【市況】今週の【早わかり株式市況】6週ぶり反落、米金利横目に方向感欠く展開
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
■今週の相場ポイント
1.日経平均は6週ぶり反落、2万7500円台はキープ
2.米長期金利を横目に方向感に欠ける展開
3.米1月のCPIと小売売上高は強い内容、金融引き締めを警戒
4.米金利に上昇圧力もナスダック続伸が投資家心理を強気に
5.週末は米株安を受け日本株は戻り売りに押される
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比157円(0.6%)安の2万7513円と6週ぶりの下落となった。
今週発表された1月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比の伸び率が12月に比べ鈍化したものの、市場予想を上回った。更に、1月の米小売売上高もコンセンサスを上回る強い内容で、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め策が長期化するとの警戒感が再燃した。米国株が頭打ちとなるなか、日本株も上値の重さが意識され、戻り売りに押される展開となった。
13日(月)の東京市場で日経平均は243円安と反落した。米長期金利の上昇を嫌気して米ハイテク株が下落するなか、先物主導で売られ、日経平均は一時400円を超す下げとなった。14日(火)は175円高と反発。米国市場では1月の消費者調査がインフレの先行き鈍化を示唆する内容となり、米長期金利が低下した。米国株が上昇した流れを日本株は引き継いだものの、米1月のCPIの公表を控え、持ち高を一方向に傾ける姿勢は限られた。15日(水)は100円安と反落。注目された米1月CPIは市場を上回る強い内容。米金融引き締めの長期化が警戒されるなか、前日のNYダウが下落したことで買い手控えムードが広がった。16日(木)は194円高と反発。1月の米小売売上高が市場のコンセンサスを上回る強い内容となった。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めの長期化への警戒感が広がって米長期金利が上昇したにも関わらず、ナスダック総合株価指数が堅調に推移し、ハイテク株中心に日本株の支えとなった。17日(金)は183円安と反落。1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回る上昇となり、インフレ警戒感が強まった。米国株安が重荷となったほか、週末を控え利益確定売りも膨らんだ。
■来週のポイント
来週は、今週に続き米長期金利の上下に株式市場が振らされる展開となりそうだ。3月期末に向け、配当権利取り狙いの資金流入が続くことも予想される。日経平均は2万7500円前後の動きに終始する可能性が高そうだ。
重要イベントとしては、国内では24日朝に発表される1月全国消費者物価指数が注目される。海外では、24日に発表される米国1月の個人所得と個人消費支出、および新築住宅販売件数に注視が必要だろう。
■日々の動き(2月13日~2月17日)
【↓】 2月13日(月)―― 反落、米長期金利上昇で利益確定売りが優勢
日経平均 27427.32( -243.66) 売買高11億5925万株 売買代金 2兆6670億円
【↑】 2月14日(火)―― 反発、米株高を受け主力株を中心に買い優勢
日経平均 27602.77( +175.45) 売買高10億1953万株 売買代金 2兆4260億円
【↓】 2月15日(水)―― 反落、朝高も米金融引き締めの長期化を警戒
日経平均 27501.86( -100.91) 売買高11億8791万株 売買代金 2兆7304億円
【↑】 2月16日(木)―― 反発、米ハイテク株高や円安で買い優勢
日経平均 27696.44( +194.58) 売買高11億4174万株 売買代金 2兆6373億円
【↓】 2月17日(金)―― 反落、米株安を受けハイテク株を中心に売り優勢
日経平均 27513.13( -183.31) 売買高11億1321万株 売買代金 2兆6692億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、22業種が値上がり
(2)上昇率トップは日本製鉄 <5401> など鉄鋼。郵船 <9101> など海運や三菱UFJ <8306> など銀行といった高配当セクターが大きく買われた
(3)金融株は東京海上 <8766> など保険、SBI <8473> など証券も高いがアイフル <8515> などその他金融は売られた
(4)輸出株はまちまち。トヨタ <7203> など自動車が買われたが
オリンパス <7733> など精密機器は下落率トップ、ソニーG <6758> など電機も安い
(5)内需株もまちまち。鹿島 <1812> など建設、JT <2914> など食料品は堅調だがリクルート <6098> などサービスは軟調
(6)INPEX <1605> など鉱業、コスモHD <5021> など石油、住友電 <5802> など非鉄といった資源株も総じて高い
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(1) 人工知能 ―― 「ChatGPT」にマネー乱舞!「生成AI」で覚醒する変貌株を追え
2(4) 半導体
3(23) パチンコ・パチスロ
4(6) チャットボット
5(16) インバウンド
※カッコは前週の順位
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