【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ACCESS、さくらネット、HIS
ACCESS <日足> 「株探」多機能チャートより
ACCESS<4813>に物色人気集中。IoTデバイスの開発やクラウドを活用した法人向けIoTソリューションなどを展開している。前週末15日取引終了後に発表した24年1月期決算は営業損益が1億500万円の赤字(前の期は17億700万円の赤字)と赤字幅が大幅縮小した。なお事前予想は3億5000万円の赤字であり、予想からも大きく上振れての着地となった。円安効果もあってネットワーク事業の売上高が過去最高を更新、IoT事業も生成AI関連の引き合いが活発で全体業績に貢献した。更に25年1月期の業績見通しについては営業損益が5億円の黒字化を見込んでおり、業績急改善を材料視する形で投資資金が流入している。
■さくらインターネット <3778> 7,140円 +1,000 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位
さくらインターネット<3778>が続急伸。東京証券取引所が3月15日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を18日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も18日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入したようだ。
■エイチ・アイ・エス <9603> 2,018円 +243 円 (+13.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
エイチ・アイ・エス<9603>が大幅高で3日続伸した。前週末15日の取引終了後、24年10月期第1四半期(23年11月~24年1月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の経常利益の見通しを72億円から90億円(前期比6.2倍)に引き上げており、材料視されたようだ。第1四半期は旅行事業、ホテル事業が好調に推移した。日本での旅行事業では「初夢フェア2024」のセールが好調だったほか、日本発の海外旅行は代理人取引である手配旅行の割合が想定以上に増加し、収益性が向上した。訪日旅行も円安の追い風を受けて顧客単価が上昇しており、業績予想に織り込んだ。今期の売上高予想については据え置いた。
■北越コーポレーション <3865> 1,825円 +215 円 (+13.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
北越コーポレーション<3865>が続急伸。前週末15日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を130億円から145億円(前期比16.1%減)へ上方修正したことが好感された。国内を中心とした紙販売数量の減少などにより、売上高は3100億円から2960億円(同1.7%減)へ下方修正したが、為替レートや原油価格が想定水準を下回り原燃料価格のコスト上昇が限定的であったことなどから営業利益は上方修正した。なお純利益は、子会社である星輝投資の株式を一部譲渡するのに伴い、関係会社株式譲渡損約45億円及び関係会社債権放棄損約26億円を特別損失として計上することなどから、90億円から65億円(同21.9%減)へ下方修正した。
■丸三証券 <8613> 1,114円 +114 円 (+11.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
丸三証券<8613>が急反発し昨年来高値を更新。前週末15日の取引終了後、未定としていた24年3月期の期末配当予想を35円(普通配当20円、特別配当15円)にすると発表しており、好材料視された。年間配当予想は60円となり、前期実績に対しては48円の増配となる予定だ。
■QPS研究所 <5595> 3,875円 +300 円 (+8.4%) 本日終値
15日に発表した「東証が信用規制を解除」が買い材料。
東証が18日売買分から信用取引の臨時措置を解除する。日証金も増担保金徴収措置を解除。
■丸千代山岡家 <3399> 6,860円 +470 円 (+7.4%) 本日終値
15日に決算を発表。「今期経常は10%増で2期連続最高益更新へ」が好感された。
丸千代山岡家 <3399> [東証S] が3月15日大引け後(16:00)に決算を発表。24年1月期の経常利益(非連結)は前の期比3.7倍の21.3億円に急拡大し、従来予想の18.5億円を上回って着地。25年1月期も前期比10.2%増の23.5億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。11期連続増収、3期連続増益になる。
⇒⇒丸千代山岡家の詳しい業績推移表を見る
同時に発表した「1→2の株式分割を実施」も買い材料。 4月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。
■太平洋工業 <7250> 1,553円 +93 円 (+6.4%) 本日終値
太平洋工業<7250>が後場に上げ幅を拡大し、昨年来高値を更新した。18日、24年3月期の業績と配当予想の修正を発表。有価証券の売却に伴い特別利益を計上する見込みとなったことから、最終利益予想を35億円増額して150億円(前期比61.3%増)に見直した。あわせて、これまで22円としていた期末配当予想について、特別配当27円を含めて55円に見直すと開示しており、これらを好感した買いが集まったようだ。政策保有株の見直しや資本効率の改善を目的に投資有価証券を売却した。売却益の概算額は150億円。一方、同社はフランスと韓国の連結子会社に関する固定資産について、概算で62億円の減損損失を計上する見込みとなった。今期の売上高と営業・経常利益予想は据え置いた。修正後の年間配当予想は77円(同35円増配)となる。
■スマレジ <4431> 2,499円 +145 円 (+6.2%) 本日終値
スマレジ<4431>が反発。前週末15日の取引終了後、24年4月期の単独業績予想について、売上高を80億1200万円から82億400万円(前期比38.7%増)へ、営業利益を13億300万円から16億1000万円(同80.2%増)へ、純利益を8億8400万円から10億5200万円(同18.6%増)へ上方修正したことが好感された。堅調な顧客獲得により売上高が計画を上回ることに加えて、広告宣伝費の効率化の促進や採用費の効率化、純増人員の未達などで販管費の圧縮が見込まれることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(23年5月~24年1月)決算は、売上高60億4300万円(前年同期比45.0%増)、営業利益12億8300万円(同2.0倍)、純利益8億7700万円(同31.7%増)となった。有料店舗数やキャッシュレス決済サービスの堅調な増加により、サブスクリプション売上高が拡大。クラウドサービス月額利用料の価格改定も寄与した。
■トリケミカル研究所 <4369> 5,000円 +270 円 (+5.7%) 一時ストップ高 本日終値
トリケミカル研究所<4369>が3日ぶりに急反発し、上場来高値を更新した。前週末15日の取引終了後、24年1月期の連結決算発表にあわせ、25年1月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比32.4%増の148億9000万円、最終利益予想は同51.0%増の37億3000万円とした。大幅な増収増益予想が示されたことを受け、買い安心感が広がったようだ。半導体需要が緩やかに回復するとの見方があるなか、同社は半導体製造用化学化合物の需要増加を見込む。想定為替レートは1ドル=140円とした。24年1月期の売上高は前の期比18.5%減の112億4600万円、最終利益は同48.9%減の24億7000万円だった。トリケミカルは中期経営計画も公表。最終年度となる27年1月期の売上高を226億円、最終利益を56億円とする目標も掲げた。
株探ニュース