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【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、米ハイテク株安で半導体関連が売られる (12月29日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28995.73
高値  29106.28(09:06)
安値  28729.61(11:05)
大引け 28906.88(前日比 -162.28 、 -0.56% )

売買高  8億5258万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0392億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は反落、主力ハイテク株売られ2万9000円割れ
 2.前日の米株市場はダウ上昇もナスダック軟調で高安まちまち
 3.米半導体株安受け東エレクなど半導体製造装置の主力が安い
 4.アジア株安も買い手控え要因だが、取引終盤は下げ渋る展開
 5.全体指数下落も小型株買われ、値上がり銘柄数は7割強占める

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比95ドル高と5日続伸した。オミクロン株が経済に与える影響は限られるとの見方から、景気敏感株を中心に買いが優勢となった。

 東京市場では、主力ハイテク株に売りが優勢となり、日経平均株価は反落となった。一時は340円下げる場面もあったが、その後は下げ渋った。

 29日の東京市場は、先利益確定の動きが優勢となった。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が高安まちまちの展開で、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株に対する過度な警戒感の後退から景気敏感株が買われたものの、半導体関連をはじめハイテクセクターが売られる展開となった。これを引き継ぐ形で半導体製造装置の主力どころが大きく値を下げたほか、一部の値がさ株への売り圧力が強く、全体指数を押し下げる形となった。香港や中国などアジア株市場が軟調な動きをみせたことも買いを手控えさせた。ただ、きょうは12月末の配当権利落ちに伴い37円程度日経平均を押し下げており、それを差し引けば下げ幅は120円あまりにとどまった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の7割強を占め、売買代金も2兆円台をキープした。

 個別では、群を抜く売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が小幅ながら安く引けたほか、東京エレクトロン<8035>も軟調。前日まで2日連続ストップ安となっていたレノバ<9519>は続急落で1100円あまり水準を切り下げた。キーエンス<6861>の下げも目立つ。ERIホールディングス<6083>が大幅安となったほか、新日本科学<2395>、タムラ製作所<6768>、Gunosy<6047>なども大きく売られた。ネクステージ<3186>も安い。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>がしっかり、商船三井<9104>など海運株も堅調な値動きだった。前日急落したアウトソーシング<2427>が反発したほか、JMDC<4483>も買いがやや優勢だった。愛知銀行<8527>が値上がり率トップに買われ、栃木銀行<8550>、中京銀行<8530>など地銀株に買いが目立った。トビラシステムズ<4441>、インフォコム<4348>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、エムスリー <2413> 、アステラス <4503> 、オリンパス <7733> 、NTTデータ <9613> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約30円。うち21円はSBG1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ファストリ <9983> 、アドテスト <6857> 、バンナムHD <7832> 、ダイキン <6367> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約70円。

 東証33業種のうち上昇は14業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)空運業、(3)水産・農林業、(4)陸運業、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)食料品、(3)ガラス土石製品、(4)電気機器、(5)鉱業。

■個別材料株

△フロンテオ <2158> [東証M]
 作業効率化を担うAI文書レビューツールに期待。
△出前館 <2484> [JQ]
 過年度決算の訂正でアク抜け感強まる。
△マイネット <3928>
 ブロックチェーンスタートアップのGaudiyと業務提携。
△Tワークス <3997> [JQ]
 26年12月期に営業利益7億9500万円を目指す中計を評価。
△インフォコム <4348>
 オアシス・マネジメントが5.65%保有で需給思惑働く。
△アンジェス <4563> [東証M]
 コラテジェンの第3臨床の経過発表。
△WNIウェザ <4825>
 22年5月期営業利益予想を上方修正。
△クリングル <4884> [東証M]
 神経疾患の治療に適したHGF製剤が欧州で特許登録。
△宝&CO <7921>
 6~11月期営業利益44%増。
△京都銀 <8369>
 総還元性向50%を目安に変更。

▼リボミック <4591> [東証M]
 RBM-007フェーズ2試験の暫定報告を嫌気。
▼FフォースG <7068> [東証M]
 22年5月期業績予想を下方修正。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)愛知銀 <8527> 、(2)トビラシステ <4441> 、(3)インフォコム <4348> 、(4)栃木銀 <8550> 、(5)ファイズHD <9325> 、(6)ランド <8918> 、(7)アウトソシン <2427> 、(8)中京銀 <8530> 、(9)高周波 <5476> 、(10)ダントーHD <5337> 。
 値下がり率上位10傑は(1)レノバ <9519> 、(2)ERIHD <6083> 、(3)新日本科学 <2395> 、(4)パイプドHD <3919> 、(5)グロバルLM <3486> 、(6)ユニカフェ <2597> 、(7)グリーンズ <6547> 、(8)タムラ <6768> 、(9)シンシア <7782> 、(10)Gunosy <6047> 。

【大引け】

 日経平均は前日比162.28円(0.56%)安の2万8906.88円。TOPIXは前日比6.03(0.30%)安の1998.99。出来高は概算で8億5258万株。東証1部の値上がり銘柄数は1587、値下がり銘柄数は540となった。日経ジャスダック平均は3858.53円(13.44円高)。

[2021年12月29日]


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