【経済】【クラウドファンディング】介護施設向けプラットフォーム「tsunaguwa」のタリホー、8月25日募集開始
介護施設向け総合プラットフォーム「tsunaguwa(ツナグワ)」を運営する株式会社タリホー(東京都渋谷区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは8月25日19時30分開始を予定しています。
・ | 新株予約権型 |
・ | 目標募集額801万円、上限応募額3204万円 |
・ | 類似上場企業:メドレー、キャリア、インターネットインフィニティー、BCC、ブティックス |
介護業界の「不便」「非効率」を解決する
(出典:FUNDINNO)
同社は介護業界の現状について、利用者情報をいまだに紙やFAXでやり取りしている施設が多いと捉えており、「tsunaguwa」は、デジタル化が進んでいない施設へのDX化支援、備品や消耗品のスムーズな調達を助ける購買支援機能などを備えた「介護・医療業界をITによる総合的なサポートで便利に、そして、効率化するためのサービス」としています。
同社では、これからの超高齢化社会を支えていく介護・医療業界は人手不足と離職率の高さという問題を抱えており、人手が足りないために業務がハードになり、ハードな業務によって離職率が上がる悪循環が起きているとして、「介護現場の負担を、IT技術による効率化で少しでも軽減したい」と考えています。
また、介護・医療業界には、
(1)データ管理に関して、デジタル化にコストをかけられる大手施設以外の多くの介護施設では、まだまだ、アナログな慣習が残っている。
(2)大手施設は介護用品メーカーから商談を持ちかけられ、継続購入や大量購入によって商品を安く仕入れられるが、中小施設はその機会が少ない。情報収集手段もアナログなので、今使っている商品より安く、品質のいいものが存在しても、それを知る手段が限られている。
などの「不便」「非効率」があり、「これをシステム化により解決しようとするのが、トータルサポートプラットフォーム『tsunaguwa』です」としています。
「tsunaguwa」の主要3サービス
(出典:FUNDINNO)
同社によると、「tsunaguwa」は利用者データの管理、備品・消耗品の手配、最新ニュースの情報収集などのサービスを基本無料で利用でき、少ないコストで導入できるのが特徴です。提供中の主なサービスは以下の3つで、順次、新規機能やサービスを追加していく予定です。
(1)施設や利用者情報のデータベース化と分析を支援:DXサービス
DXサービスは、施設や利用者の情報を入力することでデータベース化することができます。データを基に、稼働率や空室状況などを自動で分析、可視化して、施設ごとのトップ画面に表示できるほか、今後は請求書や申請書などの各種帳票類作成の際、データが自動で転記されるシステムも導入予定です。
また、複数施設を経営するオーナー向けの機能では、複数施設のデータを一元管理し、施設をまたいだ分析や可視化も可能です。オーナー向けサービスは月額3000円(税別)で、DXサービスのほか、資金調達やM&A、補助金などに関する専門家への相談機能もあります。
(2)備品や消耗品を安価に調達できる:アウトレットモール、商談モール、CHUMONショップ
アウトレットモールでは、2次流通のリユース品や未使用のデッドストック品を安く購入することができます。運営は古物商の資格を持つ荒井商事株式会社が行っており、現在は、同社が仕入れた商品のみを販売していますが、将来的には、介護施設が不用品や余剰在庫品を出品できるフリーマーケットのような機能を構想しています。
商談モールは、新たな販路を探している介護用品のメーカー・問屋と介護施設をマッチングするサービスです。現在はメーカー側が自社商品を掲載し、施設側が価格交渉を申し込む形式ですが、メーカー側がオファーを出せる機能も開発中です。
現在は、商談成立後の実際の取引はプラットフォームを介さずに直接行う形ですが、2022年10月から提供予定のCHUMONショップでは、プラットフォーム上で購入や決済が行えるようになります。
(3)必要な情報をすぐに探せる:メディケアモール
メディケアモールは病院や調剤薬局、デイサービスといった連携先の医療機関・薬局などを検索できるサービスです。プラットフォーム利用登録時に施設の住所を登録することで、施設からの距離で絞り込んで表示することができます。
(出典:FUNDINNO)
「tsunaguwa」は現在、介護施設と入居希望者のマッチングサービス「iMatchMedicare(アイマッチメディケア)」を使用し、入居希望者の申し込みがあると、「tsunaguwa」上に通知が表示される仕組みになっています。「iMatchMedicare」は、関係会社である株式会社i.ホールディングスが運営する介護施設紹介センター専用のシステムとして開発されましたが、2023年3月から、他の紹介会社にも販売する予定です。
今後の成長に向けて
(1)機能・サービスを拡充し、より広い領域をカバーできるプラットフォームへ
現状、サービス展開の基礎となるユーザーの獲得には成功したと考えており、今後は直近でスタートした(する)ほかの機能について、ユーザーの利用率を上げ、サービス全体としての収益化を図りたい考えです。
また、アプリの利便性を上げるべく、3?5年後をめどに13項目の機能の追加を予定しており、介護施設や在宅介護を行う家庭への配食サービス、訪問リハビリ・マッサージの手配などの機能を追加し、既存機能のアップデートも行います。
(2)2025年までに、要介護者を抱える個人向けのアプリをリリース
介護施設を対象としたtoBのプラットフォームサイトに加えて、2025年までに、toC向けのアプリもリリース予定です。自宅で介護をしている人や入所できる介護施設を探している人などが対象で、アプリ上で介護施設を検索でき、契約までをアプリ内で完結できる仕組みを予定しています。
(3)日本でのノウハウと実績を生かし、高齢化率の高い国へグローバル展開
高齢化は世界的な問題であると考えており、2026年にグローバルチームを立ち上げ、2027年に海外進出を目指す予定です。まずはイタリア、ドイツ、フランスなど欧州諸国をターゲットに、アウトレットモール機能で日本のリユース品を供給することから始めます。
(4)将来的なEXITはIPOを想定
(出典:FUNDINNO)
(5)2030年に年間2万施設以上の契約施設数を計画
(出典:FUNDINNO)
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・メドレー <4480> [東証G]
・キャリア <6198> [東証G]
・インターネットインフィニティー <6545> [東証G]
・BCC <7376> [東証G]
・ブティックス <9272> [東証G]
発行者・募集情報
■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等
株式会社タリホー
東京都渋谷区渋谷三丁目6番2号エクラート渋谷5F
資本金:5,000,000円(2022年8月3日現在)
発行済株式総数:500株(同)
発行可能株式総数:5,000株
設立日:2007年4月2日
決算日:3月31日
■本新株予約権の発行者の代表者
代表取締役 エリック・セラノ
■本新株予約権の数(以下の個数が上限)
3,204個
■本新株予約権の払込金額
1個あたり 10,000円
■投資金額のコース及び個数
90,000円コース(9個)
180,000円コース(18個)
270,000円コース(27個)
360,000円コース(36個)
450,000円コース(45個)
■申込期間
2022年8月25日~8月29日
■目標募集額
8,010,000円(上限応募額 32,040,000円)
■払込期日
2022年9月22日
■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額801万円を以下の目的に充てる予定
開発人件費 624万円
手数料 176万円
・上限応募額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額2,403万円(目標募集額801万円と上限応募額3,204万円との差額)を以下の目的に充てる予定
開発人件費 1,249万円
広告宣伝費 504万円
アプリ開発に係る市場調査費用 120万円
手数料 528万円
■連絡先
株式会社タリホー
電話番号:03-3864-8210
メールアドレス:contact@tallyho.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。
▼介護業界もデジタルの時代へ。超高齢化社会を支える介護・医療従事者向け総合プラットフォーム「tsunaguwa」
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