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【材料】<動意株・6日>(前引け)=カワタ、太平洋セメ、TSIHD

カワタ <日足> 「株探」多機能チャートより
 カワタ<6292>=ストップ高カイ気配。5日の取引終了後、開発中の全固体リチウムイオン電池の量産化に資する技術について、技術面及び事業面で一定の評価を得ることができたと発表しており、これが材料視されている。同技術開発は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募事業「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」の燃料電池・蓄電池分野のテーマである「電極活物質への無機材料の薄膜コート技術の実用化研究開発」(全固体リチウムイオン電池の量産化に資する技術開発)の実施先として同社が採用され、開発に取り組んできたもの。なお、今後の事業化に向けては、関係団体や企業と連携して、更なる研究開発や市場調査などに取り組むとしている。

 太平洋セメント<5233>=急反発。この日、22年1月1日出荷分からセメント製品を値上げすると発表したことが好感されている。ホワイトセメントを除く各種セメント製品の価格を1トンあたり2000円値上げするという。セメント製造用の石炭価格が中国の需要増加や産出国からの輸出停滞などの影響を受けて大幅な高騰を続けており、今後も更なる上昇が見込まれることや、セメント製造設備の老朽化に対する維持・修繕コストの増加、船舶などの輸送コストの上昇などが要因としている。なお、値上げの表明は17年12月以来3年10カ月ぶりとなる。

 TSIホールディングス<3608>=急反発。同社は婦人向けを主力とするアパレル大手で、東京スタイルとサンエーの経営統合によって発足。新型コロナウイルスの感染拡大による影響から非常に厳しい収益環境を強いられていたが、ここにきて風向きが変わっている。休業による影響が一巡し、値引き販売の抑制が利益率の改善をもたらしている。5日取引終了後に発表した22年2月期中間期(21年3~8月)の決算は営業損益が11億3400万円の黒字(前年同期は104億6900万円の赤字)と改善色を示し、通期計画の11億円を上回った。これをポジティブ視する形で投資資金が流入している。ここコロナ禍からの脱却で業績を急回復させるアフターコロナ関連株に物色の矛先が向いており、同社株もその流れに乗っている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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