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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ビジョナル、ユニバーサル、安川電

ビジョナル <日足> 「株探」多機能チャートより
■ビジョナル <4194>  9,730円  -1,180 円 (-10.8%)  本日終値
 ビジョナル<4194>が3日ぶりに急反落した。14日取引終了後に発表した23年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算は、営業利益が前年同期比46.0%増の37億300万円だった。大幅増益となったほか、通期計画に対する進捗率も約30%と順調だった。ただ同社株は12月2日に年初来高値をつけて軟化した後、今回の決算発表に向け再び上昇圧力がかかっていた。IT専門人材のニーズが高まるなかにあって、転職サイト「ビズリーチ」事業に対する期待から先回り買いが入っていたようだ。このため、好決算を発表したにもかかわらず、いったん材料出尽くしと受け止めた売りが膨らんだ。売上高は同38.1%増の132億1800万円、最終利益は同42.2%増の25億3100万円だった。ビズリーチ事業のほか、人材管理システム「HRMOS」事業が好調に推移した。通期の業績予想は据え置いた。

■ユニバーサル <6425>  2,607円  -99 円 (-3.7%)  本日終値
 ユニバーサルエンターテインメント<6425>が13日ぶりに反落した。14日取引終了後に発表した22年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比53.6%増の886億1400万円、最終損益は25億2900万円の黒字(前年同期は183億9800万円の赤字)となった。黒字転換となったものの、7~9月期では最終赤字額が拡大しており、これが嫌気されたようだ。同社は11月14日、22年12月期第3四半期報告書の提出期限の延長申請が承認されたと発表し、12月14日までに第3四半期決算短信を公表する予定としていた。1~9月期は遊技機事業が増収増益となったほか、統合型リゾート(IR)事業も営業損益が黒字に転じた。一方、不法占拠に関しての訴訟関連費用の増加などが利益を圧迫した。

■安川電機 <6506>  4,590円  -55 円 (-1.2%)  本日終値
 安川電機<6506>が軟調。11月の中国の経済指標の結果が相次いで伝わっている。このなかで中国国家統計局が15日に発表した11月の工業生産高は前年同月比2.2%増と、伸び率は10月の5.0%から鈍化し、市場予想を下回ったという。中国の製造業を巡る景況の先行きが懸念されるなか、工場の自動化(FA)関連銘柄に売りが膨らみ、同社株は下げ幅を広げた。キーエンス<6861>、SMC<6273>も下落し、ファナック<6954>が冴えない。

■ニッソウ <1444>  1,960円  +400 円 (+25.6%) ストップ高   本日終値
 ニッソウ<1444>が急騰。同社は14日取引終了後、23年7月期第1四半期(8~10月)の単独決算を発表。営業利益は前年同期比2.4倍の7100万円となり、上半期計画の7700万円に対する進捗率が92%超に達していることが好感されたようだ。売上高は同52.2%増の10億2800万円で着地。関東地区北部での生産性向上を目的とした首都圏北部施工センターの開設や、積極的な事業展開に必要な資金需要に対して安定的かつ機動的な資金を確保するためのコミットメントライン契約の締結など事業拡大に努めたことが奏功した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来見通しを据え置いている。また、あわせて株主優待制度を導入すると発表したことも好材料視されているもよう。毎年1月末日、7月末日時点で5単元(500株)以上を保有する株主に対し、保有株式数に応じて株主優待ポイントを進呈するとしている。

■INTLOOP <9556>  6,000円  +1,000 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値
 INTLOOP<9556>がストップ高、年初来高値を更新した。14日取引終了後に発表した23年7月期第1四半期(8~10月)の決算は、売上高が39億8400万円、最終利益が2億2400万円だった。前年同期は四半期財務諸表を作成していないため、増減率の記載はないが、最終利益の通期計画に対する進捗率は約28%と順調だったことが買いを誘ったようだ。フリーランスのコンサルタントやITエンジニアを継続的に獲得するなか、稼働人数が着実に増加したという。

■山王 <3441>  1,053円  +150 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値
 山王<3441>はストップ高。14日の取引終了後に23年7月期第1四半期(8~10月)の決算を発表。営業利益が前年同期比73.2%増の2億5700万円と大幅増益で着地しており、これを好感した買いが膨らんだ。売上高は同19.0%増の26億8200万円だった。5G向けを中心とした通信分野や産業機器分野、自動車向け分野での部品需要が業績の追い風となった。

■ブラス <2424>  1,108円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ブラス<2424>はストップ高。14日の取引終了後に23年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算を発表し、営業利益は4億8000万円(前年同期単独2400万円)だった。通期計画の11億1500万円に対する進捗率が43%と好調なことから、これを評価した買いが入った。売上高は34億1700万円(同24億1000万円)で着地した。挙式・披露宴実施組数は861組となり、ゲスト数が回復しきっていないものの挙式披露宴単価も新型コロナウイルス発生前を超える水準になった。会社側では、新型コロナの影響を受けて挙式披露宴の延期などが発生したものの、その影響は弱まりつつあるとしている。

■クラシコム <7110>  1,460円  +165 円 (+12.7%)  本日終値
 クラシコム<7110>が急伸。14日取引終了後、23年7月期第1四半期(8~10月)の決算を発表した。売上高は15億8100万円、最終利益は1億8100万円だった。前年同期に四半期財務諸表を作成していないため、決算短信には増減率の記載はないが、あわせて開示した決算説明資料のなかで売上高は前年同期比22.6%増、最終利益は同40.7%増と記載しており、大幅な増収増益を評価した買いが入った。ECサイト「北欧、暮らしの道具店」ではキャンペーン効果が表れ、売り上げは好調に推移した。上海のロックダウンによる商品供給不足の解消も業績を押し上げる要因となった。

■日産証券グループ <8705>  153円  +14 円 (+10.1%)  本日終値
 日産証券グループ<8705>は商い伴い急伸。14日の取引終了後、子会社の日産証券が保有する投資有価証券の一部について売却枠を設定すると発表。これに伴い、特別利益を計上する見込みとなったことから、これを好感した買いが向かった。売却枠の数量すべてを売却した場合の投資有価証券売却益4億4900万円を特別利益として計上する。計上時期は23年3月期第3四半期と第4四半期、来24年3月期としている。

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