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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):スギHD、JAL、アイサンテク

JAL <日足> 「株探」多機能チャートより
■スギホールディングス <7649>  6,930円  +110 円 (+1.6%)  本日終値
 スギホールディングス<7649>は続伸。28日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を6503億円から6250億円(前期比3.7%増)へ、営業利益を343億円から310億円(同8.9%減)へ、純利益を220億円から183億円(同13.4%減)へ下方修正したが、目先の悪材料出尽くしとみた買いが入ったようだ。前期に大きく伸長した新型コロナウイルス感染症対策商品や巣ごもり需要の反動減が想定以上に大きいことに加えて、マスクの常用や衛生意識の高まりによる化粧品・OTC医薬品の需要減少が長期化したことも響くとしている。なお、第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高4665億2800万円(前年同期比4.5%増)、営業利益232億8100万円(同8.9%減)、純利益147億5000万円(同14.8%減)だった。

■バリュエンス <9270>  2,495円  +38 円 (+1.6%)  本日終値
 バリュエンスホールディングス<9270>が続伸。28日の取引終了後、シンガポールに展開するブランド買い取り「なんぼや」において、絵画・掛軸の買い取りをスタートしたと発表しており、これが好感された。同社ではシンガポールを皮切りに、今後海外での骨董・美術品ジャンルの買い取りを検討開始するとしており、海外展開への期待が買いにつながっているようだ。

■日本航空 <9201>  2,212円  +18 円 (+0.8%)  本日終値
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>が揃って堅調。世界的に感染拡大が加速している新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株だが、重症化しにくいとの見方が広がるなか、株式市場でも過度な不安心理が和らいでいる。前日の米国株市場ではボーイング<BA>やキャタピラー<CAT>など景気敏感株に買いが入りNYダウを押し上げたが、東京市場でもオミクロン株に対する過度な不安心理の後退から空運株への買い戻しを誘発している。

■ステムリム <4599>  865円  +6 円 (+0.7%)  本日終値
 ステムリム<4599>が反発。28日の取引終了後、塩野義製薬<4507>へ導出済みの再生誘導医薬開発候補品レダセムチドに係る物質特許について、中国で特許登録されることになったと発表したことが好感された。同特許は、現在開発が進んでいる特定のHMGB1断片ペプチド(レダセムチド)を新規物質として権利化するもので、該当する特定のペプチド以外にもアミノ酸配列の異なる新規HMGB1断片ペプチド(いずれも間葉系幹細胞の遊走刺激活性を有するもの)を多数、権利範囲に含んでいるという。なお、同件による22年7月期通期業績への影響はないとしている。

■東洋合成工業 <4970>  15,690円  -1,040 円 (-6.2%)  本日終値
 東洋合成工業<4970>が大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が28日付で投資判断「ホールド」を継続し、目標株価を1万6500円から1万5700円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、ArF、EUVなど最先端プロセスの半導体用フォトレジスト原料の中長期的な需要増加による成長に対する見方に変更はないものの、株価には概ね織り込まれていると指摘。一方で、7-9月期の感光性材料部門はEUV用光酸発生剤及びポリマーが好調だった第1四半期からの反動減などで落ち込み、化成品部門も値上げ前の駆け込みからの反動減から第1四半期比で減収減益になったとして、同社営業利益予想を22年3月期で56億円から47億円へ、23年3月期を同62億円から59億円へ引き下げている。

■マルマエ <6264>  3,085円  -135 円 (-4.2%)  本日終値
 マルマエ<6264>は下落。28日の取引終了後、22年8月期第1四半期(9~11月)の決算を発表。売上高が19億3800万円(前年同期比76.1%増)、営業利益が5億9500万円(同3.0倍)と大幅増収増益で着地したものの、全体軟調相場のなか目先利益確定売りが優勢となった。精密部品事業において、半導体分野では新規顧客からの受注が拡大しはじめたほか、既存顧客においても受注が拡大した。また、FPD分野では大型真空チャンバー(真空容器)の受注拡大が貢献し、概ね好調に推移した。なお、通期の売上高は72億円(前期比34.1%増)、営業利益は18億円(同49.1%増)の見通し。

■塩野義製薬 <4507>  8,122円  -89 円 (-1.1%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>は軟調。株価は11月に最高値8439円をつけた後、高値圏で推移していることから利益確定売りも出ている様子だ。岩井コスモ証券は28日、株価上昇を理由に同社株の投資判断を「A」から「B+」に引き下げた。ただ、目標株価は7600円から8600円に引き上げた。同社は新型コロナワクチンの開発を加速させる一方で生産設備を増強している。また、自宅療養に有効な経口治療薬の臨床試験が最終段階にある。感染症のリーディングカンパニーとして、新型コロナ終息に向けた取り組みの進捗を評価して、目標株価を引き上げている。

■ファーストリテイリング <9983>  65,670円  -470 円 (-0.7%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が6日続落。12月下旬以降、機関投資家とみられる継続的な売りで水準を切り下げてきたが、きょうは1000円を超える下げで6万5010円まで売り込まれ今月2日以来の年初来安値更新となった。きょうは、225先物主導でインデックス売りの影響を受けており、商い薄のなか買い向かう動きも限定的となっている。

■レーザーテック <6920>  35,230円  -150 円 (-0.4%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連や、半導体シリコンウエハを手掛けるSUMCO<3436>などが下落。前日の米国株市場ではNYダウは5日続伸で一時は過去最高値(終値ベース)を上回って推移するなど強調展開を続けたが、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は軟調で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落した。画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>や半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>などに利益確定売りの動きが表面化しており、東京市場でもこれを受けて半導体セクターの主力株に売りを誘発している。

■アイサンテクノロジー <4667>  1,663円  +300 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値
 アイサンテクノロジー<4667>が急騰。きょう付の日本経済新聞朝刊で「トヨタ自動車やマツダなど国内の自動車大手が2022年メドに『高速道路で手放し運転』できる自動運転の機能を普及車に標準搭載する」と報じられており、自動走行関連に係る実証実験を手掛ける同社に自動運転関連の一角として思惑的な買いが向かったようだ。

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