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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):サイバー、OBC、ソシオネクス

サイバー <日足> 「株探」多機能チャートより
■太平洋工業 <7250>  1,008円  -51 円 (-4.8%)  本日終値
 太平洋工業<7250>は反落。26日の取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を105億円から85億円(前期比21.0%減)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出た。売上高は1780億円から1850億円(同12.5%増)に上振れする見通しとなったものの、生産量の変動に伴う費用が発生し営業利益は従来予想を下回る見込み。なお、同時に発表した上期(4~9月)決算は、売上高が909億1100万円(前年同期比15.9%増)、営業利益が26億100万円(同48.2%減)だった。

■サイバーエージェント <4751>  1,262円  -33 円 (-2.6%)  本日終値
 サイバーエージェント<4751>は5日ぶり反落。26日取引終了後、22年9月期の連結決算の発表にあわせ、23年9月期の業績予想を開示した。売上高は7200億円(前期比1.3%増)、最終利益は150億~200億円(同38.1%減~17.4%減)を計画。大幅な減益の見通しとなったことを嫌気した売りが膨らんだ。大型ヒットのあったゲーム事業では反動減を織り込むものの、広告やメディア事業は増収を計画する。一方、11月開催の「FIFAワールドカップ」に関するコンテンツ投資などが利益を押し下げる見込み。インターネットテレビ「ABEMA」への先行投資も継続する。年間配当予想は前期比1円増配の15円を計画する。22年9月期の連結決算は、売上高が前の期比6.6%増の7105億7500万円、最終利益が同41.7%減の242億1900万円だった。

■OBC <4733>  4,430円  -85 円 (-1.9%)  本日終値
 オービックビジネスコンサルタント<4733>は反落。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断を「A」から「B」に2段階引き下げた。目標株価は5800円から4500円に見直した。第2四半期(4~9月)の業績は、売上高が前年同期比0.3%減の162億2400万円、営業利益は同5.6%減の67億8700万円となり、会社予想(売上高177億3700万円、営業利益79億6100万円)に未達となる減収減益で着地した。同社のソフトウェアのバージョンアップ需要が想定以下となったことなどが響いた。下期は改正電子帳簿保存法などに対応するクラウド会計への需要増加は見込めるものの23年3月期業績には下振れリスクがあることを指摘。具体的には今3月期予想の売上高370億円(前期比6.5%増)、営業利益169億1000万円(同3.4%増)に対して、同証券ではそれぞれ350億円、155億円を予想している。また、株価に割安感が乏しいと考えられることから投資判断をいったん引き下げている。

■三重交HD <3232>  515円  -1 円 (-0.2%)  本日終値
 三重交通グループホールディングス<3232>は頑強な値動き。近鉄系のバス大手で三重県に路線網を持ち、名古屋・東京・大阪・京都への都市間高速バスや空港行きリムジンバスなども運行しており、インバウンド関連の一角としてテーマ買いを引き寄せている。オフィスビルや商業施設、都心型ホテルなど不動産開発も幅広く展開する。26日取引終了後、これまで業績予想非開示だった22年3月期上期(22年4~9月)の決算を発表した。コロナ禍の影響から立ち直り、営業損益は19億2000万円の黒字(前期は2億1200万円の赤字)と急回復を示しており、これを評価する買いが株価を押し上げている。

■アイサンテクノロジー <4667>  1,679円  +232 円 (+16.0%) 一時ストップ高   本日終値
 アイサンテクノロジー<4667>が上げ幅を拡大し、一時20%を超す上げとなった。日本経済新聞電子版が27日午前11時頃、「警察庁は27日、特定の条件下で運転を完全に自動化する自動運転の『レベル4』の運行許可制度を盛り込んだ改正道路交通法の施行について、2023年4月1日を予定していると明らかにした」と報じた。アイサンテクは自動運転用のマップ技術を持つことから、報道を受けた思惑的な買いが入ったようだ。自動運転に関連したシステムの受託開発などを手掛けるソーバル<2186>や、自動車向けを中心に組込み機器向けOSを開発するイーソル<4420>、SoC(システム・オン・チップ)の設計・開発を手掛け、自動運転市場の拡大による恩恵が期待されるソシオネクスト<6526>も上昇している。

■ポート <7047>  1,160円  +103 円 (+9.7%)  本日終値
 ポート<7047>がマドを開けて買われ急騰。26日の取引終了後、主軸とする就職領域の23年3月期第2四半期(7~9月)の売上収益は前年同期比66%増収の見込みとなり計画を上回る推移となっていると発表しており、これが好材料視された。第1四半期の就職領域売上収益は前年同期比58%増収と好調だったが、第2四半期においてもインバウンド回復などを主要因とした求人数の増加、採用競争力の激化に伴う獲得単価の増加などによって更に伸長したという。24日にはエネルギー領域の好調な業績動向を発表しており、通期業績の上方修正に期待する買いが向かったようだ。

■トビラシステムズ <4441>  992円  +77 円 (+8.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 トビラシステムズ<4441>が急伸。午前10時に、NTTドコモ(東京都千代田区)が同社のデータベースを活用した迷惑SMS対策サービス「あんしんセキュリティ(迷惑SMS対策)」の提供を開始すると発表しており、これが好感する買いが入った。これとあわせてドコモが提供を開始するセキュリティサービスに組み込まれる「迷惑メッセージ対策機能」に必要な役務提供に関する契約を締結したと発表。今回の契約によって、契約期間における売上高の増加見込額が、21年10月期の売上高の10%に相当する額以上となるとしている。

■Kudan <4425>  3,235円  +236 円 (+7.9%)  本日終値
 Kudan<4425>が急騰し、一時12%を超す上げとなった。27日の取引開始前、車載用センサーを手掛けるイスラエル企業のイノヴィズ・テクノロジーズ<INVZ>とパートナーシップを締結したと発表。これを材料視した買いが集まり、株高に弾みがついた。Kudanの知覚ソフトウエアと、イノヴィズ・テクノロジーズの高性能センサー技術を活用。高精度な3次元マップに関するソリューション需要の高まりに応じるという。

■植松商会 <9914>  625円  +45 円 (+7.8%) 一時ストップ高   本日終値
 植松商会<9914>が3日ぶりに急反発。26日の取引終了後、株主優待制度を導入すると発表しており、これを好感する買いが入った。株主優待では、毎年3月20日時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて500円から3000円分のオリジナルクオカードを贈呈する。また、同時に発表した23年3月期上期(3月21日~9月20日)業績は、売上高33億3800万円(前年同期比9.1%増)、営業利益3600万円(同80.5%増)と20日に業績上方修正した数値での着地となった。設備関連の機械や産業機器の受注が好調だった。

■エコモット <3987>  455円  +28 円 (+6.6%) 一時ストップ高   本日終値
 エコモット<3987>が一時ストップ高。26日の取引終了後、JR東日本<9020>とKDDI<9433>が共同で展開する「空間自在ワークプレイスサービス」のシステム導入と運用支援業務を受託したと発表しており、これが好感された。空間自在ワークプレイスサービスはオフィスや駅などの拠点がつながることで、離れていても同じ場所にいるかのようにチームでのコミュニケーションが可能になるサービス。エコモットは21年5月にJR東日本とKDDIが主催する「空間自在プロジェクト」に参画しており、さまざまなIoTのサービス支援を行っている実績があることから今回の受託に至った。なお、KDDIとは19年1月に資本業務提携している。

■ヤマト・インダストリー <7886>  754円  0 円 (0.0%) ストップ高   本日終値
 ヤマト・インダストリー<7886>がストップ高。26日の取引終了後、中国の自動車エンジニアリング大手IATオートモバイル・テクノロジーの子会社IAT(愛知県岡崎市)との資本・業務提携を発表しており、これを好感した買いが膨らんだ。両社は、自動車部品に関する合成樹脂成形事業において協働していく。これに伴い、ヤマト・インはIATを引受先とする第三者割当増資を実施する。実施後、IATはヤマト・イン株の23.65%を握る大株主となる見通し。

●ストップ高銘柄
 ヤマト・インダストリー <7886>  754円  0 円 (0.0%) ストップ高   本日終値
 など、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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