話題株ピックアップ【夕刊】(1):九電工、カプコン、日立建機
■九電工 <1959> 3,175円 +279 円 (+9.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
九電工<1959>が急反発、前日比10%を超える大幅高に買われた。26日の取引終了後に発表した23年3月期上期(4~9月)の連結最終利益が前年同期比12.9%増の111億1600万円となり、これを好感する買いが入ったようだ。一部採算性が低い大型工事案件の進捗が重しとなり営業利益は減益となったものの、保有していた有価証券の売却に伴う特別利益を計上したことで最終利益段階では増益を確保した。なお、通期の最終利益予想は従来の250億円(前期比4.6%減)を据え置いている。
■カプコン <9697> 4,105円 +300 円 (+7.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
カプコン<9697>は大幅高。8月19日につけた3900円を上回り、上場来高値を更新した。26日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表し、売上高を1200億円から1250億円(前期比13.6%増)へ、純利益を345億円から365億円(同12.1%増)へ引き上げたことが好感された。上期において、6月発売の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」が安定した人気を集め業績に大きく貢献したほか、アミューズメント機器事業が好調だった。また、為替の影響による収益上振れ効果もあった。これを受け、下期の販売計画や為替影響なども勘案し、通期予想を見直した。なお、同時に発表した上期(4~9月)決算は、売上高が490億6700万円(前年同期比29.9%減)、純利益が161億4200万円(同27.4%減)だった。
■Abalance <3856> 2,150円 +141 円 (+7.0%) 本日終値
Abalance<3856>は急伸。9時20分ごろ、ベトナムのグループ会社において、太陽光パネル製造の第4工場が竣工し、今月中の稼働開始予定と発表しており、これが好感された。新工場は、世界の再生可能エネルギーの需要拡大に対応するもので、同グループ会社の年間生産能力は現行の2.6GWから5.0GWに増強される見通し。なお、23年6月期通期業績に与える影響は精査中としている。
■日本新薬 <4516> 8,080円 +470 円 (+6.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
日本新薬<4516>が急伸。上昇率は一時9%を超えた。26日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績について、売上高に相当する売上収益が670億円から710億円に、最終利益が113億円から155億円に上振れて着地したようだと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。今期から国際会計基準を適用しており前期との比較はできないが、米国におけるデュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とした治療薬「ビルテプソ」の売り上げが好調だったほか、国内医薬品事業、機能食品事業も堅調に推移した。想定を上回る増収となった一方で、研究開発費が当初の予想を下回り、為替差益も発生した。通期の業績予想については現在精査中であり、11月10日に予定する決算発表時に開示するとしている。
■富士通ゼネラル <6755> 3,150円 +150 円 (+5.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
富士通ゼネラル<6755>に買いが先行。同社は26日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の170億円から180億円(前期比2.1倍)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも従来の3700億円から3900億円(同37.3%増)に上方修正。北米やインドなどを中心に海外向け空調機の販売上積みを見込んでいることに加え、為替の円安が主な要因だとしている。
■日立建機 <6305> 2,870円 +129 円 (+4.7%) 本日終値
日立建機<6305>は大幅高で4日続伸。26日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆400億円から1兆1600億円(前期比13.2%増)へ、売上高から原価及び販管費を除いた調整後営業利益を940億円から1100億円(同17.6%増)へ、純利益を570億円から670億円(同11.6%減)へ上方修正したことが好感された。油圧ショベル需要は上期に続き下期も減少するほか、調達・物流リスクも潜在的に続くものと想定しているものの、上期の業績はコンストラクション・マイニングの新車販売やバリューチェーン事業が好調に推移したことに加え、円安の影響も寄与し大幅に改善している。なお、未定としていた中間配当は50円(前年同期45円)にすると発表しており、期末配当予想は、引き続き未定としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高5789億200万円(前年同期比22.2%増)、調整後営業利益520億6800万円(同36.7%増)、純利益356億8100万円(同11.9%増)だった。
■日本航空電子工業 <6807> 2,141円 +91 円 (+4.4%) 本日終値
日本航空電子工業<6807>が4日続伸。一時前日比137円(6.7%)高の2187円に買われた。26日の取引終了後、未定としていた23年3月期の連結業績予想について、売上高2500億円(前期比11.1%増)、営業利益220億円(同21.9%増)、純利益185億円(同29.1%増)を見込み、40円としていた年間配当予想を50円(前期35円)にすると発表したことが好感された。携帯機器市場では厳しい状況が継続するものの、国内外の産業機器市場の堅調な需要に加え、経済正常化による半導体不足の改善及びサプライチェーンの改善により、自動車市場の需要回復が見込まれる。また、上期で円安の影響も寄与した。なお、下期見通しの前提となる為替レートは1ドル=140円としている。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1222億600万円(前年同期比9.1%増)、営業利益108億2200万円(同17.3%増)、純利益107億2500万円(同58.1%増)だった。
■ANYCOLOR <5032> 12,530円 +460 円 (+3.8%) 本日終値
ANYCOLOR<5032>が急騰。株価は一時、前日に比べ14%超高に買われ最高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株のレーティングを新規「オーバーウエート」でカバレッジを開始した。目標株価は2万600円に設定した。同社はVTuber(バーチャルユーチューバー)業界大手で、同グループ「にじさんじ」を運営。6月に東証グロース市場に新規上場している。同証券では「中期的に世界的なVTuber人気拡大から高い収益性が続く」ことをエクイティストーリーとし、株価も割安水準とみている。23年4月期の営業利益は会社予想の55億1000万円~65億10000万円に対して94億円(前期実績41億9100万円)、24年4月期の同利益は190億円への大幅増益を見込んでいる。
■JCRファーマ <4552> 2,125円 +78 円 (+3.8%) 本日終値
JCRファーマ<4552>は続伸。上昇率は一時8%を超えた。26日の取引終了後に発表した23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、最終利益が前年同期比89.6%減の9億6200万円だった。薬価改定や、アストラゼネカの新型コロナウイルス向けワクチン原液の国内製造の受託が終了したことなどが響き、大幅な最終減益となった。一方、通期の業績予想は据え置いた。決算発表にかけて同社株は下落基調にあったが、いったん悪材料出尽くしと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。あわせて同社は3月に取得した神戸市サイエンスパーク内の土地に新製剤工場を建設することを決めたと発表。隣接する竣工予定の新原薬工場と連携しバイオ医薬品を生産する。2025年4月に完成予定で総工費は約200億円の計画。9月30日付で採択された経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」における補助金を活用する。
■エーザイ <4523> 8,865円 +173 円 (+2.0%) 本日終値
エーザイ<4523>が3日続伸。9月下旬にアルツハイマー病治療薬候補「レカネマブ」の臨床試験での好結果を受け、同薬の承認申請が近づいているとの思惑から、株価はマドを開け連日ストップ高に買われる人気となったが、その後も目先筋の利益確定売りを吸収して上値追い態勢を強めており、きょうは3日続伸し一時191円高の8883円まで駆け上がる場面があった。株価は昨年9月下旬以来1年1カ月ぶりの高値圏に浮上している。前日は、レカネマブについて共同開発する米バイオジェン<BIIB>の研究開発部門の責任者が有効性に自信を示したことが米メディアを通じて伝わり、改めて同社株の買い攻勢につながっている。
株探ニュース
九電工<1959>が急反発、前日比10%を超える大幅高に買われた。26日の取引終了後に発表した23年3月期上期(4~9月)の連結最終利益が前年同期比12.9%増の111億1600万円となり、これを好感する買いが入ったようだ。一部採算性が低い大型工事案件の進捗が重しとなり営業利益は減益となったものの、保有していた有価証券の売却に伴う特別利益を計上したことで最終利益段階では増益を確保した。なお、通期の最終利益予想は従来の250億円(前期比4.6%減)を据え置いている。
■カプコン <9697> 4,105円 +300 円 (+7.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
カプコン<9697>は大幅高。8月19日につけた3900円を上回り、上場来高値を更新した。26日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表し、売上高を1200億円から1250億円(前期比13.6%増)へ、純利益を345億円から365億円(同12.1%増)へ引き上げたことが好感された。上期において、6月発売の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」が安定した人気を集め業績に大きく貢献したほか、アミューズメント機器事業が好調だった。また、為替の影響による収益上振れ効果もあった。これを受け、下期の販売計画や為替影響なども勘案し、通期予想を見直した。なお、同時に発表した上期(4~9月)決算は、売上高が490億6700万円(前年同期比29.9%減)、純利益が161億4200万円(同27.4%減)だった。
■Abalance <3856> 2,150円 +141 円 (+7.0%) 本日終値
Abalance<3856>は急伸。9時20分ごろ、ベトナムのグループ会社において、太陽光パネル製造の第4工場が竣工し、今月中の稼働開始予定と発表しており、これが好感された。新工場は、世界の再生可能エネルギーの需要拡大に対応するもので、同グループ会社の年間生産能力は現行の2.6GWから5.0GWに増強される見通し。なお、23年6月期通期業績に与える影響は精査中としている。
■日本新薬 <4516> 8,080円 +470 円 (+6.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
日本新薬<4516>が急伸。上昇率は一時9%を超えた。26日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績について、売上高に相当する売上収益が670億円から710億円に、最終利益が113億円から155億円に上振れて着地したようだと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。今期から国際会計基準を適用しており前期との比較はできないが、米国におけるデュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とした治療薬「ビルテプソ」の売り上げが好調だったほか、国内医薬品事業、機能食品事業も堅調に推移した。想定を上回る増収となった一方で、研究開発費が当初の予想を下回り、為替差益も発生した。通期の業績予想については現在精査中であり、11月10日に予定する決算発表時に開示するとしている。
■富士通ゼネラル <6755> 3,150円 +150 円 (+5.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
富士通ゼネラル<6755>に買いが先行。同社は26日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の170億円から180億円(前期比2.1倍)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも従来の3700億円から3900億円(同37.3%増)に上方修正。北米やインドなどを中心に海外向け空調機の販売上積みを見込んでいることに加え、為替の円安が主な要因だとしている。
■日立建機 <6305> 2,870円 +129 円 (+4.7%) 本日終値
日立建機<6305>は大幅高で4日続伸。26日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆400億円から1兆1600億円(前期比13.2%増)へ、売上高から原価及び販管費を除いた調整後営業利益を940億円から1100億円(同17.6%増)へ、純利益を570億円から670億円(同11.6%減)へ上方修正したことが好感された。油圧ショベル需要は上期に続き下期も減少するほか、調達・物流リスクも潜在的に続くものと想定しているものの、上期の業績はコンストラクション・マイニングの新車販売やバリューチェーン事業が好調に推移したことに加え、円安の影響も寄与し大幅に改善している。なお、未定としていた中間配当は50円(前年同期45円)にすると発表しており、期末配当予想は、引き続き未定としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高5789億200万円(前年同期比22.2%増)、調整後営業利益520億6800万円(同36.7%増)、純利益356億8100万円(同11.9%増)だった。
■日本航空電子工業 <6807> 2,141円 +91 円 (+4.4%) 本日終値
日本航空電子工業<6807>が4日続伸。一時前日比137円(6.7%)高の2187円に買われた。26日の取引終了後、未定としていた23年3月期の連結業績予想について、売上高2500億円(前期比11.1%増)、営業利益220億円(同21.9%増)、純利益185億円(同29.1%増)を見込み、40円としていた年間配当予想を50円(前期35円)にすると発表したことが好感された。携帯機器市場では厳しい状況が継続するものの、国内外の産業機器市場の堅調な需要に加え、経済正常化による半導体不足の改善及びサプライチェーンの改善により、自動車市場の需要回復が見込まれる。また、上期で円安の影響も寄与した。なお、下期見通しの前提となる為替レートは1ドル=140円としている。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1222億600万円(前年同期比9.1%増)、営業利益108億2200万円(同17.3%増)、純利益107億2500万円(同58.1%増)だった。
■ANYCOLOR <5032> 12,530円 +460 円 (+3.8%) 本日終値
ANYCOLOR<5032>が急騰。株価は一時、前日に比べ14%超高に買われ最高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株のレーティングを新規「オーバーウエート」でカバレッジを開始した。目標株価は2万600円に設定した。同社はVTuber(バーチャルユーチューバー)業界大手で、同グループ「にじさんじ」を運営。6月に東証グロース市場に新規上場している。同証券では「中期的に世界的なVTuber人気拡大から高い収益性が続く」ことをエクイティストーリーとし、株価も割安水準とみている。23年4月期の営業利益は会社予想の55億1000万円~65億10000万円に対して94億円(前期実績41億9100万円)、24年4月期の同利益は190億円への大幅増益を見込んでいる。
■JCRファーマ <4552> 2,125円 +78 円 (+3.8%) 本日終値
JCRファーマ<4552>は続伸。上昇率は一時8%を超えた。26日の取引終了後に発表した23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、最終利益が前年同期比89.6%減の9億6200万円だった。薬価改定や、アストラゼネカの新型コロナウイルス向けワクチン原液の国内製造の受託が終了したことなどが響き、大幅な最終減益となった。一方、通期の業績予想は据え置いた。決算発表にかけて同社株は下落基調にあったが、いったん悪材料出尽くしと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。あわせて同社は3月に取得した神戸市サイエンスパーク内の土地に新製剤工場を建設することを決めたと発表。隣接する竣工予定の新原薬工場と連携しバイオ医薬品を生産する。2025年4月に完成予定で総工費は約200億円の計画。9月30日付で採択された経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」における補助金を活用する。
■エーザイ <4523> 8,865円 +173 円 (+2.0%) 本日終値
エーザイ<4523>が3日続伸。9月下旬にアルツハイマー病治療薬候補「レカネマブ」の臨床試験での好結果を受け、同薬の承認申請が近づいているとの思惑から、株価はマドを開け連日ストップ高に買われる人気となったが、その後も目先筋の利益確定売りを吸収して上値追い態勢を強めており、きょうは3日続伸し一時191円高の8883円まで駆け上がる場面があった。株価は昨年9月下旬以来1年1カ月ぶりの高値圏に浮上している。前日は、レカネマブについて共同開発する米バイオジェン<BIIB>の研究開発部門の責任者が有効性に自信を示したことが米メディアを通じて伝わり、改めて同社株の買い攻勢につながっている。
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