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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「4月下旬まで上値模索の展開か」

株式評論家 富田隆弥

◆来日した著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本株への追加投資を示唆し、5大商社の保有株比率を7.4%に引き上げたことを明らかにした。このバフェット氏の発言もあって、日経平均株価は4月13日時点で2万8156円と5日続伸し、堅調な展開をみせている。4月は上昇するアノマリー(経験則)のある日本株だけに、さらなる上昇へ期待が膨らむ。

◆とはいえ、サイコロジカルラインは11日から9勝3敗=75%(高値信号)で推移するほか、14日にはミニSQ(オプション清算日)がある。そして、2万8000円台は昨年来の厚い節目でもあり、折に触れてスピード調整を挟むことは想定しておきたい。

◆日経平均株価の日足チャートは悪くない。4月6日に2万7427円まで調整を入れたが、200日線(13日時点2万7413円)や一目均衡表の「雲(先行スパン)」を割り込むことなく切り返した動きは評価できる。押し目買い基調の波に乗って、4月4日高値の2万8287円奪回から3月9日高値の2万8734円を目指すことも可能だろう。

◆やはり米国株(NYダウナスダック)がカギを握るだろう。3月の銀行危機を回避して順調な戻りを見せるが、NYダウ(12日時点3万3646ドル)は1月と2月に3万4300ドル台で、ナスダック(同1万1929ポイント)は2月と3月に1万2200ポイント台でともにダブルトップを描いている。どちらも、まだこの高値を抜いていない。

◆米国では14日から決算発表シーズンに入り、そして5月2日~3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える。日本の5月は大型連休と決算発表の集中期間があり、19~21日にG7広島サミットを迎える。日米ともにまずは4月下旬に、どこまで戻せるかが焦点になりそうだ。

(4月13日 記、次回更新は4月20日を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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