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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日経レバ、ギフトHD、しまむら

日経レバ <日足> 「株探」多機能チャートより
■日経レバ <1570>  29,550円  +1,495 円 (+5.3%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急速な切り返しで2万9000円台を回復した。前週末は中期トレンドの下値支持ラインとなっていた25日移動平均線を下回って引けたが、きょうは大きく切り返し再び同移動平均線を明確に上抜いてきた。日経平均株価に連動するように組成されたETFだが、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まってくると目先のサヤ取りを狙った個人投資家など短期資金の攻勢が活発化する傾向が強い。東証信用残は直近にきて売り残の減少が顕著だが、それでも信用倍率は0.99倍と買い残をわずかに上回る水準でがっぷり四つの状態にある。当面は日経平均と同様に25日移動平均線を巡る攻防が予想される。

■ギフトホールディングス <9279>  3,190円  +130 円 (+4.3%)  本日終値
 ギフトホールディングス<9279>が大幅反発し昨年来高値を更新。前週末15日の取引終了後に発表した第1四半期(23年11月~24年1月)連結決算が、売上高68億1000万円(前年同期比30.8%増)、営業利益9億800万円(同70.3%増)、純利益6億2000万円(同63.4%増)と大幅な増収増益となったことが好感された。今年1月の価格改定後も、客数が落ちることがなく既存店の平均月商が過去最高を更新し続けており、既存店売上高の上期想定前年比10%増(通期想定は同5%増)に対して、第1四半期は同14.2%増と想定を上回ったことが牽引した。また、新たな製麺工場を期首から稼働させ、需要増に対して生産体制の強化を図ったことも貢献した。なお、24年10月期通期業績予想は、売上高276億円(前期比20.1%増)、営業利益27億円(同14.8%増)、純利益17億5000万円(同9.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■しまむら <8227>  8,963円  +331 円 (+3.8%)  本日終値
 しまむら<8227>が反発し、9000円のフシ目に接近。1999年以来の高値圏に浮上した。同社は15日、マネックスグループ<8698>傘下にあるマネックス・アセットマネジメントの投資ファンドであるマネックス・アクティビスト・マザーファンドから、5月開催予定の定時株主総会において剰余金の配当方針に関する株主提案を行うとする書面を14日付で受領したと発表。これを思惑視した買いが入ったようだ。しまむらは株主提案の内容を慎重に検討し、取締役会の意見がまとまり次第、速やかに公表するとした。

■TIS <3626>  3,424円  +126 円 (+3.8%)  本日終値
 TIS<3626>が3日続伸した。18日、同社とデータ分析特化型のコンサルティングファームである澪標アナリティクス(東京都江東区)が、生成AI導入支援サービスに追加機能を搭載して提供すると発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。生成AIの利用環境を短期間で構築できる「生成AIプラットフォーム」をサービスに追加し、第1弾として、導入検討企業からのニーズが高いナレッジ検索機能の提供を始める。今後、同プラットフォームでは、画像生成や議事録の自動作成機能などさまざまな生成AIによる機能を展開する予定としている。

■寿スピリッツ <2222>  1,921.5円  +66.5 円 (+3.6%)  本日終値
 寿スピリッツ<2222>が3日続伸。前週末15日の取引終了後、24年3月期の配当予想を25円から28円へ増額修正した。前期実績は70円だが、23年10月1日付で1株から5株への株式分割を実施しており、株式分割を考慮すると実質増配となる。

■大阪ガス <9532>  3,418円  +106 円 (+3.2%)  本日終値
 大阪ガス<9532>が昨年来高値更新。SMBC日興証券が15日付で投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を2700円から4300円へ引き上げたことが材料視された。同証券によると、大ガスが配当予想を24年3月期は従来65円から72円50銭へ、25年3月期は新たに95円とする見通しを示したことを受け、仮に利益横ばいが続いたとしても安定的な増配が期待できるだろうとした。また、第3四半期決算と燃料価格動向を踏まえて業績予想を増額修正した。

■アスクル <2678>  2,125円  +60 円 (+2.9%)  本日終値
 アスクル<2678>が大幅高で5連騰。前週末15日の取引終了後、取得総数225万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.31%)、取得総額45億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。同時に24年5月期第3四半期累計(23年5月21日~24年2月20日)の連結決算と通期の業績予想の修正も公表。通期の最終利益予想はこれまでの103億円から180億円(前期比83.9%増)に引き上げており、ポジティブ視されたようだ。火災被害に関する損害賠償請求訴訟の判決が確定したことに伴う特別利益117億円を計上し、最終利益が計画を上振れする。一方、売上高の見通しは120億円減額して4700億円(同5.2%増)に見直した。新型コロナウイルス感染対策関連商品の需要減などが響く。自社株の取得期間は3月18日から8月13日。取得した自社株は、15万株を残して消却する予定。

■住友重機械工業 <6302>  4,580円  +111 円 (+2.5%)  本日終値
 住友重機械工業<6302>が反発。午後1時30分ごろ、子会社住友重機械エンバイロメントが参加する共同研究体で応募した「リン吸着バイオ炭によるリン回収および炭素貯留技術の実証事業」が、国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)の公募テーマ「炭化物により下水汚泥資源からリンを回収する技術」に採択されたと発表しており、好材料視された。同事業は近年、輸入依存度の高い肥料原料の国際価格が不安定化し、下水資源を肥料利用する必要性が高まっていることや、カーボンニュートラル実現に向けてバイオ炭による農地への炭素貯留技術が世界的に注目を集めていること、その一方で下水汚泥肥料の安全性の担保やリン回収における施設整備コストなどの課題があることから、それらを同時解決するのが狙い。応募テーマは、フジタ(東京都渋谷区)、東北大学、国際農林水産業研究センター(茨城県つくば市)、広島県福山市からなる共同研究体で応募したもので、住友重機械エンバイロメントは既存処理場との最適な接続方法の計画・設計と、リン回収システムの省コスト化の検討を担当する。

■八十二銀行 <8359>  999円  +21.6 円 (+2.2%)  本日終値
 八十二銀行<8359>が3日続伸した。前週末15日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想と配当予想の修正を発表。純利益の見通しを270億円から350億円(前期比45.0%増)に引き上げたほか、期末配当予想を4円増額して14円としており、評価されたようだ。有価証券関係損益が改善し、更に与信関係費用が抑制される見込みとなり、業績予想に織り込んだ。年間配当予想は24円(前期比4円増配)となる。

■三菱UFJ <8306>  1,533.5円  +29 円 (+1.9%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など生保株が総じて強い動きを示している。きょうとあすの日程で行われる日銀の金融政策決定会合の結果と会合後の植田和男日銀総裁の記者会見に注目が集まるが、市場では今回の会合でマイナス金利が解除されるとの見方で既に事前に織り込んでいる状態にある。このほか、日銀はイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃なども同時に決定する可能性があり、金融セクターの大手にとっては運用環境の改善が見込まれることから、足もと株価の刺激材料となっている。

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