【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):トーホー、日本ハウス、FFRI
FFRI <日足> 「株探」多機能チャートより
クボタ<6326>は売り買い交錯。8月19日の戻り高値形成後は調整色をみせているが、依然として上値が重く、当面は2200円近辺に位置する75日移動平均線との下方カイ離縮小が課題といえる。世界的に脱炭素への取り組みが加速するなか、電気自動車(EV)だけではなく建機や農機などの電動化にもマーケットの関心が高い。そうしたなか、前日に同社は電動トラクターを来年4月に欧州市場に投入することを発表した。欧州では政策面でトラクターの電動化も求められているが、国内メーカーが電動トラクターを実用化するのは初めてとされ、これが同社の株価刺激材料として期待される。
■ジンズホールディングス <3046> 4,175円 -40 円 (-1.0%) 本日終値
ジンズホールディングス<3046>は反落。5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高は前年同月比0.7%増と5カ月連続で前年実績を上回ったものの、足もとの好調は織り込み済みとの見方が強いようだ。商品リニューアルを月末に控え、セールの強化を継続した効果に加えて、カラーレンズや紫外線量によってカラー濃度が変更する調光レンズをはじめとしたオプションレンズが売り上げを牽引した。ただ、8月上旬に北陸、東北地方を中心に天候不良が続いたことが客数に影響し増収率は小幅だった。なお、全店売上高は同5.8%増だった。
■トーホー <8142> 1,494円 +154 円 (+11.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
トーホー<8142>が急反発。5日の取引終了後、23年1月期の連結業績予想について、売上高を2010億円から2070億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を12億円から21億円(前期4億4600万円の赤字)へ、純利益を4億円から9億円(前期比2.7倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各5円の年10円としていた配当予想を中間・期末各10円の年20円に引き上げたことが好感された。第1四半期において、業務用食品卸売事業を中心に想定を上回る業況の改善が進んでいることが要因としている。
■日本ハウス <1873> 452円 +38 円 (+9.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
日本ハウスホールディングス<1873>が急伸。同社は在来工法による木造注文住宅の大手だが、足もとの業績は極めて好調に推移している。5日取引終了後に22年10月期第3四半期決算を発表、売上高は前年同期比18%増の281億500万円、営業利益は同3.4倍の5億3500万円と急拡大した。コロナ禍の影響が一巡し、注文住宅の受注回復などが収益を押し上げる形となった。これを受けて、上値を見込んだ投資資金の買いを呼び込んだ。
■FFRIセキュリティ <3692> 1,172円 +64 円 (+5.8%) 本日終値
FFRIセキュリティ<3692>に継続的に投資マネーが流入、前日に続く大幅高を演じ、8月22日につけた戻り高値奪回から約5カ月ぶりとなる1200円台に復帰した。国家的軍事案件としてサイバー防衛分野に岸田政権は政策的な後押しを強めているが、主眼となるのは近年急増かつ巧妙化している標的型攻撃への対応であり、同社は同分野に特化した実力が改めて注目されているもようだ。世界トップレベルのセキュリティーエンジニアを擁し、自社で純国産の標的型攻撃対応ソフトを開発。特に「先読み防御」技術で優位性を追求した次世代エンドポイントセキュリティー「ヤライ」に評価が高い。
■Aiming <3911> 311円 +15 円 (+5.1%) 本日終値
Aiming<3911>が後場一段高。午前11時30分ごろ、UUUM<3990>グループ会社のLiTMUSと、オンラインマルチ対戦ゲーム「脱獄ごっこ」をリニューアルした「脱獄ごっこPRO」の共同開発を進め、22年冬のサービス開始を予定していると発表しており、これが好感された。「脱獄ごっこPRO」は、19年6月に配信を開始し累計1000万ダウンロードを突破した、「人狼ゲーム」と「脱出ゲーム」を組み合わせた非対称対戦型のスマートフォン向けオンラインマルチプレイゲーム「脱獄ごっこ」をリニューアルしたゲーム。新たな機能として大勢でコミュニティーを作ることのできる「クラン」や配信がより盛り上がる「実況モード」などを取り入れつつ、キャラクターや対戦ステージも一新しているという。また、配信開始に先立ち、6日に事前登録の受け付けを開始している。
■デコルテHD <7372> 1,062円 +49 円 (+4.8%) 本日終値
デコルテ・ホールディングス<7372>は大幅続伸。5日の取引終了後に発表した8月度の月次業績(速報値)で、フォトウェディングサービスの既存店売上高は前年同月比8.0%増と8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。既存店単価が同29.5%増と上昇したことが寄与した。なお、全社売上高は同19.5%増だった。
■力の源ホールディングス <3561> 706円 +29 円 (+4.3%) 本日終値
力の源ホールディングス<3561>が6日続伸。5日の取引終了後に発表した8月度の月次業績動向速報で、既存店売上高が前年同月比24.8%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年8月は29都府県において緊急事態宣言及びまん延防止措置が発出されており、それに伴い営業時間を短縮していたが、今年8月は営業規制がなくなったことが寄与した。
■コックス <9876> 150円 +6 円 (+4.2%) 本日終値
コックス<9876>が3連騰。5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比45.0%増となり、6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。新型コロナウイルス感染症第7波により新規感染者が増加したものの、お盆期間を含め行動制限がなく、客数減少の影響が少なかったことが寄与した。商品別では、猛暑が続いたこともあり夏物が売り上げを伸ばし、メンズではリネンシャツ、ハーフパンツ、ショートパンツが、またレディスではデザインカットソー、ワイドパンツが好調に推移した。
●ストップ高銘柄
Pアンチエイ <4934> 2,815円 +500 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
チームスピリット <4397> 486円 +80 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
トミタ電機 <6898> 6,080円 +1,000 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
セイヒョー <2872> 9,200円 +1,500 円 (+19.5%) ストップ高 本日終値
VALUENEX <4422> 1,026円 +150 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース