【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):マクビープラ、クミアイ化、ユーグレナ
マクビープラ <日足> 「株探」多機能チャートより
Macbee Planet<7095>は年初来高値更新。1500円高はストップ高となる1万1280円をつけた。14日の取引終了後に発表した23年4月期上期(5~10月)の決算が大幅な増収増益で着地しており、これを好感した買いが入った。売上高は前年同期比20.0%増の88億7500万円、営業利益は同44.4%増の9億2100万円だった。既存案件の拡大や新規案件の受注が堅調に推移した。昨年に完全子会社化したAIマーケティングプラットフォーム運営会社も寄与。なお、通期見通しは据え置いている。
■クミアイ化学工業 <4996> 1,006円 +99 円 (+10.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
クミアイ化学工業<4996>が大幅に3日続伸。同社は14日取引終了後、23年10月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比14.4%増の145億円としていることや、年間配当計画を前期比2円増配の24円としていることが好感されたようだ。売上高は同15.6%増の1679億円を見込む。国内販売部門では水稲用除草剤「エフィーダ剤」及び「ベンスルフロンメチル剤」の新規混合剤の販売開始により更なる普及基盤の拡大を目指すほか、海外販売部門では米国やオーストラリア、ブラジル、アルゼンチンなどで畑作用除草剤「アクシーブ剤」の販売拡大を図るとしている。
■ユーグレナ <2931> 1,048円 +99 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ユーグレナ<2931>が急伸。14日取引終了後、マレーシアでのバイオ燃料製造プラントの建設・運営プロジェクトについて、現地の石油大手などとともに共同で検討すると発表した。これを材料視した買い注文が入ったようだ。マレーシア国営石油大手のペトロナスと、イタリアのエネルギー大手のエニとともに、技術的・経済的な実現可能性評価を共同で実施する。2025年中のプラント完成を目指し、23年中に最終的な投資決定を行う見込みという。同プラントのバイオ燃料の製造能力は最大で1日あたり1万2500バレルとなる見通しとしている。
■MSOL <7033> 3,925円 +355 円 (+9.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
マネジメントソリューションズ<7033>が大幅高。同社は14日取引終了後、23年10月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比2.2倍の19億円としていることが好感されたようだ。売上高は同38.3%増の166億円を見込んでいる。デジタルトランスフォーメーション(DX)など社内変革のニーズを背景に、プロジェクトマネジメント支援に対する引き合いは堅調に推移すると予想。こうした状況下、事業領域の拡大を行い、新規顧客開拓を積極的に進めることで業容の拡大を図るとしている。
■オキサイド <6521> 8,200円 +620 円 (+8.2%) 本日終値
オキサイド<6521>は続伸。14日の取引終了後、23年2月28日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資しやすい環境を整えることにより株式の流動性向上及び投資家層の拡大を図ることが目的という。
■DMG森精機 <6141> 1,834円 +73 円 (+4.2%) 本日終値
DMG森精機<6141>が続伸。同社は14日取引終了後、25年12月期を最終年度とする中期経営計画を公表。数値目標として営業利益720億円(22年12月期予想は450億円)を掲げていることが評価材料となったようだ。売上高目標は6000億円(同4650億円)。23~25年を工程集約・自動化・デジタルトランスフォーメーション(DX)・グリーントランスフォーメーション(GX)をより加速させる期間と位置づけ、顧客により高い付加価値を提供する「事業モデルの進化」と、その事業を支えて伸ばす「経営基盤の進化」に取り組むとしている。
■三菱重工業 <7011> 5,676円 +225 円 (+4.1%) 本日終値
三菱重工業<7011>が4%を超す上昇。川崎重工業<7012>が5%を超す上昇となり、両社はともに年初来高値を更新した。防衛費増額に向けた議論を思惑視した防衛関連株への買いが続いている。この日は政府・与党が検討中の増税案に関し、自民党税制調査会が法人税に4~4.5%上乗せする「付加税」方式をとる案を了承したとも伝わった。このほか、細谷火工<4274>や豊和工業<6203>、石川製作所<6208>が堅調。IHI<7013>、新明和工業<7224>、東京計器<7721>が高い
■コンコルディ <7186> 483円 +10 円 (+2.1%) 本日終値
コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>が反発。大和証券が14日、コンコルディの投資判断を「3」から「2」に引き上げた。目標株価も460円から525円に増額修正している。23年3月期の通期の最終利益について、会社計画の達成を同証券は予想。来期以降は外債の損切りの影響が徐々に消失し、ストラクチャードファイナンス関連を中心とした法人役務利益の拡大が見込まれるとして、増益が継続するとみる。更に、今期は自社株買いの発表に対する期待があると指摘。今後の連続増配の可能性から、投資対象としての魅力が一段と高まると判断した、などとしている。
■東武鉄道 <9001> 3,220円 +45 円 (+1.4%) 本日終値
東武鉄道<9001>が高い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を4100円から4300円に引き上げた。23年3月期の連結営業利益を441億円から455億円(会社予想410億円)に、24年3月期の同利益は611億円から619億円にそれぞれ上方修正した。23年3月期は前回予想以上に新型コロナ関連業務の利益寄与を見込んでいる。24年3月期は鉄道駅バリアフリー料金の導入に加え、人流回復と固定費削減に伴う鉄道やスカイツリー、ホテル業の利益予想を上方修正している。同社のコスト削減効果は着実に効果が出ており、同業他社の中でも相対的に早くコロナ前の利益水準を超えると予想している。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,291円 +48 円 (+0.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯。前日まで値刻みこそ小幅ながら6日続伸していた。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現し上値指向の強さを示しているが、きょうは前日のナスダック総合株価指数が軟調だったものの、頑強な動きを見せている。同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団<BABA>は米国や英国の対中規制に絡み、英半導体設計大手アームの最先端チップの設計の一部を購入できなくなったなどと伝わり、業績への影響が警戒されている。ソフトバンクGはアリババ株の動向にも影響を受けやすい状況にある。
株探ニュース