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【経済】【クラウドファンディング】京町家の“空き家”活用した「町家泊」展開、立志社が8月10日募集開始

 空き家となった京町家を活用した「町家泊」を展開する株式会社立志社(東京都渋谷区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは2022年8月10日 19時30分開始で、目標募集額1643万4000円、上限応募額6573万6000円。

・ 普通株式型
・ エンジェル税制あり、優遇措置B
・ 株主優待あり
・ 類似上場企業:Robot Home、カチタス、サンフロンティア不動産、ストライダーズ

2029年に年商19億円を目指す

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 同社は2014年にホテル投資・運営事業をスタート。観光地として人気の京都で、京町家の取り壊しや空き家が増加しており、歴史的景観が失われたり、治安が悪化したりする恐れがある現状に着目し、空き家となった京町家をリノベーションして活用する「町家泊」を展開しています。

 2019年、運営施設の年間売上高約1億4000万円を達成。2020年以降は新型コロナウイルスの影響で落ち込んだものの、顧客の需要に応じて価格を変動させる仕組みの導入などにより、事業を継続しています。2022年のゴールデンウィーク(5月3日、4日)は直営施設全室が満室、祇園祭が行われた7月16日は直営施設、ホテル営業委託施設全室で満室を達成し、年間売上高はコロナ禍前を上回る約1億6000万円を見込みます。

 同社によると、運営施設のリピート率は全体で3割を超え、特に愛犬と宿泊可能な施設(ドッグフレンドリー施設)のリピート率は7割を超過。今後は、京都市で行っている町家再生のビジネスモデルを他の自治体でも展開し、ホテルの営業委託や既存ホテルの経営引き継ぎなど、事業の多角化によって稼働客室数を拡大させ、2029年に年商19億円を目指すとしています。

3カ月で古民家をリノベーション、費用は同社負担

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 同社の京都町家再生事業は、空き家問題や所有物件の運営に苦慮している事業者や不動産オーナーと15~20年の定期借家契約を結び、3カ月ほどの工期で古民家を宿泊施設にリノベーションするもの。改装費用は同社が負担し、宿泊業の売り上げから、家賃をオーナーに支払うビジネスモデルです。

 リノベーションは物件ごとにコンセプト設計を行い、顧客満足度の最大化を第一に考えた施設づくりを徹底。外観だけでなく、深い奥行きに備えられた「坪庭」「奥庭」など、室内にいながら日本庭園の雰囲気が楽しめるよう、間取りや構造をあえてそのまま残した設計としています。

 同社によると、宿泊施設利用者の約95%は日本人旅行客で、全体のリピート率は約3割。月1回ペースの利用者もおり、国内主要予約サイトの5段階評価のクチコミでは、全施設が平均4以上の高評価を得ているといいます(出典:楽天トラベル、じゃらん)。

今後の成長に向けて

 立志社は今後の成長に向けて、以下のビジョンを掲げています。

(1)経営に行き詰まった宿泊施設の運営を引き継ぎ、初期投資を抑えた客室数の拡大を目指す

 コロナ禍で訪日外国人が激減し、資金力や経営ノウハウの乏しい事業者が廃業に追い込まれる事例が相次いでいることから、同社では、立地や物件の価値を加味した上で、条件の良い宿の運営引き継ぎを実施。顧客の需要に応じて価格を変動させるレベニューマネジメント、国内向けマーケティング、愛犬と宿泊できるドッグフレンドリー施設などの差別化戦略を実践することで、地域と共生した宿泊施設への再生を目指します。

 京町家再生に加え、既存施設運営引き継ぎを事業の柱とし、京都市内での出店拡大と他エリアでの事業展開を進めていく計画です。

(2)空き家再生事業の展開エリアを拡大し、未開拓市場を獲得

 京都市で展開している古民家の空き家再生事業においても、展開エリアの拡大を計画。まずは奈良県で、利活用されなくなった不動産の再生事業を開始し、土地に余裕のあるエリアでは、全施設をドッグフレンドリーの宿にするなどの構想により、付加価値の高い施設運営を目指します。

(3)将来的なEXITはIPOを想定
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(出典:FUNDINNO)

(4)2029年までに直営施設年間宿泊人数約3.2万人を目指す
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(出典:FUNDINNO)

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・Robot Home <1435> [東証P]
・カチタス <8919> [東証P]
・サンフロンティア不動産 <8934> [東証P]
・ストライダーズ <9816> [東証S]

株主優待

■優待の基準日
毎年9月末日

■優待内容
66株未満:同社運営施設宿泊料金3%オフ
66~131株:同5%オフ
132株以上:同7%オフ

■申し込み方法
基準日経過後、予約可能な予約サイトをメールで通知

発行者・募集情報

■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等
株式会社立志社
東京都渋谷区恵比寿南一丁目20番6号第21荒井ビル4F
資本金:10,000,000円(2022年5月26日現在)
発行済株式総数:100,000株(同)
発行可能株式総数:400,000株
設立日:2014年7月18日
決算日:12月31日

■募集株式の発行者の代表者
代表取締役 前田弘二

■募集株式の種類及び数(上限)
普通株式 21,912株

■募集株式の払込金額
1株あたり 3,000円

■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額1,643万円を以下の目的に充てる予定
直営ではない町家における営業権取得費用 1,281万円
手数料 361万円

・上限応募額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額4,930万円(目標募集額1,643万円と上限応募額6,573万円との差額)を以下の目的に充てる予定
直営ではない町家における営業権取得費用 1,853万円
直営町家のリノベーションコスト 1,992万円
手数料 1,084万円

■投資金額のコース及び株数
99,000円コース(33株)
198,000円コース(66株)
297,000円コース(99株)
396,000円コース(132株)
495,000円コース(165株)

■申込期間
2022年8月10日~2022年8月18日

■目標募集額
16,434,000円(上限応募額 65,736,000円)

■払込期日
2022年9月12日

■連絡先
株式会社立志社
電話番号:075-468-1417
メールアドレス:funddino@risshisha-group.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

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