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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、欧米株安を受け利益確定売りが優勢 (5月24日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  30728.69
高値  30856.92(09:23)
安値  30566.83(12:30)
大引け 30682.68(前日比 -275.09 、 -0.89% )

売買高  12億4322万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆1884億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、一時400円近く下げる場面も
 2.前日の欧米株安を受け、利益確定の売りが続く
 3.欧州景気に懸念、米国では債務上限問題が重荷
 4.中国でコロナ再拡大、インバウンド関連に逆風
 5.電力株や半導体関連の一角が買われ全体支える

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比231ドル安と3日続落した。米連邦政府の債務上限引き上げ協議に具体的な進展みられずリスク回避の売りが優勢となった。

 東京市場では、幅広く売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は終始軟調。後場寄り一段安もその後は下げ渋る展開となった。

 24日の東京市場は、前日の欧米株安を受け引き続き利益確定売りが優勢の地合いだった。今週明けまで日経平均は8連騰で急速に水準を切り上げていたこともあり、目先はその反動が出た。欧州の景気減速や米債務上限問題などが嫌気されているほか、中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることが伝わり、インバウンド関連などへの売りが目立った。日経平均は後場寄りに400円近い下げをみせる場面があったが、その後は買い戻しが入り下げ渋った。日経平均寄与度の高い値がさ株が下げを助長する一方、電力株や半導体関連株などに逆行高する銘柄が相次ぎ、全体相場を支える格好となった。ただ総じてリスク回避ムードが強く、プライム市場の値上がり銘柄数は600あまりと全体の3割強にとどまっている。

 個別では、オリエンタルランド<4661>が下落、ファーストリテイリング<9983>の下げも目立つ。ソフトバンクグループ<9984>も軟調。ソニーグループ<6758>が冴えず、キーエンス<6861>も売られた。リクルートホールディングス<6098>も下値を探る展開に。日本ケミコン<6997>がストップ安に売り込まれ、コーセー<4922>、資生堂<4911>も急落。アイスタイル<3660>、ゴールドウイン<8111>、マツキヨココカラ&カンパニー<3088>なども大きく水準を切り下げた。
 半面、レーザーテック<6920>やソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>など半導体の主力銘柄が大きく買われたほか、トヨタ自動車<7203>が前日の下げ分を完全に取り返す逆行高を演じた。三菱重工業<7011>、日本製鉄<5401>が上昇。ブイキューブ<3681>が物色人気となり、中国電力<9504>など電力株が大きく買われる展開に。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はトヨタ <7203>、ファナック <6954>、東エレク <8035>、日立建機 <6305>、安川電 <6506>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約43円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、テルモ <4543>、資生堂 <4911>、リクルート <6098>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約167円。うち102円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は8業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)電気・ガス業、(3)輸送用機器、(4)石油石炭製品、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)陸運業、(3)サービス業、(4)小売業、(5)繊維製品。

■個別材料株

△ブイキューブ <3681> [東証P]
 国内最大級メタバースプラットフォームへの製品提供。
△ウェルス <3772> [東証S]
 株主優待制度を拡充へ。
△椿本チ <6371> [東証P]
 120万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△トヨカネツ <6369> [東証P]
 物流システムを手掛けるスクラムソフトウェアを子会社化へ。
△ヒーハイスト <6433> [東証S]
 ホンダ <7267> [東証P]がF1復帰報道で試作需要増の期待。
△ソシオネクス <6526> [東証P]
 SoCの成長性を評価する買い続く。
△岩崎通 <6704> [東証P]
 24年3月期最終利益予想を上方修正。
△トヨタ <7203> [東証P]
 前日の引け際急落の反動で買い人気集中。
△トプコン <7732> [東証P]
 米バリューアクトの5%超保有を思惑視。
△ウェルライ <9565> [東証G]
 「政府が五輪での採用を見据えeスポーツを支援」との報道。

▼コーセー <4922> [東証P]
 中国コロナ再拡大へとの見方伝わりインバウンド関連が軟化。
▼日ケミコン <6997> [東証P]
 米訴訟で約208億円の支払い責任発生へ。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)中国電 <9504>、(2)芦森工 <3526>、(3)ブイキューブ <3681>、(4)東北電 <9506>、(5)トプコン <7732>、(6)四国電 <9507>、(7)ソシオネクス <6526>、(8)ソルクシーズ <4284>、(9)トヨタ <7203>、(10)北海電 <9509>。
 値下がり率上位10傑は(1)日ケミコン <6997>、(2)コーセー <4922>、(3)アイスタイル <3660>、(4)オイシックス <3182>、(5)資生堂 <4911>、(6)ゴルドウイン <8111>、(7)マツキヨココ <3088>、(8)手間いらず <2477>、(9)東洋証券 <8614>、(10)サイバー <4751>。

【大引け】

 日経平均は前日比275.09円(0.89%)安の3万0682.68円。TOPIXは前日比9.09(0.42%)安の2152.40。出来高は概算で12億4322万株。東証プライムの値上がり銘柄数は603、値下がり銘柄数は1134となった。東証マザーズ指数は746.04ポイント(2.56ポイント安)。

[2023年5月24日]


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