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8155三益半導体工業

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RSテクノ Research Memo(4):ウェーハ再生事業は12インチで業界シェア約33%とトップ


■RS Technologies<3445>の会社概要

3. 事業内容
事業セグメントはウェーハ再生事業とプライムウェーハ事業、半導体関連装置・部材等の3つのセグメントとその他に分けて開示している。2022年12月期の事業別構成比を見ると、ウェーハ再生事業が売上高の34.6%、営業利益の51.4%、プライムウェーハ事業が売上高の43.7%、営業利益の42.2%を占めており、この2事業が収益柱となっている。

(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業は、同社及び台湾子会社で展開しているほか、2022年12月期第2四半期から持分法適用関連会社であるSGRSでも12インチの再生ウェーハの量産を開始した。日台中の3拠点で展開している企業は同社のみである。主力となる12インチの月産能力は2022年12月末時点で国内が30万枚(8インチは15万枚の能力を保有)、台湾が20万枚の合計50万枚で、そのほか中国で5万枚の能力を有している。売上構成比では12インチウェーハが約85%と大半を占めており、同社推計によれば12インチ再生ウェーハの世界シェアは数量ベースで約33%と業界トップの地位を確立している。前述した再生加工技術の高さに加えて、直販体制によるコストダウンの徹底と顧客との緊密なコミュニケーションによって顧客満足度の高いサービスを提供していることが高シェアにつながっていると考えられる。競合は国内で濱田重工(株)、三益半導体工業<8155>の2社、海外では台湾系で3社あり、6社で全体の約9割を占める寡占市場となっている。このため、価格競争が生じにくい業界構造になっていることが特徴と言える。

地域別出荷数構成比(2022年12月期)を見ると、12インチ再生ウェーハは台湾が40.4%、日本が32.6%と両国で全体の約7割を占めているのに対して、8インチ再生ウェーハは欧州が46.3%、米国が23.5%と高くなっているのが特徴だ。主要顧客は台湾のTSMC<TSM>のほか、国内ではソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)やキオクシア(株)など、米国ではIntel<INTC>、Micron Technology<MU>、欧州ではST Microelectronics<STM>やInfineon Technologiesなど大手半導体メーカーが並ぶ。なお、12インチ再生ウェーハのうち中国向けに関しては従来国内や台湾から出荷していたが、2022年から量産を開始したSGRSに順次シフトし、国内及び台湾工場は空いた余力でそのほか地域の需要をカバーする戦略となっている。

(2) プライムウェーハ事業
中国子会社GRITEKの事業となり、売上高の4~5割がプライムウェーハで残り5~6割をシリコンインゴット及び半導体製造装置用消耗部材の販売で占めている。2022年12月末時点のプライムウェーハの月産能力について見ると、徳州工場で5インチが5万枚、6インチが15万枚、8インチが13万枚となっている。プライムウェーハの顧客は主に中国半導体メーカーで、売上の7割強は家電製品や自動車等に搭載されるアナログ半導体やパワー半導体向けで占められる。中国におけるシェアはまだ低く、8インチ市場では1割程度と同社では推計しており、今後生産能力を増強してシェアを拡大していく計画となっている。また、シリコンインゴットや消耗部材については海外にも販売しており、消耗部材の一部はDG Technologies向けに出荷されている。

(3) 半導体関連装置・部材等
半導体関連装置・部材等の事業には、同社で仕入販売する半導体関連装置や半導体材料・パーツのほか、子会社のユニオンエレクトロニクスソリューション、DG Technologiesの売上が含まれる。半導体製造装置については、主に日本の半導体製造装置メーカー等から仕入れて(中古品含む)、アメリカ・欧州・日本・台湾・中国・韓国など世界中の半導体メーカーへ販売している。

また、ユニオンエレクトロニクスソリューションは半導体商社で、(株)日立パワーデバイスのパワー半導体のほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>のMCUなどを主に取り扱っている。2020年には上海事務所を開設しており、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)が収束した後に半導体関連商品の拡販を進める予定となっている。DG Technologiesは半導体製造装置の一種であるドライエッチング装置向け消耗部材(石英リングやシリコン電極等)の製造販売を行っており、国内外の大手半導体製造装置メーカー及び半導体メーカーに販売している。製造拠点は神栖工場(茨城県)に加えて、2021年5月に栗原工場(宮城県)を開設して一部工程の生産を開始し、2022年6月には一貫生産が可能な新工場を竣工した。新工場では自動化装置を導入して生産性を高めており、生産能力は約2倍に拡大している。

(4) その他
その他の売上として、2013年より開始したソーラー発電事業における売電収入(発電能力は約1.59MW)のほか、半導体ウェーハ製造工程における技術コンサルティングサービスなどを同社で行っているが、全体の業績に与える影響は軽微となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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