話題株ピックアップ【夕刊】(2):タムラ、ミネベア、住友商
■日本曹達 <4041> 4,320円 +205 円 (+5.0%) 本日終値
日本曹達<4041>がカイ気配スタートで4日ぶりに大きく切り返す展開。同社は農薬と化学品が収益の2本柱となっており、半導体向けなど電子材料なども手掛けるが、業績は絶好調といってよく、同社が前週末3日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)決算は営業利益が前年同期比2.3倍の147億8100万円と急増した。通期売上高や営業利益予想に変更はないものの、好業績を背景に株主還元を強化、今期の年間配当を従来計画の180円に40円も上乗せし220円とすることを発表し、これがサプライズとなった。これにより同社株の配当利回りは前週末終値換算で5%を上回る水準となり、買いを呼び込む格好となった。
■タムラ製作所 <6768> 781円 +37 円 (+5.0%) 本日終値
タムラ製作所<6768>がカイ気配スタートで一気に株価水準を切り上げた。同社はトランスやリアクターの大手メーカーで、次世代パワーデバイスとして注目される酸化ガリウムパワー半導体などへの取り組みでも先駆している。足もとの業績も急回復局面に入っている。前週末3日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)決算は営業利益が前年同期比7.1倍の31億4400万円と大幅な伸びを達成した。産業機械向けやエアコン向けにトランスやリアクター需要が旺盛で収益を押し上げており、これを好感する買いが集中した。なお、通期営業利益については前期比2.9倍の45億円を予想している。
■日特建設 <1929> 924円 +17 円 (+1.9%) 本日終値
日特建設<1929>は5日ぶりに反発。前週末3日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を685億円から710億円(前期比7.5%増)へ、営業利益を46億円から50億円(同10.5%増)へ、純利益を30億5000万円から33億円(同0.9%減)へ上方修正したことが好感された。基礎・地盤改良工事が好調に推移しており、施工促進にも努めた結果、売上高の増加につながった。加えて原価低減なども寄与することが要因としている。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高539億400万円(前年同期比12.3%増)、営業利益43億8400万円(同32.9%増)、純利益28億1000万円(同26.0%増)だった。
■ミネベアミツミ <6479> 2,322円 +33 円 (+1.4%) 本日終値
ミネベアミツミ<6479>が4日続伸。前週末3日の取引終了後、上限を450万株(発行済み株数の1.09%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は2月6日から6月23日までで、株主還元や資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。同時に、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を1150億円から1000億円(前期比8.5%増)へ、純利益を850億円から710億円(同3.0%増)へ下方修正した。売上高は1兆2500億円から1兆3000億円(同15.6%増)へ上方修正したものの、第3四半期においてデータセンター関連を中心とした市場減速による販売減と急激な為替変動などの影響により、営業利益が計画未達となったことが響く。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高9524億8500万円(前年同期比14.1%増)、営業利益670億8100万円(同4.8%減)、純利益439億4200万円(同17.8%減)だった。
■住友商事 <8053> 2,298.5円 +30.5 円 (+1.3%) 本日終値
住友商事<8053>は伸び悩みの展開。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、自社株買いと消却の実施を発表した。これを手掛かりとした買いが入り、後場に上昇率は一時5%を超えた。だが、すでに決算発表を済ませた他の総合商社とは対照的に、通期の純利益予想や配当予想が据え置きとなったことをネガティブ視した投資家の売りが出て、株価は急速に上げ幅を縮小した。同社は取得総数3300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の約2.6%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いを2月7日から4月28日の間、東証の市場買付けにより実施する。取得株数のすべてを6月2日に消却する予定。4~12月期の連結決算は、最終利益が前年同期比38.5%増の4642億5900万円だった。
■トヨタ自動車 <7203> 1,913.5円 +22 円 (+1.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株に高いものが目立つ。前週末発表された1月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回り米経済の強さが確認されたことで、外国為替市場で急速にドル買い・円売りの動きが生じた。更に、きょうは次期日銀総裁人事で雨宮正佳副総裁に打診が入ったとの報道がなされるなか、次期総裁が雨宮氏の場合は金融政策の急な修正は行われない可能性が高いとの見方が広がり、1ドル=132円台前半まで改めて円が売り直される展開となった。そうしたなか、輸出株の中でもとりわけ為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善思惑から買いが誘導されている。
■チャームケア <6062> 1,117円 -128 円 (-10.3%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
3日に決算を発表。「上期経常は34%増益で着地」が嫌気された。
チャーム・ケア・コーポレーション <6062> [東証P] が2月3日大引け後(15:00)に決算を発表。23年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常利益は前年同期比33.9%増の11.7億円に拡大したが、通期計画の43.8億円に対する進捗率は26.9%にとどまり、5年平均の45.1%も下回った。
⇒⇒チャームケアの詳しい業績推移表を見る
■カチタス <8919> 2,708円 -307 円 (-10.2%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
3日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は11%減益」が嫌気された。
カチタス <8919> [東証P] が2月3日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比1.6%増の106億円となり、通期計画の138億円に対する進捗率は77.0%となり、5年平均の78.8%とほぼ同水準だった。
⇒⇒カチタスの詳しい業績推移表を見る
■ウシオ電機 <6925> 1,548円 -164 円 (-9.6%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
ウシオ電機<6925>が急落した。前週末3日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益は140億円から130億円(前期比3.1%増)に見通しを引き下げており、嫌気されたようだ。売上高の見通しは据え置いた。欧州を中心に販売していたナトリウムランプの需要が減少し、関連する棚卸資産の評価損を計上。半導体市況の悪化に伴い、露光用UVランプの販売も想定を下回る見込みとなった。また、映像装置事業では部材調達価格が高騰し、収益性が悪化した。
■ジーテクト <5970> 1,387円 -130 円 (-8.6%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
ジーテクト<5970>が急落。前週末3日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3240億円から3110億円(前期比31.5%増)へ、営業利益を141億円から103億円(同5.8%減)へ、純利益を115億円から76億円(同14.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。北米における半導体影響や中国の新型コロナウイルス再拡大などにより、得意先である自動車メーカーの更なる減産に加えて、急激な生産変動による固定費負担や円高進行などが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高2357億900万円(前年同期比41.2%増)、営業利益102億1800万円(同54.9%増)、純利益84億500万円(同55.5%増)だった。
株探ニュース
日本曹達<4041>がカイ気配スタートで4日ぶりに大きく切り返す展開。同社は農薬と化学品が収益の2本柱となっており、半導体向けなど電子材料なども手掛けるが、業績は絶好調といってよく、同社が前週末3日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)決算は営業利益が前年同期比2.3倍の147億8100万円と急増した。通期売上高や営業利益予想に変更はないものの、好業績を背景に株主還元を強化、今期の年間配当を従来計画の180円に40円も上乗せし220円とすることを発表し、これがサプライズとなった。これにより同社株の配当利回りは前週末終値換算で5%を上回る水準となり、買いを呼び込む格好となった。
■タムラ製作所 <6768> 781円 +37 円 (+5.0%) 本日終値
タムラ製作所<6768>がカイ気配スタートで一気に株価水準を切り上げた。同社はトランスやリアクターの大手メーカーで、次世代パワーデバイスとして注目される酸化ガリウムパワー半導体などへの取り組みでも先駆している。足もとの業績も急回復局面に入っている。前週末3日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)決算は営業利益が前年同期比7.1倍の31億4400万円と大幅な伸びを達成した。産業機械向けやエアコン向けにトランスやリアクター需要が旺盛で収益を押し上げており、これを好感する買いが集中した。なお、通期営業利益については前期比2.9倍の45億円を予想している。
■日特建設 <1929> 924円 +17 円 (+1.9%) 本日終値
日特建設<1929>は5日ぶりに反発。前週末3日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を685億円から710億円(前期比7.5%増)へ、営業利益を46億円から50億円(同10.5%増)へ、純利益を30億5000万円から33億円(同0.9%減)へ上方修正したことが好感された。基礎・地盤改良工事が好調に推移しており、施工促進にも努めた結果、売上高の増加につながった。加えて原価低減なども寄与することが要因としている。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高539億400万円(前年同期比12.3%増)、営業利益43億8400万円(同32.9%増)、純利益28億1000万円(同26.0%増)だった。
■ミネベアミツミ <6479> 2,322円 +33 円 (+1.4%) 本日終値
ミネベアミツミ<6479>が4日続伸。前週末3日の取引終了後、上限を450万株(発行済み株数の1.09%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は2月6日から6月23日までで、株主還元や資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。同時に、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を1150億円から1000億円(前期比8.5%増)へ、純利益を850億円から710億円(同3.0%増)へ下方修正した。売上高は1兆2500億円から1兆3000億円(同15.6%増)へ上方修正したものの、第3四半期においてデータセンター関連を中心とした市場減速による販売減と急激な為替変動などの影響により、営業利益が計画未達となったことが響く。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高9524億8500万円(前年同期比14.1%増)、営業利益670億8100万円(同4.8%減)、純利益439億4200万円(同17.8%減)だった。
■住友商事 <8053> 2,298.5円 +30.5 円 (+1.3%) 本日終値
住友商事<8053>は伸び悩みの展開。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、自社株買いと消却の実施を発表した。これを手掛かりとした買いが入り、後場に上昇率は一時5%を超えた。だが、すでに決算発表を済ませた他の総合商社とは対照的に、通期の純利益予想や配当予想が据え置きとなったことをネガティブ視した投資家の売りが出て、株価は急速に上げ幅を縮小した。同社は取得総数3300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の約2.6%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いを2月7日から4月28日の間、東証の市場買付けにより実施する。取得株数のすべてを6月2日に消却する予定。4~12月期の連結決算は、最終利益が前年同期比38.5%増の4642億5900万円だった。
■トヨタ自動車 <7203> 1,913.5円 +22 円 (+1.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株に高いものが目立つ。前週末発表された1月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回り米経済の強さが確認されたことで、外国為替市場で急速にドル買い・円売りの動きが生じた。更に、きょうは次期日銀総裁人事で雨宮正佳副総裁に打診が入ったとの報道がなされるなか、次期総裁が雨宮氏の場合は金融政策の急な修正は行われない可能性が高いとの見方が広がり、1ドル=132円台前半まで改めて円が売り直される展開となった。そうしたなか、輸出株の中でもとりわけ為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善思惑から買いが誘導されている。
■チャームケア <6062> 1,117円 -128 円 (-10.3%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
3日に決算を発表。「上期経常は34%増益で着地」が嫌気された。
チャーム・ケア・コーポレーション <6062> [東証P] が2月3日大引け後(15:00)に決算を発表。23年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常利益は前年同期比33.9%増の11.7億円に拡大したが、通期計画の43.8億円に対する進捗率は26.9%にとどまり、5年平均の45.1%も下回った。
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■カチタス <8919> 2,708円 -307 円 (-10.2%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
3日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は11%減益」が嫌気された。
カチタス <8919> [東証P] が2月3日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比1.6%増の106億円となり、通期計画の138億円に対する進捗率は77.0%となり、5年平均の78.8%とほぼ同水準だった。
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■ウシオ電機 <6925> 1,548円 -164 円 (-9.6%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
ウシオ電機<6925>が急落した。前週末3日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益は140億円から130億円(前期比3.1%増)に見通しを引き下げており、嫌気されたようだ。売上高の見通しは据え置いた。欧州を中心に販売していたナトリウムランプの需要が減少し、関連する棚卸資産の評価損を計上。半導体市況の悪化に伴い、露光用UVランプの販売も想定を下回る見込みとなった。また、映像装置事業では部材調達価格が高騰し、収益性が悪化した。
■ジーテクト <5970> 1,387円 -130 円 (-8.6%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
ジーテクト<5970>が急落。前週末3日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3240億円から3110億円(前期比31.5%増)へ、営業利益を141億円から103億円(同5.8%減)へ、純利益を115億円から76億円(同14.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。北米における半導体影響や中国の新型コロナウイルス再拡大などにより、得意先である自動車メーカーの更なる減産に加えて、急激な生産変動による固定費負担や円高進行などが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高2357億900万円(前年同期比41.2%増)、営業利益102億1800万円(同54.9%増)、純利益84億500万円(同55.5%増)だった。
株探ニュース