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【通貨】ユーロ週間見通し:下げ渋りか、日欧金利差拡大の可能性残る

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■伸び悩み、米利上げ長期化を警戒してユーロ買い縮小

今週のユーロ・ドルは伸び悩み。欧州中央銀行(ECB)による追加利上げを想定したユーロ買いが観測されたが、米インフレ関連指標が市場予想を上回り、米利上げ長期化を警戒してユーロ買い・米ドル売りは縮小。ウクライナ戦争の長期化もユーロの上昇を抑える一因となった。取引レンジ:1.0613ドル-1.0803ドル。

■もみ合いか、米インフレ関連指標が手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)はインフレ抑制に前向きであり、金融引き締めを継続するとの見方が多いことから、追加利上げへの期待は持続している。ただ、米1月PCEコア価格指数が市場予想を上回った場合、米利上げ長期化を想定したユーロ売り・米ドル買いが強まり、ユーロは伸び悩む可能性がある。

予想レンジ:1.0550ドル-1.0850ドル

■堅調推移、日欧金利差拡大をにらんだユーロ買い強まる

今週のユーロ・円は堅調に推移し、一時143円台後半まで買われた。欧州中央銀行(ECB)はインフレ抑制に前向きであり、金融引き締めを継続するとの見方が多いことから、追加利上げへの期待は持続している。また、日本銀行総裁が交代しても現行の金融緩和策は当面維持されるとの見方も増えており、日欧金利差拡大をにらんでユーロ買い・円売りが優勢となった。取引レンジ:140円14銭-143円67銭。

■下げ渋りか、日欧金利差拡大の可能性残る

来週のユーロ・円は下げ渋りか。ユーロ圏のインフレ高止まりを受け欧州中央銀行(ECB)は追加利上げの必要性を指摘しており、ユーロは売りづらい展開となりそうだ。また、次期日本銀行総裁候補の植田和男元日銀審議委員が就任した場合、当面は金融緩和政策を維持するとの見方が多いことから、ユーロ買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・21日:S&Pグローバル2月製造業PMI(1月:48.8)
・21日:S&Pグローバル2月サービス業PMI(1月:50.8)

予想レンジ:141円00銭-145円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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