八洲電機---1Qは2ケタ増収・各利益は黒字化、プラント事業および産業・設備事業が好調に推移
八洲電機<3153>は31日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比28.5%増の114.39億円、営業利益が2.71億円(前年同期は3.85億円の損失)、経常利益が2.99億円(同3.56億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1.94億円(同2.45億円の損失)と、売上高、各段階利益はいずれも大幅な増収増益となった。
プラント事業の売上高は前年同期比74.4%増の31.71億円、営業利益は同559.1%増の2.26億円となった。鉄鋼・非鉄分野において、好調な銅・ステンレス業界などを中心に、生産能力増強を目的とした設備の新設や増設が進められていることを背景に、圧延設備などに関連した大型工事案件が順調に進捗した。また、石油・化学・ガス分野では、発電設備などの老朽化対策として、設備の維持・管理を目的とした電気設備更新工事などが増加し、特に石油分野において大型更新工事が進められた。これにより、売上高は好調に推移した。
産業・設備事業の売上高は同22.1%増の68.81億円、営業利益は同659.9%増の4.24億円となった。企業の設備投資意欲は底堅く、コロナ禍で先送りにしてきた老朽設備の維持・更新工事が再開するなか、一般産業分野において、工場の生産設備やユーティリティ設備の更新工事が順調に進捗し、また、空調設備分野においては、情報通信分野向け及び理科学分野向けの特殊空調及び大口空調案件が順調に推移し、売上高は好調に推移した。産業機器分野においては、設備機械関連セットメーカーの生産量及び国内製造業の設備投資が昨年度から回復しつつあるが、モータや圧縮機などの売上高は堅調な推移に留まった。
交通事業の売上高は同4.1%減の13.86億円となったが、案件の原価低減等コスト管理の強化により、営業利益は0.84億円(前年同期は0.01億円の利益)となった。依然として需給逼迫による部材の長納期化の影響が残るものの、ビジネスや観光需要が回復傾向にあり、設備投資再開の機運も高まっているなか、車両の保安装置改修やインバータ更新案件等により、売上高は堅調に推移した。
2024年3月期通期の連結業績予想について、売上高が前期比2.9%増の620.00億円、営業利益が同3.8%増の29.00億円、経常利益が同2.4%増の30.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.4%増の20.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ