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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 9月5日版

日経平均は2万9500円の壁で上値を抑えられる公算
1.ドル・円相場はしばし円高方向に推移する公算か
 8月9日の記事では「8月から年末までの期間でのドル・円相場は、8月1日から15日(以下、8月前半のレンジ)の営業日の範囲で動いたレンジを抜けた方へ動意づく傾向がある」と紹介しました。
 8月前半のレンジ上限を上抜くと、その年は年末へ向けて円安の流れを作ります。年末の円安の目安は、8月前半のレンジ下限の値位置に5~10円幅を加えた地点になります。
 8月前半のレンジ下限を下抜くと、その年はそのまま円高へ向かうパターンと、9月下旬以降、再度反転して円安へ向かうパターンの2通りの展開が考えられます。
 本年の場合、前述した期間のレンジ下限は8月4日の安値108.69円、レンジ上限が8月11日の高値110.8円になります。
 このレンジとこれまでの値動き、円安、円高へ向かう時期を考慮すると、年末までのドル・円相場は、3通りのパターンが考えられます(図1を参照)。
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