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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):明治海、INPEX、デクセリ

明治海 <日足> 「株探」多機能チャートより
■明治海運 <9115>  1,178円  +123 円 (+11.7%)  本日終値
 明治海運<9115>が急騰、前週末にストップ高人気に買われた後、週明けは上昇一服となったが、きょうは改めて投資資金が流入し上げ足が加速している。海運株の一角だが、同社は北海道から沖縄までホテルやレストランなどを幅広く展開していることで、外国人観光客入国規制緩和に伴うインバウンド特需関連として人気が加速した。需給相場の様相を強めており、市場では「表面には見えていないが貸株調達による空売りなどが入っている可能性が高く、踏み上げ相場を想起させる値動き」(中堅証券ストラテジスト)という声も。

■INPEX <1605>  1,679円  +98 円 (+6.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。中国・上海市は新型コロナウイルス感染拡大に伴う都市封鎖(ロックダウン)を6月1日から解除すると発表しており、中国での原油需要拡大への思惑が強まっている。また、欧州連合(EU)は30日、ロシア産石油のEUへの輸入を禁止することで合意した。30日は米国がメモリアルデーの休日だったが、時間外取引のWTI価格は上昇しており、原油価格の先高観測が強まっている。

■デクセリアルズ <4980>  4,350円  +185 円 (+4.4%)  本日終値
 デクセリアルズ<4980>は投資資金の攻勢が顕著、5%近い上昇で4300円台後半まで上値を伸ばした。5月18日につけた戻り高値を払拭しただけでなく、1月4日の大発会につけた上場来高値を約5カ月ぶりに更新した。スマートフォン向け接着剤や反射防止フィルムなどニッチな電子部材を手掛けており、その商品競争力の高さを存分に生かし、業績はここ数年来絶好調に推移している。22年3月期営業利益は前の期比2.4倍という高変化を示し過去最高利益を更新したが、23年3月期も前期比16%増の310億円と2ケタ成長を見込んでいる。その成長力に着目した機関投資家とみられる買いを呼び込んでいるもよう。

■MTG <7806>  1,286円  +52 円 (+4.2%)  本日終値
 MTG<7806>が続伸。きょう朝方、連結子会社でリング型デバイスの製造・販売を手掛けるEVERINGが第三者割当増資によって資金調達を行ったと発表しており、これが材料視されたようだ。調達金額の総額は約10億4050万円。引受先は伊藤忠商事<8001>や三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行、大和ハウス工業<1925>のほか、凸版印刷<7911>、サニーサイドアップグループ<2180>、Sun Asterisk<4053>、戸田建設<1860>など合計16社。なお、MTGの持ち分比率は増資後も過半数を超えており、EVERINGは引き続き同社の連結子会社となる。

■トヨタ自動車 <7203>  2,122.5円  -4 円 (-0.2%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>は底堅さを発揮。国内自動車メーカー8社の4月の世界生産は前年同月を2割強下回るなど、中国・上海ロックダウンによるサプライチェーンリスクが浮き彫りとなったが、株価面では織り込みが進んでいる。また、足もとで1ドル=127円台後半まで円安が進んでいることは、輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株には有利に働く。トヨタの23年3月期通期の想定為替レートは1ドル=115円と厳しくみており、実勢はそれより10円以上の円安で推移していることで、収益上振れ要因として意識されやすい。

■ピクスタ <3416>  1,510円  +300 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値
 ピクスタ<3416>は商い伴い急騰。きょう朝方、3DCGやアバターを制作する新サービス「3DCGオンデマンド」を始めると発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。完全自動3Dアバター制作ソリューション「AVATARIUM」を企画・開発・運営するPocketRD(東京都渋谷区)と提携し、クライアントの要望に応じてメタバースやゲーム、Vチューブなどで必要な3DCGやアバターを制作するというもの。会社側では、将来的に3DCG素材の販売など事業領域の拡大を目指すとしている。

■IGポート <3791>  1,756円  +300 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 IGポート<3791>がストップ高。同社は30日、グループ会社のウィットスタジオが、CloverWorks(東京都杉並区)やアニプレックス(東京都千代田区)、集英社(東京都千代田区)との共同出資で、アニメーション作品の企画、プロデュース及び制作を手掛ける新会社「JOEN」を設立したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。新会社ではウィットスタジオとCloverWorksの制作スタジオ2社が主体となって連携し、企画立案からすべての工程に関わり、最終的な映像のクオリティー、ビジネスのかたちをイメージしながら作品をプロデュース。制作スタジオが連携して作品を自らプロデュースし、ビジネススキームを構築することで、制作スタジオ、クリエイターの貢献にあわせて利益を還元し、質の高いアニメを継続的に制作する環境を整えるとしている。

■ピアズ <7066>  964円  +150 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値
 ピアズ<7066>は急騰。同社はモバイル端末の販売代理店支援事業を主力とするが、最近は店舗運営コンサルからオンライン接客サービスなどに経営の重心を移している。そうしたなか、30日取引終了後に通信業界向け人材派遣を展開するウィル(横浜市)の全株式を取得し子会社化することを発表。また同日、社内イベントの企画運営を手掛けるマックスプロデュース(東京都渋谷区)も買収することも発表しており、これらM&Aに伴う業容拡大への期待が株価を強く刺激する格好となった。同社株は小型株特有の足の軽さが特徴で、今年4月初旬から中旬にかけて2週間で株価を約4倍化させた経緯があり、その急騰性も注目されやすい。

■東京通信 <7359>  713円  +100 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値
 東京通信<7359>が大幅高。同社はきょう、子会社のftyが手掛けるハイパーカジュアルゲームアプリ「Big Makeover」が、App Store(無料ゲーム)で日米ともに上位(5月30日時点で日本4位、米国9位)にランクインしたと発表。「Big Makeover」は、職業体験型のハイパーカジュアルゲームアプリ。同社は「Big Makeover」の成功を生かしながら、今後もユーザーに支持されるスマートフォンアプリの開発に努めるとしている。

■EAJ <6063>  1,319円  +139 円 (+11.8%) 一時ストップ高   本日終値
 日本エマージェンシーアシスタンス<6063>が急反発。岸田文雄首相が30日の参院予算委員会で外国人観光客の受け入れ再開に関し、民間医療保険の加入を要請する方針を示したことが複数のメディアによって報じられた。同社は日本滞在中の外国人向け医療支援サービスを手掛け、厚生労働省から今年度の「外国人患者受入れ医療機関対応支援事業」を受託するなど実績があることから、今回の報道を受けて思惑的な物色を集めたようだ。

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