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【市況】株価指数先物 【週間展望】 ―AI関連物色の継続で押し目狙いのロング対応に


 1月3日の米国市場ではNYダウが339ドル高と5営業日ぶりに反発したが、前日までの4営業日で930ドル超下落していた。ナスダックも340ポイント高と6営業日ぶりに反発したものの、前日までの5営業日で750ポイント下げていた。3日の米国株高は好材料ではあるが、東京市場の反応は限られそうで、大発会での好スタートは期待しづらいところである。

 12月30日の取引終了後の日経225先物は、ナイトセッションで開始直後に3万9220円まで売られた後に切り返し、3万9610円(日中比380円安)で取引を終えた。3日のシカゴ日経平均先物は大阪比395円安の3万9595円だった。

 大発会はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売りが先行して始まりそうである。また、バイデン米大統領は3日、日本製鉄 <5401> [東証P]によるUSスチール<X>の買収計画を阻止する決定を下した。安全保障上の懸念を阻止の理由に挙げたが、日本企業による対米投資を冷え込ませるほか、同盟国である日米間の政治リスクの高まりも警戒される。

 ただし、日経225先物はナイトセッションでは一時3万9220円まで売られたものの、25日移動平均線が支持線として機能していた。調整一巡感が意識されやすい水準まで下げたこともあり、まずは3万9500円水準での底堅さを見極めつつ、ナイトセッションの安値水準に接近し、節目の3万9000円辺りを試す局面では、押し目狙いのロング対応に向かいそうだ。

 ボリンジャーバンドの+1σが3万9700円辺りに位置しており、同水準を上回ってくるようだと、4万円の大台をターゲットとするスタンスが意識されよう。昨年末には+2σを突破し過熱感が警戒されていたこともあり、25日線までの下げは仕切り直しのタイミングでもある。

 3日の米国市場は、前述したように主要な株価指数が反発した。米下院議長選で現職のジョンソン議長(共和党)が再選されたことや、12月のISM製造業景況指数が予想以上に上昇したことが材料視された。また、エヌビディア<NVDA>の4%を超す上昇が半導体株の一角を牽引する形だった。スーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>の上昇率は10%を超えた。

 この流れを受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引するかを見極めたいところだ。また、マイクロソフト<MSFT>がAI(人工知能)開発に必要なデータセンターの構築に日本円で約12兆6000億円を投じる計画を発表した。AIへの投資を巡っては、アルファベット<GOOG>傘下のグーグルやアマゾン・ドット・コム<AMZN>などもデータセンターの建設を進めており、今年もAI関連へ関心が集まりやすいだろう。

 日経平均先物のレンジだが、オプション権利行使価格の3万9250円から3万9750円のゾーンを想定する。+1σ水準での底堅さがみられる局面では、3万9625円から4万0125円のレンジに移行するとみておきたい。

 3日の米VIX指数は16.13だった。75日線(17.21)を割り込み、200日線(16.11)にタッチする場面もみられた。年末の米株安の中で緩やかに上昇する形だったが、3日の反発時に低下した格好である。米連邦公開市場(FOMC)後の急伸以降は低下し、ボトム圏での推移を継続していることもあり、リスク回避の姿勢は強まっていないだろう。

 12月30日のNT倍率は先物中心限月で14.35倍に上昇した。75日線(14.35倍)に上値を抑えられる形で、一時14.29倍に低下する場面もみられた。ただ、その後は25日線(14.25倍)が支持線として機能しており、75日線水準で終えている。エヌビディアの強い値動きの波及効果が意識されやすく、75日線を突破する局面ではNTロングに振れそうだ。

 12月第3週(12月16日-20日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりの売り越しであり、売り越し額は5375億円(12月第2週は6341億円の買い越し)だった。なお、現物は4750億円の売り越し(同5092億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は625億円の売り越し(同1兆1434億円の買い越し)と3週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で1951億円の買い越しで3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で241億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。

 主要スケジュールでは、6日に大発会、中国12月財新サービス業PMI、米国11月製造業新規受注、7日に米国11月貿易収支、米国12月ISM非製造業景気指数、米ハイテク見本市「CES」(ラスベガス、~10日)、8日に米国12月ADP雇用統計、FOMC(12月17日~18日開催分)議事要旨、9日に米国11月卸売売上高、10日にオプションSQ、11月全世帯家計調査、米国12月雇用統計、米国1月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
01月限 日経225 36025.97  TOPIX  2513.46
02月限 日経225 37018.07  TOPIX  2563.93
03月限 日経225 39863.92  TOPIX  2716.15
04月限 日経225 39820.59  TOPIX  2766.89
05月限 日経225 38509.47  TOPIX  2728.75
06月限 日経225 38535.35  TOPIX  2714.56
07月限 日経225 41531.26  TOPIX  2893.54
08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68
09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41
10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72
11月限 日経225 39901.35  TOPIX  2765.26
12月限 日経225 39434.85  TOPIX  2738.68

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
25/03 12月30日  40180  40360  39880  39990  -240
25/03 12月27日  39460  40460  39340  40230  +740
25/03 12月26日  39170  39600  39080  39490  +290
25/03 12月25日  39110  39300  38940  39200  +80
25/03 12月24日  39180  39310  38870  39120  -70
25/03 12月23日  38720  39220  38340  39190  +480

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
25/03 12月30日  2800.5  2817.0  2781.0  2786.5  -18.0
25/03 12月27日  2764.5  2813.0  2759.5  2804.5  +37.0
25/03 12月26日  2738.0  2773.0  2734.5  2767.5  +26.5
25/03 12月25日  2732.5  2744.0  2708.5  2741.0  +6.5
25/03 12月24日  2728.0  2739.0  2709.5  2734.5  +6.5
25/03 12月23日  2701.0  2732.0  2681.0  2728.0  +26.0

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
01月03日(03月限) 39595  -395
01月02日(03月限) 39375  -615
01月01日(03月限) 休場
12月31日(03月限) 39390  -600
12月30日(03月限) 39435  -555
12月27日(03月限) 40130  -100
12月26日(03月限) 39700  +210
12月25日(03月限) 休場
12月24日(03月限) 39260  +140
12月23日(03月限) 39305  +115
※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
12月20日    2339億円  +253億円 2兆0859億円  +494億円
12月13日    2086億円  -708億円 2兆0364億円  +3256億円
12月06日    2794億円  -717億円 1兆7107億円  -596億円
11月29日    3511億円  +65億円 1兆7704億円  -1509億円
11月22日    3445億円  +184億円 1兆9214億円  +4881億円
11月15日    3261億円  +540億円 1兆4332億円  +400億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
12月26日    6312万株    -26万株  9億7160万株   -3161万株
12月25日    6338万株    -91万株  10億0321万株   +7843万株
12月24日    6429万株    -45万株  9億2477万株   +1079万株
12月23日    6475万株   -575万株  9億1398万株   +1232万株
12月20日    7051万株    +32万株  9億0165万株   +1528万株
12月19日    7018万株    +9万株  8億8636万株   -552万株
12月18日    7008万株   +1091万株  8億9189万株   +1530万株
12月17日    5916万株    -56万株  8億7658万株   +1025万株
12月16日    5973万株   -343万株  8億6632万株   +531万株
12月13日    6316万株   -1907万株  8億6101万株   -4030万株
12月12日    8224万株    +43万株  9億0132万株   +6633万株
12月11日    8180万株    +45万株  8億3498万株   +419万株
12月10日    8135万株   +1355万株  8億3078万株   +1382万株
12月09日    6780万株   -1225万株  8億1696万株   +6961万株
12月06日    8006万株   -691万株  7億4734万株   -289万株
12月05日    8697万株   -1763万株  7億5024万株   -3503万株
12月04日  1億0460万株    -92万株  7億8527万株   +1230万株
12月03日  1億0552万株   +336万株  7億7297万株   +0.9万株
12月02日  1億0216万株   +176万株  7億7296万株   -66万株

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