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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 いったんは調整一巡感が意識されやすい水準だが、短期的にはショート優勢の展開か


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28470 -240 (-0.83%)
TOPIX先物 1973.0 -15.0 (-0.75%)
シカゴ日経平均先物 28465 -245
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。カンザスシティ連邦準備銀行主催の経済政策シンポジウム「ジャクソンホール会議」で、26日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長による経済見通しについての講演が予定されており、FRBが金融引き締めに積極的な姿勢を維持するとのタカ派姿勢を警戒した売りが優勢となった。米長期金利が1カ月ぶりに3%に乗せたことも重荷となり、ハイテク株を中心に売りが広がった。S&P500業種別指数はすべての指数が下落し、半導体・同製造装置、小売、メディア、自動車・同部品、ソフトウエア・サービスの下げが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比245円安の2万8465円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円安の2万8670円で始まり、開始直後につけた2万8680円を高値に軟化。米国市場の取引開始後には2万8500円辺りで下げ渋ったものの、終盤にかけて売り込まれ2万8430円まで下げ幅を広げ、2万8470円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになろう。NYダウ、S&P500が大幅続落で25日移動平均線に接近したほか、ナスダックは25日線を割り込むなど、ジャクソンホール会議を控え、タカ派的な発言に備える形で持ち高調整の動きが強まった。7月以降、強い上昇基調が継続していたこともあり、過熱を冷ますうえでの調整としてはいったんは一巡感が意識されやすい水準まで下げてきた。

 日経225先物は米国市場の下落影響によりショートが先行することになろうが、その後の短期的なリバウンド狙いがあったとしても、ロングはそれほど強まらず、戻り売りスタンスでのショートが優勢になりそうだ。ただし、これまでの上昇に対する調整の動きでもあるため、オーバーシュート気味に下落する局面では追随する格好でのショートの積み上げは避けたいところであろう。

 VIX指数は23.80に上昇し、上値を抑えられていた25日線を一気に突破してきた。25.00を上回ってくるようだとセンチメントを冷ます格好になりやすいため、ややリスクオフへの警戒を高めることになりそうだ。また、52週線も上回ってきたため、よりロングの動きを手控えさせると考えられる。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.44倍に低下した。米国のハイテク株の弱い値動きにより指数インパクトの大きい値がさ株の下落が見込まれることから、25日線が位置する14.36倍辺りまでの低下は想定しておく必要があるだろう。短期的とはいえNTショートの動きが入りやすく、日経225先物の想定レンジはオプション権利行使価格の2万8500円を中心とした上下の権利行使価格である2万8375円~2万8625円辺りでのレンジ推移になりそうだ。

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