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【市況】NY株式:米国株式市場は下落、景気後退を警戒

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

ダウ平均は38.29ドル安の33,646.50ドル、ナスダックは102.54ポイント安の11,929.34で取引を終了した。

予想を下回った3月消費者物価指数(CPI)を受けた金利低下で投資家心理が改善し、寄り付き後、上昇。一方、リッチモンド連銀のバーキン総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁が依然、追加引き締めが必要との考えを示すと、相場は下落に転じた。ダウ平均は一時プラス圏を回復するも、終盤にかけ、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した3月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で、金融混乱を受けて経済が景気後退入りするとの見方を強めたことが明らかになると、再び売られた。金利の低下にもかかわらず、ハイテクも需要鈍化懸念で売られ、主要株価指数は下落して終了した。セクター別では資本財が小幅上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。

化学メーカーのダウ(DOW)は世界の原材料調達のシフトが収益増に繋がるとアナリストが同社の投資判断を引き上げ上昇。金融のゴールドマンサックス(GS)もアナリストの投資判断引き上げで上昇した。一方、航空会社のアメリカン(AAL)は当局に提出した第1四半期の見通し改訂で調整後の1株利益が予想を下回ったため下落。同業のデルタ(DAL)やユナイテッド(UAL)も警戒感から売られた。集積回路のファブレス企業で携帯端末のアップル(AAPL)に部品を供給しているシーラス・ロジック(CRUS)は、アップルがアイフォーン15プロモデルにおいてボタンデザインの変更を検討しているとアナリストがレポートで指摘し、同社に不利になるとの見方から売られた。アップル(AAPL)も下落。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)はアナリストが今四半期の同社ウェブサイトへのアクセス数が激減したことを指摘したため、売上減が警戒されて大幅安となった。

3月のFOMC議事要旨では、金融混乱を受けて、多くのFRB当局者がピーク金利見通しを引き下げたことが明らかになった。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

 提供:フィスコ

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