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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり反落、米株安を受けリスク回避の売り優勢 (12月15日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27991.14
高値  28163.17(09:40)
安値  27987.54(09:00)
大引け 28051.70(前日比 -104.51 、 -0.37% )

売買高  9億1376万株 (東証プライム概算)
売買代金 2兆2437億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日ぶり反落、FOMC後の米株安を嫌気
 2.FOMCはタカ派的姿勢明示でリスク回避の売り誘発
 3.日経平均は朝方一瞬プラス圏に浮上も売り直される
 4.後半下げ渋る展開で、大引けは2万8000円台を維持
 5.中小型株は人気で値上がり銘柄数が値下がり上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比142ドル安と3日ぶりに反落した。FRBが利上げ幅をこれまでの0.75%から0.5%に縮小したが、最新の金利見通しが引き上げられたことで警戒感が広がった。

 東京市場では、前日の米株安を受け売りに押される展開となった。ただ売り一巡後に日経平均株価は下げ渋り、2万8000円台を維持した。

 15日の東京市場は、朝方からリスク回避目的の売りが優勢となった。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに安くなった。注目されたFOMCではFRBが政策金利の0.5%利上げを決定し、今後も金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を示したことが嫌気され、NYダウは一時約400ドルの下げをみせた。しかし、その後は下げ渋る展開となったこともあり、東京市場でも過度な不安心理が後退。ただ、日経平均は朝方にわずかにプラス圏に浮上したものの、その後は売り直されジリ安となった。ここ日経平均は上昇基調を強め前日は2万8000円大台を回復していたこともあり、その反動も出た形だ。一方、個別株の物色意欲は旺盛で、特に中小型株の一角に派手に値を飛ばす銘柄も散見された。プライム市場の値上がり銘柄数は値下がり数を上回った。

 個別では、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力株が軟調。ファーストリテイリング<9983>も安い。キーエンス<6861>、SMC<6273>なども売られた。リクルートホールディングス<6098>、資生堂<4911>なども下値を探った。Hamee<3134>は値下がり率トップに売り込まれ、鎌倉新書<6184>、ヤーマン<6630>も大幅安。グッドコムアセット<3475>、アトラエ<6194>も大きく値を下げた。アイスタイル<3660>も安い。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>がしっかり、日本郵船<9101>など海運株も堅調。三菱重工業<7011>が商いを伴い高く、メルカリ<4385>も値を上げた。三井物産<8031>、三菱商事<8058>も買いが優勢だった。ブラス<2424>はストップ高となり、ユーグレナ<2931>、クミアイ化学工業<4996>、マネジメントソリューションズ<7033>も値を飛ばした。安永<7271>も物色人気。日本駐車場開発<2353>も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ネクソン <3659>、三菱商 <8058>、日産化 <4021>、セブン&アイ <3382>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約17円。うち10円はSBG1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、中外薬 <4519>、リクルート <6098>、アドテスト <6857>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約53円。

 東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)海運業、(3)倉庫運輸関連、(4)石油石炭製品、(5)陸運業。一方、下落率の上位5業種は(1)サービス業、(2)電気機器、(3)精密機器、(4)金属製品、(5)食料品。

■個別材料株

△ニッソウ <1444> [東証G]
 第1四半期営業益2.4倍や株主優待制度導入を好感。
△ブラス <2424> [東証P]
 8~10月期営業利益の高進捗を評価。
△ユーグレナ <2931> [東証P]
 バイオ燃料製造プラントの運営プロジェクトを検討。
△山王 <3441> [東証S]
 8~10月期大幅増益を好感。
△クミアイ化 <4996> [東証P]
 23年10月期営業益予想14%増で2円増配へ。
△オキサイド <6521> [東証G]
 23年2月28日を基準日として1株→2株に株式分割へ。
△MSOL <7033> [東証P]
 業容拡大を図り23年10月期営業予想2.2倍。
△マクビープラ <7095> [東証G]
 5~10月期大幅増収増益を好感。
△クラシコム <7110> [東証G]
 8~10月期は大幅な増収増益で着地。
△イントループ <9556> [東証G]
 第1四半期最終益の通期計画に対する高進捗率を評価。

▼スキヤキ <3995> [東証G]
 8~10月期の営業減益を嫌気。
▼Pアンチエイ <4934> [東証G]
 主力製品不振で23年7月期業績予想を下方修正。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ブラス <2424>、(2)クミアイ化 <4996>、(3)ユーグレナ <2931>、(4)MSOL <7033>、(5)安永 <7271>、(6)Bガレージ <3180>、(7)イーソル <4420>、(8)エンビプロ <5698>、(9)ムゲンE <3299>、(10)東リ <7971>。
 値下がり率上位10傑は(1)Hamee <3134>、(2)バリューHR <6078>、(3)鎌倉新書 <6184>、(4)ヤーマン <6630>、(5)トルク <8077>、(6)ドリームI <4310>、(7)グッドコムA <3475>、(8)アトラエ <6194>、(9)ペッパー <3053>、(10)アイスタイル <3660>。

【大引け】

 日経平均は前日比104.51円(0.37%)安の2万8051.70円。TOPIXは前日比3.52(0.18%)安の1973.90。出来高は概算で9億1376万株。東証プライムの値上がり銘柄数は908、値下がり銘柄数は825となった。東証マザーズ指数は786.44ポイント(5.07ポイント安)。

[2022年12月15日]


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