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【特集】田部井美彦氏【戻り足の日経平均株価、7月相場はどう動く?】(1) <相場観特集>

田部井美彦氏(内藤証券 投資調査部 リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト)

―欧米株高で目先波乱相場は一服、一段の上昇はあるか―

 週明け27日の東京株式市場は日経平均株価が続伸、2万6000円台後半まで上値を伸ばした。前週末の欧米株高を受け目先リスク選好の流れが続いているが、6月相場を振り返ると上下に非常にボラタイルな動きで、投資家マインドも大きく揺れた。果たして7月相場はどういう展開が待っているのか。今後の東京市場の展望と物色の方向性について、第一線で活躍する市場関係者2人に意見を聞いた。

●「往来圏上限の2万8000円目指す展開も」

田部井美彦氏(内藤証券 投資調査部 リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト)

 足もとの日経平均株価の強さは、過度の米国の金利上昇懸念を修正している面があると思う。先週末24日発表の6月ミシガン大学消費者態度指数(確報値)が弱い結果となるなど、米経済指標に先行きを警戒させる数字が出ている。このことが、これ以上の金利上昇を織り込むことをためらわせている。

 日本株と米国株を取り巻く環境は少し異なる点にも注意が必要だ。上海のロックダウンも終了に向かい中国の景況感が回復しつつある。日本企業は、この中国経済の回復の追い風を受けやすいことも見逃せない。この点からも日本株は米国株に比べてやや優位性があるだろう。

 ただ、来月中旬から下旬以降は米国と日本の企業決算が本格化する。もし業績の減額修正が相次ぐようなら、株価は下落に転じるだろう。このため、7月中旬以降の株価は軟調な値動きとなることもあり得るだろう。

 こうしたなか、7月の日経平均株価は下値2万5000円、上値2万8000円のボックス相場を予想している。7月上中旬にかけてはボックスの上限を試す展開が期待できる。しかし、決算内容が冴えなければ下旬にかけ下値を試すかもしれない。

 個別銘柄では、中国の景気回復が追い風となるファナック <6954> [東証P]など機械株やトヨタ自動車 <7203> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]など自動車株に注目している。また、レジャー需要の回復でJR西日本 <9021> [東証P]なども期待できる。更に、インフレ耐性があり経済再開も追い風となる三井不動産 <8801> [東証P]などの不動産株にも投資妙味があるとみている。


(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(たべい・よしひこ)
内藤証券リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト。株式市況全般、経済マクロの調査・分析だけでなく、自動車、商社、アミューズメント、機械などの業種を担当するリサーチアナリストとして活動。年間200社程度の企業への訪問、電話取材、事業説明会への参加などを通して「足で稼ぐ調査・情報の収集」に軸足を置いている。

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