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【特集】桂畑誠治氏【戻り足の日経平均株価、7月相場はどう動く?】(2) <相場観特集>

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

―欧米株高で目先波乱相場は一服、一段の上昇はあるか―

 週明け27日の東京株式市場は日経平均株価が続伸、2万6000円台後半まで上値を伸ばした。前週末の欧米株高を受け目先リスク選好の流れが続いているが、6月相場を振り返ると上下に非常にボラタイルな動きで、投資家マインドも大きく揺れた。果たして7月相場はどういう展開が待っているのか。今後の東京市場の展望と物色の方向性について、第一線で活躍する市場関係者2人に意見を聞いた。

●「目先反騰も上値限定的でレンジ相場が継続」

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

 東京株式市場は足もとで戻り足を強めているが、向こう1ヵ月でみた場合、トレンド的には上にも下にも放れにくいレンジ相場の様相を呈するのではないか。世界の投資資金の流れを反映する米国株市場の動向が引き続きカギを握るが、これは米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策次第といえる。

 直近ではミシガン大学消費者態度指数の確報値が市場予測を下回り過去最低を示したことで、過度な金融引き締め強化に対する懸念は後退した。7月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.75%の利上げを決定する公算が大きく、これで中立金利とされる2.5%に政策金利の上限が到達することになる。9月の会合では0.5%の利上げの可能性が現時点では高いとみられ、その意味ではFRBの金融引き締めが更に加速されるというようなムードは沈静化しそうだ。

 ただし、7月に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)は上昇が予想され、こうした指標を横目に米国株市場は再び上下に不安定化する可能性もある。NYダウのボラティリティは高く、7月相場で想定されるゾーンは下値が2万9000ドルで上値は3万3000ドルを想定している。

 一方、日本では日銀の大規模金融緩和政策の方向性に全く変化はなく、外国為替市場では日米金利差拡大を背景に1ドル=140円を目指す動きが想定される。輸出関連銘柄の構成比が高い日経平均にとって一段の円安は追い風となる。また7月前半に予定される参院選は与党の過半数維持が濃厚なため、相場の波乱要因とはなりにくい。したがって、米国株よりも日本株は相対的に頑強な展開が期待できるが、基本はレンジ相場で上値も限定的だろう。7月の日経平均は2万5500~2万8000円のゾーンを想定する。物色対象としては、旅行小売りなどのリオープン関連のほか、猛暑で刺激される消費関連株。また、世界的な防衛費増額の動きを背景に、防衛関連株を継続注目しておきたい。


(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(かつらはた・せいじ)
第一生命経済研究所 経済調査部・主任エコノミスト。担当は、米国経済・金融市場・海外経済総括。1992年、日本総合研究所入社。95年、日本経済研究センターに出向。99年、丸三証券入社。日本、米国、欧州、新興国の経済・金融市場などの分析を担当。2001年から現職。この間、欧州、新興国経済などの担当を兼務。

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