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【市況】明日の株式相場に向けて=「高速テンバガー」とロングラン大化け株

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 週明け27日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比379円高の2万6871円と続伸。全体相場の自律反発局面が続いている。日経平均は三空叩き込み形成後にもう一回マドを開けて駄目押しの下げに見舞われ、四空もどきの暴落に遭遇したが、例によってリバウンド局面に移行すると戻り足も速い。ただ、今週は日米の経済指標発表が相次ぎ、この結果次第で解釈が変わる可能性もある。25日移動平均線近辺でフシ目の2万7000円どころは、そろそろ戻り一巡感の出る水準である。

 選挙が近づくと、材料株の一角に激しい上昇パフォーマンスが相次ぐ傾向がある。特に選挙関連というテーマ性とは全く無関係だが、なぜか資金にうねりが生じる。思惑の域を出ていないとはいえ、これはマーケットの前線にいる市場関係者、例えば証券ディーラーなどからそういう話は多く聞かれる。材料不在とは言わないまでも、本当に取り沙汰される材料で株価が上昇しているとは思っていない。そこには暗黙の了解、そして阿吽の呼吸がある。

 記念アルバムを制作するマツモト<7901>は、きょうは高値形成後に値を崩したが、前週末24日には2万40円の高値をつけている。同社株は薄商いながら4月上旬を境に連日で商いが成立するようになり、そして6月中旬以降に一気に頭角を現した。仮に株価が47円高で動兆をみせた4月11日月曜日を初動とすると、その前の週末4月8日金曜日の終値1783円から換算して、前週末の高値まで何と11.2倍。「超高速テンバガー」の出来上がりである。ちなみに、テンバガー実現後の同社の時価総額は70億円台に過ぎない。

 こうした類いの銘柄は過去にも数多く出現している。貴金属回収・精錬事業を手掛けるアサカ理研<5724>は2014年の11月中旬から下旬にかけて驚異的な上昇パフォーマンスを演じた。8営業日連続のストップ高という離れ業を交え、わずか13営業日で株価を18倍化させている。これは今回のマツモトの大相場の上を行く。

 もちろん、ファンダメンタルズのアプローチから、業績成長力が評価され株価大変身を果たした銘柄もある。近年では半導体製造装置関連のグローバル・ニッチトップ企業であるレーザーテック<6920>がその代表格だ。同社株はいまや、日々の売買代金ランキングで毎日のように1位を獲得している大活況銘柄だが、大化け相場のスタートは2019年の夏場以降で、それまでは東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>などと比較される機会すらない、半導体製造装置関連セクターにおけるその他大勢の中の1社だった。ただ、マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占するという、その秘めた「才能」が一気に輝きを放ち、株価は今年の大発会に3万6090円の最高値を形成した。

 レーザーテックの19年の大発会時点の株価は1350円前後であったから、ちょうど3年間で27倍化した。もちろん、刮目すべきはこの期間の収益変化で、営業利益の推移をみると、19年6月期に40%増益、20年6月期に90%増益、21年6月期に73%増益という強烈な伸びをみせている。ただし、3年間で利益は4.6倍化にとどまっており、27倍化した株価は“その先”の景色を見据えていることになる。

 当欄でも3月末から継続的に追ってきたShinwa Wise Holdings<2437>が異色の上げ足を披露し、きょうはストップ高まで買われる人気。株価を1500円台に乗せ、これは2007年12月以来、14年半ぶりの高値水準だ。エドバース事業の今後の可能性に対する期待が株価を思わぬ高みに押し上げている。これはメタバースというバーチャル空間の新たなコンセプトと同社の打ち出す戦略の歯車がかみ合ったことが、理外の理ともいえる物色人気を生んだ。もっとも市場では「“買い主体が存在する”というのが、ロングランで大相場を形成する材料株には必須であり、同社株はその条件を満たしていたということ」(中堅証券マーケットアナリスト)という指摘もある。このほかでは、ダブル・スコープ<6619>なども高水準の商いで無類の強さだ。

 あすのスケジュールでは、前場取引時間中に2年物国債の入札が行われる。また、IPOが2社予定されており、グロース市場にM&A総合研究所<9552>、ヌーラボ<5033>が新規上場する。海外ではNATO首脳会議が30日までの日程で行われるほか、4月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、6月の米消費者信頼感指数などが注目されている。(銀)

出所:MINKABU PRESS



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