【市況】【↑】日経平均 大引け| 急反発、日銀政策修正を織り込み買い優勢 (3月18日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 38960.99
高値 39769.11(15:00)
安値 38935.47(09:00)
大引け 39740.44(前日比 +1032.80 、 +2.67% )
売買高 18億4863万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆6092億円 (東証プライム概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は急反騰、引け際一段高で1000円超の上昇
2.日銀政策修正を織り込み、先物主導の買い戻し誘発
3.マイナス金利解除は報道などを通じコンセンサス化
4.円安進行も追い風、半導体値がさなどハイテク高い
5.個別株の物色意欲旺盛でプライム市場の77%が上昇
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは前日比190ドル安と続落した。米長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に売りが優勢となった。
週明けの東京市場では、朝方に日経平均株価が高く始まった後リスク選好ムードが強まり、先物主導で上げ幅を一貫して拡大する強調相場となった。引け間際に上げ幅は1000円を超えた。
18日の東京市場は、先物主導で日経平均は急反発をみせた。明日に日銀の金融政策決定会合の結果発表と植田和男日銀総裁の記者会見を控えるが、前週末以降のメディア報道などを受けマーケットはマイナス金利の解除を事前に織り込む形となり、これを受けて足もと先物市場で一気に買い戻しが加速した。外国為替市場では1ドル=149円台前半までドル高・円安が進み、これもハイテクや自動車など輸出セクターに有利に働いた。特に半導体関連の値がさ株への買いが目立ち、日経平均を押し上げる格好となった。値上がり銘柄数は1260あまりに達し、プライム上場銘柄の約77%が上昇する買い気の強い地合いだった。ただ、全体商いはそれほど盛り上がらず、売買代金は5兆円台に届かず、4兆6000億円強にとどまっている。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が大幅高に買われたほか、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置の主力株が一斉高。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが高く、トヨタ自動車<7203>も上昇した。ファーストリテイリング<9983>の上げ足も顕著。さくらインターネット<3778>、ACCESS<4813>がストップ高に買われ、エイチ・アイ・エス<9603>も商いを伴い急伸。三井E&S<7003>も物色人気となった。
半面、東京電力ホールディングス<9501>が急反落となったのをはじめ電力株に冴えない動きが目立つ。丹青社<9743>が大幅安となり、ダブル・スコープ<6619>も大きく水準を切り下げた。FPパートナー<7388>が売られ、JPホールディングス<2749>が軟調、楽天銀行<5838>も安い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、アドテスト <6857>、SBG <9984>、レーザーテク <6920>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約468円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東電HD <9501>、三菱倉 <9301>、サッポロHD <2501>、中部電 <9502>、住友ファーマ <4506>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約1円。
東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は電気・ガス業、石油石炭製品の2業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)不動産業、(2)機械、(3)証券商品先物、(4)パルプ・紙、(5)ゴム製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)鉱業、(2)倉庫運輸関連、(3)繊維製品、(4)水産・農林業、(5)空運業。
■個別材料株
△さくらネット <3778> [東証P]
東証が信用取引に関する臨時措置を解除。
△北越コーポ <3865> [東証P]
24年3月期営業利益予想を上方修正。
△カラダノート <4014> [東証G]
上期営業損益が黒字転換し通期計画上回る。
△VNX <4422> [東証G]
DX需要捉え24年7月期営業55%増益へ。
△コマースワン <4496> [東証G]
ARPU向上で今期は一転経常増益を計画。
△ACCESS <4813> [東証P]
前1月期損益上振れ着地で今期は大幅黒字化へ。
△理経 <8226> [東証S]
今期業績・配当予想の上方修正を好感。
△丸三 <8613> [東証P]
未定としていた期末配当予想は35円へ。
△明豊エンタ <8927> [東証S]
上期営業利益15倍で従来予想を大きく上振れ。
△HIS <9603> [東証P]
第1四半期上振れで通期予想を上方修正。
▼クロスプラス <3320> [東証S]
人件費・物流単価上昇で25年1月期は最終47%減益計画。
▼Fインタ <7050> [東証G]
採算悪化や評価損計上で今期純利益59%減へ。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ACCESS <4813>、(2)さくらネット <3778>、(3)マーキュリア <7347>、(4)HIS <9603>、(5)北越コーポ <3865>、(6)プロレド <7034>、(7)鎌倉新書 <6184>、(8)丸三 <8613>、(9)チェンジHD <3962>、(10)TOWA <6315>。
値下がり率上位10傑は(1)東電HD <9501>、(2)丹青社 <9743>、(3)FPパートナ <7388>、(4)WSCOPE <6619>、(5)リンクユーG <4446>、(6)Jディスプレ <6740>、(7)水戸 <8622>、(8)巴工業 <6309>、(9)K&Oエナジ <1663>、(10)中部電 <9502>。
【大引け】
日経平均は前日比1032.80円(2.67%)高の3万9740.44円。TOPIXは前日比51.19(1.92%)高の2721.99。出来高は概算で18億4863万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1267、値下がり銘柄数は339となった。東証グロース250指数は740.45ポイント(18.97ポイント高)。
[2024年3月18日]
株探ニュース