【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アニコムHD、日ケミコン、コーセー
アニコムHD <日足> 「株探」多機能チャートより
アニコム ホールディングス<8715>は3日続伸。23日の取引終了後に発表した4月度の月次経営パラメーターで、正味収入保険料が前年同月比7.2%増となり増加基調が継続していることが好感された。
■三菱ロジスネクスト <7105> 1,153円 +13 円 (+1.1%) 本日終値
三菱ロジスネクスト<7105>が反発。23日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を30万株(発行済み株数の0.28%)、または3億円としており、取得期間は5月24日から9月29日まで。取締役などに対して譲渡制限付株式報酬制度を導入するのに伴い、導入後に交付する譲渡制限付株式に充当するためとしている。
■FPパートナー <7388> 7,730円 +50 円 (+0.7%) 本日終値
FPパートナー<7388>が反発。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は9000円とした。同社は生保中心の訪問型乗合代理店を全国展開している。昨年9月に東証グロース市場に新規上場した。第1四半期(22年12月~23年2月)の営業利益は前年同期比55.8%増の14億4800万円と好調だった。新規契約・新規顧客が順調に増加した。23年11月期の同利益は前期比15.4%増の44億1300万円が見込まれているが、同証券では45億円に上振れて着地すると予想。24年11月期の同利益は53億円への増益を見込んでいる。
■日本ケミコン <6997> 1,511円 -400 円 (-20.9%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ
日本ケミコン<6997>はストップ安。23日の取引終了後、電解コンデンサーに関する米国反トラスト法違反などについて損害賠償を求める民事訴訟を受けていた問題で、日ケミコンとその子会社ユナイテッド・ケミコンに対して8920万ドル(約123億円)の損害を認定する評決が出されたと発表。賠償金の支払いに伴う業績面への影響を懸念した売りが出ているようだ。今後所定の手続きを経て、同社には1億5067万ドル分(約208億円)の支払い責任が発生することになる。また、原告の弁護士費用の負担額も今後の判決において決定される見通し。会社側では、「判決が下り次第、当該判決に基づく特別損失について精査のうえ、別途公表する予定」としている。
■コーセー <4922> 14,320円 -1,100 円 (-7.1%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
コーセー<4922>が1000円を超える急落となったほか、資生堂<4911>も大幅安で25日移動平均線を大陰線で下抜けた。中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることが報じられており、中国向けで高水準のニーズがある化粧品関連の売り上げに影響が生じるとの思惑が浮上、両銘柄ともに足もとで売りを誘発している。全体相場はここ先物主導で日経平均など主要株価指数が急ピッチの上昇を示してきたが、目先利食い急ぎの動きが顕在化しており、これも中国関連株の下げを助長しているようだ。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,058円 -122 円 (-2.4%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が売り優勢の展開。ここ5200円近辺でのもみ合いを続けていたが、目先下値を試す動きを余儀なくされている。米格付け会社のS&Pグローバル・レーティングが前日にソフトバンクGの長期発行体格付けをそれまでの「ダブルBプラス」から「ダブルB」に1段階格下げしたことを発表、これを嫌気する売りを誘発した。傘下のビジョン・ファンドなどの業績悪化で資産リスクが高まっているとの判断である。また、新値圏で堅調な値動きをみせていたナスダック総合株価指数も足もとで5日移動平均線を下回るなど調整色をみせており、米ハイテク株への投資でナスダック市場の動向と連動性が高いとされる同社株にとってもマイナスに作用している。
■富士通 <6702> 18,410円 -155 円 (-0.8%) 本日終値
富士通<6702>が冴えない。23日、マイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで住民票の写しなどの交付を受けられるサービスで、本人とは異なる別人の証明書が発行された問題を受け、子会社の富士通Japanがシステムの運用を一時停止し、一斉点検を実施すると発表した。今後の事業展開へのネガティブな影響を懸念した売りが膨らんだようだ。SaaS型サービスでは6月4日まで、オンプレミス型システムでは5月28日まで証明書交付サービスを停止する。
■ウェルライ <9565> 2,850円 +500 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
ウェルプレイド・ライゼスト<9565>がストップ高。共同通信が23日、「コンピューターゲームなどの腕を競う『eスポーツ』に関し、政府が五輪での採用を見据え、研究や情報収集、医科学支援に乗り出す方向で検討に入った」と報じており、これを受けてeスポーツイベントの企画・運営を行う同社が関連銘柄として物色されているようだ。また、全大会賞金付きeスポーツ大会プラットフォーム「Adictor」を運営するログリー<6579>も同じくストップ高の784円に買われた。
■三栄コーポレーション <8119> 1,732円 +262 円 (+17.8%) 一時ストップ高 本日終値
三栄コーポレーション<8119>が急騰。同社は23日取引終了後、3カ年の中期経営戦略「SANYEI2025」を策定したと発表。最終年度となる26年3月期の連結経常利益目標を20億円(23年3月期実績は2億5800万円)としていることが手掛かり材料となったようだ。26年3月期の連結売上高目標は500億円(同386億5400万円)に設定。重点施策として「グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し」「スピード感のある新規取り組みの促進」「ワークライフバランス」「ガバナンスの強化」を掲げている。また、未定としていた24年3月期の年間配当を20円(前期20円)とすることもあわせて発表している。
株探ニュース