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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、シスメックス、Aバランス

エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
■エーザイ <4523>  6,784円  +1,000 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 エーザイ<4523>がストップ高。同社は28日、米バイオジェン<BIIB>と開発するアルツハイマー病の治療薬候補「レカネマブ」に関して、1795人の早期アルツハイマー病当事者を対象としたグローバル大規模臨床第3相臨床試験(CLARITY AD試験)で統計学的に高度に有意な臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成したと発表した。同社では、本試験結果をもとに22年度中の米国フル承認申請、および日本、欧州での承認申請を目指すとしている。

■シスメックス <6869>  8,383円  +738 円 (+9.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 シスメックス<6869>が急動意、800円を超える急騰をみせ8475円まで上値を伸ばす場面があった。検体検査機器の大手でグローバル展開しており、海外売上比率は8割を超えるなど世界を舞台に活躍している。27日、尿検査装置の新モデルを発売したことを発表、旗艦モデルの小型機種で、新興国や先進国の中小規模病院向けの需要獲得を見込んでいる。同社は1995年に世界で初めてフローサイトメトリー法を活用した尿中有形成分の自動定量分析を実用化し、以降は尿沈渣検査分野の技術進展に大きく貢献してきた実績がある。株価は7月下旬以降に調整色を強め、前日はザラ場に7500円台まで売られ、年初来安値をつけた5月12日以来の安値をつけていただけに、目先リバウンド狙いの買いも流入した。

■トピー工業 <7231>  1,437円  +125 円 (+9.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 トピー工業<7231>が5日ぶりに急反発。27日の取引終了後、非開示だった23年3月期上期(4~9月)の連結業績は売上高1600億円(前年同期比27.9%増)、経常損益23億円の黒字(前年同期は15億8800万円の赤字)になりそうだと発表。国内自動車生産台数の減少や石炭価格の上昇などの影響があるものの、原材料やエネルギーコストを反映した販売価格の適正化に加え、建設機械用足回り部品や鉱山向け超大型ホイールの堅調な需要の取り込みなどで吸収する。また、構造改革などによるコスト改善も利益回復につながるという。併せて、従来無配としていた上期配当を20円(前年同期は無配)実施し、下期配当は従来計画の70円から50円に修正することも発表している。

■Abalance <3856>  2,131円  +145 円 (+7.3%)  本日終値
 Abalance<3856>が後場急伸。午後2時20分に、24年6月期を最終年度とする中期経営計画の目標値を上方修正すると発表しており、これが好感されたようだ。世界的な再生エネルギー需要の拡大が追い風となり、22年6月期の連結売上高が前の期比3.4倍超に膨らんだことを踏まえ、24年6月期の売上高目標を1500億円(従来は590億円)へ、営業利益目標を45億円(従来は36億円)へそれぞれ引き上げた。

■オンワード <8016>  302円  +15 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 オンワードホールディングス<8016>は続伸し300円台に復帰、1月14日につけた年初来高値320円を視界に入れる展開。27日取引終了後、同社は23年2月期業績予想の上方修正を発表した。営業利益は従来予想の21億円から41億円(前期実績は10億7900万円の赤字)にほぼ倍増する見通しとなった。値引き販売の抑制に加えて経費圧縮などの合理化努力が結実したほか、eコマースの成長やeコマース対象商品を含めた実店舗の商品ラインアップ拡充が収益押し上げに貢献している。足もとで業績の回復色が強まっていることを好感する買いを呼び込んでいる。

■VIX短先物 <1552>  2,430円  +108 円 (+4.7%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。27日の米VIX指数は前日に比べ0.34(1.05%)ポイント高の32.60に上昇した。一時34.14と6月中旬以来、約3カ月ぶりの水準まで値を上げた。同日の米国の10年債利回りが一時3.99%まで上昇したことが警戒されNYダウは6日続落し、年初来安値を更新した。こうしたなか、東京市場ではVIX短先物が値を上げている。

■グリー <3632>  892円  +33 円 (+3.8%)  本日終値
 グリー<3632>が反発。27日、子会社のREALITYを通じてブロックチェーンゲームの開発及びパブリッシングを目的にWeb3事業に参入すると発表しており、これを好感する買いが入った。今回のWeb3参入により、同社が持つノウハウや経験を生かし、ブロックチェーンゲームの開発及びパブリッシング、有力ブロックチェーンのバリデーターノードの運営を行うほか、有力なWeb3プロジェクトへの出資や提携も視野に入れている。また、ブロックチェーンゲームの開発に向けて、Web3人材の採用を開始するという。

■塩野義製薬 <4507>  6,725円  +72 円 (+1.1%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>は6日ぶりに反発。午前11時ごろ、新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス薬として開発中のエンシトレルビル フマル酸について、第2/3相臨床試験のフェーズ3パートにおいて、主要目的を達成したと発表しており、今後の展開に期待する買いが流入した。同試験は、同薬を1日1回、5日間経口投与した際の臨床症状の改善効果を検証することが主目的で、その結果として軽症/中等症患者において、重症化リスク因子の有無にかかわらずオミクロン株に特徴的な5症状が消失するまでの時間をプラセボに対して有意に短縮した。また、投与4日目(3回投与後)におけるウイルスRNA量を有意に減少させ、優れた抗ウイルス効果を確認したとしている。なお、23年3月期の連結業績予想に与える影響は未定としている。

■サイボウズ <4776>  1,400円  +15 円 (+1.1%)  本日終値
 サイボウズ<4776>は続伸。27日の取引終了後に発表した8月度の月次業績推移で、売上高が前年同月比23.7%増の18億7000万円、営業利益は同86.6%増の3億6700万円となったことが好感された。営業利益が前年実績を上回るのは3カ月ぶりとなる。主力のクラウド関連事業の売上高が同24.1%増の15億9600万円と引き続き好調だったことがけん引した。

■Appier <4180>  1,202円  +4 円 (+0.3%)  本日終値
 Appier Group<4180>が大幅高で3日ぶりに反発。27日の取引終了後、子会社のAppierがWoopra(米国)の株式を取得し完全子会社化すると発表しており、これを好感する買いが入った。Woopraは、米国と欧州においてBtoC及びBtoBの幅広い顧客基盤を持ち、カスタマージャーニー分析、マーケティングオートメーション、データマネジメントの分野で実績のあるSaaSプラットフォームを提供している企業。Woopraの買収により、顧客及び商品分析市場における両社の地位は更に強化され、欧米における同社グループのエンタープライズ市場への浸透と成長が加速されるほか、グローバルな顧客基盤の拡大を目指す。

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