同指数が上昇基調を強めていることで、海運株を買い戻す動きが活発化している。

■キユーピー <2809>  2,575円  +98.5 円 (+4.0%)  本日終値
 キユーピー<2809>は6連騰し年初来高値を更新。5日の取引終了後、23年11月期の連結業績予想について、売上高を4470億円から4533億円(前期比5.3%増)へ、営業利益を140億円から180億円(同29.2%減)へ、純利益を85億円から120億円(同25.2%減)へ上方修正したことが好感された。従来予想では、鳥インフルエンザの感染拡大による鶏卵供給の減少、国際的な穀物・エネルギーや為替の相場動向などの影響を織り込んでいたが、足もとで価格改定が浸透していることや海外セグメントの業績が堅調に推移していることから予想を引き上げる。また、鳥インフルエンザによる影響が想定よりも少ない見込みであることも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(22年12月~23年8月)決算は、売上高3358億9700万円(前年同期比5.6%増)、営業利益133億4100万円(同37.7%減)、純利益110億8100万円(同23.8%減)だった。海外で中国、東南アジア、北米の各事業が堅調に推移したことに加えて、調味料、タマゴ商品の価格改定による単価上昇などが寄与した。また、キユーピータイランドでマヨネーズ類を増産するとあわせて発表した。約29億円を投じて新棟を建設し、生産能力を2倍に増強する。なお、新棟の稼働は25年1月を予定している。

■ヤマダホールディングス <9831>  462円  +9.7 円 (+2.1%)  本日終値
 ヤマダホールディングス<9831>が続伸。コジマ<7513>やエディオン<2730>、ビックカメラ<3048>などが堅調に推移する。総務省が6日発表した8月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は物価変動を除いた実質で前年同月比2.5%減と振るわなかった。一方、品目別では家庭用耐久財が同8.8%増。このうち、電気代が上昇するなかにあっても、冷暖房用器具が同49.1%増と大きく伸びた。記録的な猛暑を受け、エアコン消費が想定を上回って拡大したことが改めて浮き彫りとなり、家電量販店各社の収益貢献期待を強める方向に作用したようだ。

■アズビル <6845>  4,698円  +83 円 (+1.8%)  本日終値
 アズビル<6845>が続伸。この日、外資系データセンターのトータルマネジメントシステムを手掛けるX1Studio(東京都千代田区)と出資契約及び業務提携契約で合意したと発表しており、好材料視された。アズビルがX1Studioの第三者割当増資を引き受けるとともに、業務提携契約を締結するという。外資系の施主が運営するデータセンターは、本国で採用したシステムを他国でも採用することが一般的となっており、海外製のプラントや工場、超大規模ビル向け制御システムであるSCADAシステムを提供するX1Studioと、ビルディングオートメーション(BA)分野で実績を持つアズビルが提携することで、今後市場拡大が見込まれている国内のデータセンター市場における事業機会の拡大を図るとしている。

■ソディック <6143>  763円  +13 円 (+1.7%)  本日終値
 ソディック<6143>が3日続伸。きょう付の日刊工業新聞で「レーザー加工機市場に参入する」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、フェムト秒(フェムトは1000兆分の1)レーザー加工機を開発し、24年1月に市場投入するという。燃料電池市場の拡大を受け、同電池のセパレーターでは量産効果を高める耐久性の高い金型需要が見込まれるていることから、新型機で同金型の加工に対応するとしている。

■日本製紙 <3863>  1,343円  +20 円 (+1.5%)  本日終値
 日本製紙<3863>、三菱製紙<3864>などをはじめ製紙株がほぼ全面高に買われた。全体相場はハイテク値がさ株が弱く日経平均は前日終値近辺でのもみ合いだが、TOPIXの方は堅調でプラス圏での推移が続いている。バリュー株物色の波が再燃しているが、そのなか、日本紙、三菱紙ともにPBR0.3倍台と超割安圏で底値限界に近いとの見方で、リバウンド狙いの買いを誘導している。原料高や円安による輸入コストの上昇で収益環境は厳しいものの、製品値上げ効果で吸収しており、24年3月期は総じて業績回復色が強まることで買い安心感もあるようだ。

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