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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~売り一巡後の底堅さを見極め、期末要因を意識した配当志向の物色に~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:売り一巡後の底堅さを見極め、期末要因を意識した配当志向の物色に
■オハラ、1Q営業利益 25.2%増 9.37億円
■前場の注目材料:中国、露侵略を研究、台湾念頭、米衛星網、無力化探る


■売り一巡後の底堅さを見極め、期末要因を意識した配当志向の物色に

13日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが345ドル安だった。2月の米雇用統計で賃金の伸びが予想を下回ったため、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げ観測が後退し、長期金利が大幅に低下したことから買われる場面も見られた。ただし、SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行の破綻が報じられると、金融セクターを中心に売られ大幅続落となった。シカゴ日経225先物は大阪比335円安の27525円。円相場は1ドル134円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。シリコンバレー銀行の破綻による金融システム不安から、朝方は下へのバイアスが強まる可能性はありそうだ。ただし、日経225先物は先週末に510円安、ナイトセッションで330円安と大幅に下落する格好から織り込んでいる面がある。27500円辺りには25日線が位置しており、これが支持線として機能する可能性もあることから、売り一巡後は買戻しに向かわせる展開も意識しておきたいところだ。

なお、米財務省とFRB、米連邦預金保険公社(FDIC)は、シリコンバレー銀行の破綻について共同声明を公表した。イエレン米財務長官はFDICがすべての預金者を完全に保護する方法で破綻処理を完了するための措置を承認したと表明したと報じられており、買戻しに向かわせそうだ。ただし、明確な底打ちには見極めが必要であり、他の銀行においても金融リスク不安が広がる可能性もあるため、リバランス中心で積極的な買いに転じる流れは期待しづらい。

日経平均は6日にマド(27961-28153円辺り)を空けての上昇を見せており、10日の下落で、マド上限まで下げていた。売り先行からマドを埋めてくるようだと、いったんは調整一巡感が意識されてきそうだ。一方で、マドを空けての下落で戻りの鈍さが見られてくるようだと、チャート上では上にアイランドリバーサル形状を残す可能性もあり、その場合には25日線が位置する27700円辺りがターゲットとして意識されてきそうだ。まずは売り一巡後の底堅さを見極めたい。物色としては期末要因を意識した配当志向の物色に向かわせよう。


■オハラ、1Q営業利益 25.2%増 9.37億円

オハラ<5218>が発表した2023年10月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比5.1%増の70.44億円、営業利益は同25.2%増の9.37億円だった。高付加価値品の販売が増加したことや生産設備の稼働率が改善した。光学機器向けレンズ材の販売や半導体露光装置向け高均質光学ガラスの販売が増加。


■前場の注目材料

・米原油先物は上昇(76.68、+0.96)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開


・日韓関係「バージョン2.0へ更新」尹駐日大使
・中国、露侵略を研究、台湾念頭、米衛星網、無力化探る
・マスク、あすから個人判断
・米の中堅銀行破綻、「リーマン」時以来の規模
・中国首相、李強氏選出、習氏側近、経済立て直し担う


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 1-3月期法人企業景気予測調査・大企業全産業景況判断指数(10-12月期:0.7)
<海外>
特になし
《ST》

 提供:フィスコ

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