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【特集】夏相場を駆ける! 12月期決算「上方修正有力」選りすぐり6銘柄 <株探トップ特集>

22年12月期の中間決算発表シーズンを1ヵ月後に控え、上方修正を期待した先回り買いが入りそうな銘柄にスポットを当てた。通期計画に対する進捗率が高水準な有望株を6銘柄選出した。

―逆風にも負けず第1四半期に好スタートを切った22年12月期上振れ候補をセレクト―

 12月期決算企業による22年1-6月期決算発表が7月下旬から本格化する。折り返し地点にあたる中間決算発表では、期初に立てた業績予想をより実態を反映した数値に見直す企業が多くマーケットの関心も高い。業績上方修正が期待される銘柄には、決算発表前に先回り買いの動きが出る傾向があり、この時期に高進捗銘柄を見直しておきたいところだ。今回は、22年12月期第1四半期(1-3月)の業績が好調で通期計画に対する進捗率が高く、中間決算発表シーズンに向けて株価上昇が期待できる銘柄を探った。

●1-3月期は増益確保も回復基調に陰り

 22年12月期の第1四半期業績を振り返ると、前年同期と比較可能な475社の経常利益(米国会計基準と国際会計基準は税引き前利益)の合計額は前年同期と比べ約9%増と増益基調が続いた。増加額が最も大きかったのは、原油高騰が追い風となったINPEX <1605> [東証P]で、次いで新型コロナウイルス治療薬の販売が好調だった中外製薬 <4519> [東証P]、旺盛な半導体需要を背景に収益を伸ばしたルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]と続く。一方、花王 <4452> [東証P]やユニ・チャーム <8113> [東証P]など化学セクターを中心に原材料価格の上昇が利益を圧迫した企業も多くみられた。社数ベースでは半数以上が減益または赤字となり、コロナ禍からの回復基調に陰りが出ている。

 全体としてはコスト高やウクライナ情勢など先行きを懸念する向きが強く、第1四半期決算が良好でも業績予想を上方修正する企業は少なかった。こうした傾向は中間決算でも続くとみられるが、逆風が強まるなかで業績上方修正に踏み切る企業は一段の注目を集めそうだ。以下では、12月期決算企業を対象に、(1)第1四半期(1-3月)経常利益または税引き前利益の通期計画に対する進捗率が30%を上回っている、(2)第1四半期の経常利益または税引き前利益が前年同期比30%以上の大幅増益を達成、といった条件を満たす銘柄を、上方修正先回り候補として6銘柄リストアップした。

【Dmミックス】

 ダイレクトマーケティングミックス <7354> [東証P]は企業の営業マーケティングを支援するコンタクトセンターを運営する。NTTドコモをはじめとする通信インフラ業界を主要顧客とするほか、足もとでは新型コロナウイルスワクチン接種の予約受付業務を獲得するなど公共分野が大きく伸びている。22年12月期第1四半期業績(国際会計基準)は、前期に実施した大規模な拠点開発でセンターの稼働人数が拡大したことに加え、オペレーションの高度化で利益率も上昇し、売上高101億3700万円(前年同期比42.5%増)、税引き前利益26億8500万円(同98.2%増)といずれも四半期ベースの過去最高を大幅に塗り替えた。第1四半期税引き前利益は通期計画(49億6000万円)に対し50%を超える進捗率で業績上振れの確度は高そうだ。また、株主還元面では総還元性向40%を目標に掲げており、配当や自己株式取得を通じた還元拡充も期待される。

【フロンティM】

 フロンティア・マネジメント <7038> [東証P]は旧産業再生機構の主力メンバーが立ち上げた独立系コンサルティングファーム。デジタル戦略やSR(株主対応)・IR戦略、人事戦略の支援といった新規分野を強化するほか、4月には経営人材の派遣を伴う投資子会社を新設するなど、企業規模の拡大を加速させる構えにある。第1四半期業績は主力の経営コンサルティング事業で大企業からの大型案件の受注が増加したうえ、活況なM&A市場を背景にファイナンシャル・アドバイザリー事業の成約も積み上がり、売上高22億2400万円(前年同期比67.4%増)、経常利益4億1600万円(同4.2倍)と業績高変化を遂げた。第1四半期実績だけで、経常利益の通期計画(8億円)に対する進捗率が50%を超えており、業績上振れが有力とみられる。

【Ine】

 I-ne <4933> [東証G]は高価格帯シャンプー「ボタニスト」を主力とするファブレスメーカー。AIやSNSを駆使したデジタルマーケティングに強みを持ち、独自のブランドマネジメントシステム「IPTOS」を武器に持続的なヒット商品を生み出している。第1四半期業績はボタニストがリニューアル後の初回出荷に伴う大規模発注があった前年同期と比べマイナスとなったものの、美容家電ブランド「サロニア」や育成ブランドが大きく伸び、経常利益は13億5200万円(前年同期比44.3%増)と四半期ベースの過去最高を更新した。第1四半期経常利益は上期計画の8億円を大幅に上回り、通期計画に対しても進捗率51%と高水準だ。昨年も第1四半期実績が上期計画を超過し、中間決算発表のタイミングで増額修正した経緯があることから有望株として注目したい。

【オプテクスG】

 オプテックスグループ <6914> [東証P]は自動ドア・防犯センサーや画像検査用照明の世界トップメーカー。センサーのパイオニア的存在だ。第1四半期業績は屋外防犯用センサーが値上げ前の駆け込み需要もあり、米国や欧州で販売が大幅に増加したほか、半導体需要の拡大を背景に画像検査用LED照明やFA(ファクトリーオートメーション)関連センサーも大きく伸びた。また、昨年11月に買収したミツテックの業績も加わり、経常利益は24億3100万円と過去最高だった前年同期実績を5割以上も上回る大幅な伸びを示した。上期計画の29億円に対する進捗率は8割を超える高水準で、対通期計画でも4割に到達している。好決算を受けて、株価は今月8日に2019年2月以来の高値まで駆け上がった。その後は利益確定売りに押されたものの、押し目買い意欲は強く、足もとでは上値指向に転じている。

【日電硝】

 日本電気硝子 <5214> [東証P]の第1四半期業績は、主力とする薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスの販売が好調に推移したほか、ガラスファイバーでは自動車部品向けを中心に底堅い需要が続くなか値上げが浸透し、経常利益は前年同期比31.9%増の158億2000万円に伸びて着地。円安加速による為替差益の増加も利益を押し上げた。好調な業績を踏まえ、中間期の同利益予想を従来の180億円から210億円へ上方修正している。下期計画は据え置いたが、想定為替レートを1ドル=110円と実勢より25円も円高に設定しており、通期も上振れする公算は大きい。配当利回りが4%台と高水準にある一方、予想PER8倍台、PBR0.5倍近辺と株価指標面からの割安感が際立つ。

【ソディック】

 ソディック <6143> [東証P]は工作機械メーカーで主力の放電加工機では世界トップクラスのマーケットシェアを誇る。新型コロナ感染症のピークアウトによる世界経済の再開を背景に、電子部品や5G半導体関連分野からの引き合いが強く、業績は急回復局面が続いている。第1四半期は放電加工機の販売が大きく伸び、経常利益は29億7500万円と前年同期比2.5倍に膨らんだ。通期計画の72億円(前期比16.2%減)に対する進捗率が4割を超えているほか、想定為替レートは1ドル=115円の設定で円安による利益押し上げ効果も見込まれ、上方修正の有力候補としてマークしたい。指標面では予想PER10倍割れに加え、PBRは0.5倍台と会社解散価値の半分程度に過ぎず、見直し余地は大きい。

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