日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
12日の東京株式市場は主力株中心に広範囲に買い戻され、日経平均株価は4日ぶりに反発しそうだ。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇した。この日はFRBウォッチャーとして知られるウォール・ストリート・ジャーナルの記者が、FRBが利上げに慎重となっていることに言及、これが米金融引き締め長期化に対する過度な懸念を後退させ、全体相場を押し上げた。景気敏感株の一角が買われたほか、メタ・プラットフォームズ<
META>やクアルコム<
QCOM>など主力ハイテク株への資金流入が目立ったことでナスダック指数の上昇率が相対的に大きくなっている。これを受けて東京市場でも投資家心理が改善し、ハイテクセクターなどへの押し目買いや買い戻しが誘発される形で日経平均は切り返しに転じる公算が大きい。ただ、足もと外国為替市場での円安が一服していることは上値を重くする可能性もある。前日は10年債利回りが0.7%台まで上昇したことで、国内でも長期金利上昇に対する警戒感が拭えない状況となっている。重要イベントとしては日本時間明晩に発表が予定される8月の米消費者物価指数(CPI)を控え、積極的に上値を買い進む展開は見込みにくい。
11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比87ドル13セント高の3万4663ドル72セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同156.368ポイント高の1万3917.894だった。
日程面では、きょうは5年国債の入札など。海外では8月の英失業率、欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査など。
出所:
MINKABU PRESS