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【特集】鉄板テーマがない時に稼ぐ「需給・決算・イベント」投資の勝ち技
すご腕投資家に聞く「銘柄選び」の技 ラテまっちゃさんの場合~第2回
登場する銘柄
前回記事「10代で家出、極貧生活から億り人に導いたテーマ投資の勝ち技」を読む
今回登場中のラテまっちゃさん(ハンドルネーム、以下、ラテさん)の得意技は、「脱炭素」や「アフターコロナ」「アンモニア」など、その時々の注目のテーマに乗って銘柄探しをしていく「テーマ投資」だ。
政策がらみのテーマ投資を主力とするラテさんによると、かきいれ時は秋という。この時期は、来年度予算の話題が出てくるからだ。
また今年のように選挙や政権発足という主要イベントがあったりすると、俄然、チャンスは広がってくる可能性がある。
そして秋に次ぐ好機は、年度明けの春。新たな制度の開始など、手掛けやすいテーマが狙い目になる。
テーマ株が盛り上がる春秋以外もサボらない
その一方で、現在のような夏休みの暑い時期は出来高が細り投資材料も乏しくなることで、株式投資の世界で「夏枯れ」と称されるが、テーマも似たような状況になるという。
だからといってラテさんは、この時期もボーっとしては過ごさない。鉄板の政策モノの動きがイマイチになるのであれば、旬のテーマの「台風」や、日々のニュースやトレンドを追い掛けた時事がらみのテーマを探している。
また時期を問わずファンダメンタルズを意識した決算の進捗率に着目したケースや、需給やイベントに着目した投資スタイルを駆使する。今回は、テーマ投資以外の技にフォーカスする。
毎回の取引にはっきりとした目的を持つ
テーマ投資以外の投資法を最近の事例から順に見ていこう。それは以下のA~Cの3つになる。
A.需給主体~20年の年末は需給に着目した「時価総額が小さい銘柄の、売り方踏み上げ便乗狙い」で、ウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>
B.ファンダ主体~2~3月は「進捗率はいいのに見逃され狙い」で、日本アビオニクス<6946>
C.イベント主体~5月は「好業績+東証プライム市場行き狙い」でWOW WORLD<2352>
――になる。
仕手株もどきの動きを狙ったウィルソン・ラーニング
順番に見ていくと、まずAのウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>は金融、IT(情報技術)、医療に強みを持つ企業向け人材育成コンサル大手。同社は、昨年末に短期売買狙いで参戦して利益をさらった銘柄だ。
投資戦略としては、同銘柄は時価総額が11億円と非常に小規模であるため、普段の出来高が小さく、仕手株(噂など人為的に作られた相場で短期的な株価上昇を狙いとする銘柄)特有の株価上昇を狙うやり方となる。
ラテさんの儲け技の中では、メインで使う主力技とは異なり、チャンスが来たと思った時にサテライト的に使いこなす位置づけだ。
■ウィルソン・ラーニング ワールドワイドの日足チャート(20年12月6日~21年1月17日)
銘柄探しでは、「動きが出たよ」という、知り合いの投資家から得た耳寄り情報を参考にした。
ポイントとしたのは、同銘柄が何らかの仕手株情報で株価が動意付き、信用取引の売り残高を大きく積み上げながらストップ高を続けていた点だ。
売り方は自分の期待に反して株価が急上昇した場合は、すぐに反対売買、つまり買い戻しによってポジションを解消しないと損失が大きく膨らんでしまう。
だがストップ高になってしまうと、出した買い注文が通らないまま、決済できずにますます損失が膨らんでいく。
そうして株価が上がるにつれて、売り残高がたまれば、さらに将来の買い戻し圧力が強くなって株価が上がりやすくなる。その動きに乗ったやり方だ。
このウィルソン株は、もともと時価総額が小さく出来高も少ないことから、すぐにストップ高になりやすく、売り需要逼迫による極端な株価上昇が起こりやすい性質を持つことに目を付けた。
結局、株価水準が引き上がり、ストップ高の制限値幅が広がることによって一日あたりの株価上昇余地が大きくなるタイミングまで同社株をホールド。
夜間取引の動きに気を配りつつ、連続ストップ高がストップして売買が成立し始めたタイミングで利確に成功する。購入後、わずか4営業日で100%(2倍)ものリターンを手中に収めた。
アビオニクスの第3四半期決算は、上方修正のニオイぷんぷん
Bの日本アビオニクス<6946>で注目した「進捗率はいいのに見逃され狙い」は、ラテさんが比較的多用するやり方となる。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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登場する銘柄
文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)
ラテまっちゃさん(ハンドルネーム・20代・男性)のプロフィール:
2012年に50万円を元手に株式投資を開始し、以降「倍×倍×倍……」の勢いで資産を拡大させる。普段は勤め先の仕事で超多忙なのにも関わらず、19年には億り人を達成した若手の会社員投資家。
その時々で話題になる「テーマ」を材料に有望銘柄を発掘するテーマ株投資が得意技で、短期から長期、ファンダメンタルズ投資と並行し需給も利用した投資法を使いこなすなど引き出しが多いのが強み。
ツイッターで次々と公開している「アフターコロナ関連」「再生可能エネルギー関連」などの図版が好評で、多くの投資家によってリツイートされ注目されている。16歳の時に親とケンカして家出をし、自身でアパートを借り完全自活という苦労体験の持ち主。
2012年に50万円を元手に株式投資を開始し、以降「倍×倍×倍……」の勢いで資産を拡大させる。普段は勤め先の仕事で超多忙なのにも関わらず、19年には億り人を達成した若手の会社員投資家。
その時々で話題になる「テーマ」を材料に有望銘柄を発掘するテーマ株投資が得意技で、短期から長期、ファンダメンタルズ投資と並行し需給も利用した投資法を使いこなすなど引き出しが多いのが強み。
ツイッターで次々と公開している「アフターコロナ関連」「再生可能エネルギー関連」などの図版が好評で、多くの投資家によってリツイートされ注目されている。16歳の時に親とケンカして家出をし、自身でアパートを借り完全自活という苦労体験の持ち主。
前回記事「10代で家出、極貧生活から億り人に導いたテーマ投資の勝ち技」を読む
今回登場中のラテまっちゃさん(ハンドルネーム、以下、ラテさん)の得意技は、「脱炭素」や「アフターコロナ」「アンモニア」など、その時々の注目のテーマに乗って銘柄探しをしていく「テーマ投資」だ。
政策がらみのテーマ投資を主力とするラテさんによると、かきいれ時は秋という。この時期は、来年度予算の話題が出てくるからだ。
また今年のように選挙や政権発足という主要イベントがあったりすると、俄然、チャンスは広がってくる可能性がある。
そして秋に次ぐ好機は、年度明けの春。新たな制度の開始など、手掛けやすいテーマが狙い目になる。
テーマ株が盛り上がる春秋以外もサボらない
その一方で、現在のような夏休みの暑い時期は出来高が細り投資材料も乏しくなることで、株式投資の世界で「夏枯れ」と称されるが、テーマも似たような状況になるという。
だからといってラテさんは、この時期もボーっとしては過ごさない。鉄板の政策モノの動きがイマイチになるのであれば、旬のテーマの「台風」や、日々のニュースやトレンドを追い掛けた時事がらみのテーマを探している。
また時期を問わずファンダメンタルズを意識した決算の進捗率に着目したケースや、需給やイベントに着目した投資スタイルを駆使する。今回は、テーマ投資以外の技にフォーカスする。
毎回の取引にはっきりとした目的を持つ
テーマ投資以外の投資法を最近の事例から順に見ていこう。それは以下のA~Cの3つになる。
A.需給主体~20年の年末は需給に着目した「時価総額が小さい銘柄の、売り方踏み上げ便乗狙い」で、ウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>
B.ファンダ主体~2~3月は「進捗率はいいのに見逃され狙い」で、日本アビオニクス<6946>
C.イベント主体~5月は「好業績+東証プライム市場行き狙い」でWOW WORLD<2352>
――になる。
仕手株もどきの動きを狙ったウィルソン・ラーニング
順番に見ていくと、まずAのウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>は金融、IT(情報技術)、医療に強みを持つ企業向け人材育成コンサル大手。同社は、昨年末に短期売買狙いで参戦して利益をさらった銘柄だ。
投資戦略としては、同銘柄は時価総額が11億円と非常に小規模であるため、普段の出来高が小さく、仕手株(噂など人為的に作られた相場で短期的な株価上昇を狙いとする銘柄)特有の株価上昇を狙うやり方となる。
ラテさんの儲け技の中では、メインで使う主力技とは異なり、チャンスが来たと思った時にサテライト的に使いこなす位置づけだ。
■ウィルソン・ラーニング ワールドワイドの日足チャート(20年12月6日~21年1月17日)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
銘柄探しでは、「動きが出たよ」という、知り合いの投資家から得た耳寄り情報を参考にした。
ポイントとしたのは、同銘柄が何らかの仕手株情報で株価が動意付き、信用取引の売り残高を大きく積み上げながらストップ高を続けていた点だ。
売り方は自分の期待に反して株価が急上昇した場合は、すぐに反対売買、つまり買い戻しによってポジションを解消しないと損失が大きく膨らんでしまう。
だがストップ高になってしまうと、出した買い注文が通らないまま、決済できずにますます損失が膨らんでいく。
そうして株価が上がるにつれて、売り残高がたまれば、さらに将来の買い戻し圧力が強くなって株価が上がりやすくなる。その動きに乗ったやり方だ。
このウィルソン株は、もともと時価総額が小さく出来高も少ないことから、すぐにストップ高になりやすく、売り需要逼迫による極端な株価上昇が起こりやすい性質を持つことに目を付けた。
結局、株価水準が引き上がり、ストップ高の制限値幅が広がることによって一日あたりの株価上昇余地が大きくなるタイミングまで同社株をホールド。
夜間取引の動きに気を配りつつ、連続ストップ高がストップして売買が成立し始めたタイミングで利確に成功する。購入後、わずか4営業日で100%(2倍)ものリターンを手中に収めた。
アビオニクスの第3四半期決算は、上方修正のニオイぷんぷん
Bの日本アビオニクス<6946>で注目した「進捗率はいいのに見逃され狙い」は、ラテさんが比較的多用するやり方となる。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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