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【特集】10代で家出、極貧生活から億り人に導いたテーマ投資の勝ち技
すご腕投資家に聞く「銘柄選び」の技 ラテまっちゃさんの場合~第1回
登場する銘柄
分かりやすい! ツボを押さえてる!
多くの株式投資家が情報収集に役立てるツイッターのタイムラインで、こんなユニークな、そしてポイントがバッチリまとまっている図版を見つけ、思わずググッと目を奪われた人も少なくないのでは。
今回登場するスゴ腕さんは、こうしたお役立ち図版を次々と公開し、人気上昇中の億万投資家のラテまっちゃさん(ハンドルネーム、以下、ラテさん)だ。
このラテさんは、複数の実力派の個人投資家さんから可愛がられ、かつ期待をかけられる若手投資家で、「ぜひこのコーナーに登場させたい」と強いプッシュも受けていた。
そうした評価もあってか、9月に名古屋で行われる「名証 IR エキスポ」に関連した特別イベントとして行われる投資家向けセミナーに、今年の講師として登壇予定に。
同セミナーは、名古屋証券取引所が協賛し、毎年全国の投資家が続々と集まることで知られるイベントだ。ラテさんのセミナーは、ツイッターで募集された200人の参加枠があっという間に満員御礼となった。
他の投資家から注目を集めるラテさんの得意技は、図版の内容に特徴づけられるように、「アフターコロナ関連」「再生エネルギー関連」など話題のテーマに着目し、それを手掛かりに有望株を見つけていくやり方だ。
■ラテまっちゃさんがツイッターで公開しているテーマ関連銘柄の図の一例
またファンダメンタルズを見据えた長期投資から、需給を考慮した短期投資まで、儲け技の引き出しも数多い。
2012年に50万円を元手に株式投資を始めて以降、この「テーマ投資」を軸としながらアベノミクス相場にうまく乗り、毎年2倍以上のペースで運用資産を拡大へ。
普段は忙しく働くサラリーマン投資家でありながらも、19年には20代にして億り人を達成し、現在もさらなる快進撃を続けているところだ。
そんな伸び盛りのラテさんの投資法とはどんなものなのか。3回にわたるシリーズで詳細を見ていく。
バーナンキ&チャイナ&コロナのショック以外は快進撃
「倍×倍×倍……」の勢いで好成績を上げるラテさんが、暴落で食らって初めて転(こ)けたのは、投資を始めた翌2013年前半のバーナンキショック。その後もあり、15年のチャイナショック、昨年20年のコロナショックでもヤラレた。
にもかかわらず億トレ街道を高速で走り抜けて来られたのは、冒頭にも挙げた「テーマ投資」だ。ラテさんは、投資手法のバリエーションが多く、様々な局面で儲ける技を持つのが強み。そして、その土台となる考え方が、テーマに基づく投資法となっている。
では、実際に取り組むテーマ投資とは、どんなものなのか。『株探』でも、トップページを見ると、日々の「人気テーマ」のランキングが閲覧できる。
「再生可能エネルギー」「半導体製造装置」「電気自動車関連」など、注目されるキーワードが並ぶように、テーマ投資とは、その時々で、人々が期待を寄せ注目を集める投資材料を取っ掛かりとして銘柄発掘をしていくやり方だ。
ラテさんがターゲットにするテーマは様々だ。20年のコロナ相場の中では、人々が外出を避けステイホームする生活習慣を見越し、「遠隔医療」や「テレワーク」関連に着目した。
そして昨年9月に菅義偉政権が誕生した際には「マイナンバー」関連、また11月にはバイデン米新大統領が推し進める「脱炭素」関連に着目して攻めた。
■『株探』で確認できる「人気テーマランキング」(8月5日現在)
最近はアンモニアで成功、ノーベル賞や台風も材料に
最近では「アンモニア」など、脱炭素の一画に注目した。また高速通信規格「5G」のような鉄板モノに長期的視野で向かったり、短期目線で「ノーベル賞」や「台風」、ニュースで話題になった「あおり運転」などを狙ったりもする。
■ラテまっちゃさんが最近参戦した有望テーマとその銘柄の例
ただしご承知の通り、こうした話題のテーマに乗りさえすれば、必ず儲かると言ってしまえるほど相場の世界は甘くない。
例えば、人気テーマの「半導体製造装置」関連の該当銘柄として名を連ねるキヤノン<7751>は、7月末に発表した21年12月期第2四半期決算内容は、上期税引き前利益が前年同期の5.6倍とかなりの好決算に。
それでも、発表後は材料出尽くしで連日大きく売られる結果となり、単純に「テーマ関連×好決算」の掛け合わせでは、ぐいぐいと株価上昇とはいかない状況となっている。
こうした銘柄への投資の良し悪しは、各人の投資スパンの長さ、全体相場の地合いにもよる。だが、買いタイミングによっては、それなりの損失を抱えるリスクがないとは限らない。
注目テーマが次々と変わり、売買のタイミングを見極めるのも決して容易ではない中で、ラテさんがコンスタントに成果を上げてこられたのは、地道な蓄積と「工夫」があったからだ。
先に紹介した「アフターコロナ関連銘柄図」のようなまとめ資料を作り続けることによって、テーマ株投資への相場観が磨き上げられてきた。この取り組みについては、後の回で触れていく。
「出遅れ」「隠れお宝」が成功のカギ
では、テーマ株投資で勝率を上げるためにラテさんが一味加える工夫とは、どのようなものなのか。主なものが「出遅れ」「隠れお宝」探しの2つだ。
最近の例を上げると、「出遅れ」に該当したのが中外炉工業<1964>、「隠れお宝」に該当したのがAKIBAホールディングス<6840>だ。
まず「出遅れ」を狙った最近の代表例は、今年21年2月頃、アンモニア関連に注目したケースだ。このテーマを材料に、主力では工業炉で首位の中外炉工業<1964>に投資し、2週間ほどで約25%の利益をさらった。
■中外炉工業の日足チャート(21年1月1日~)
この事例は、ラテさんが普段実践するテーマ投資のわかりやすい基本形の1つ。通常に行う有望銘柄探しの手順と照らし合わせると、次のような段取りになる。
具体的には、
第1段階 → 有望テーマ探し
第2段階 → 有望テーマの中での有望銘柄探し
―― の2段構えで向かうのが、大まかな基本動作だ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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登場する銘柄
中外炉工業<1964>、AKIBAホールディングス<6840>、ケアネット<2150>、すららネット<3998>、マキヤ<9890>、スクロール<8005>、IT book ホールディングス<1447>、ディ・アイ・システム<4421>、アサカ理研<5724>、テセック<6337>、旅工房<6548>、オープンドア<3926> |
文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)
ラテまっちゃさん(ハンドルネーム・20代・男性)のプロフィール:
2012年に50万円を元手に株式投資を開始し、以降「倍×倍×倍……」の勢いで資産を拡大させる。普段は勤め先の仕事で超多忙なのにも関わらず、19年には億り人を達成した若手の会社員投資家。
その時々で話題になる「テーマ」を材料に有望銘柄を発掘するテーマ株投資が得意技で、短期から長期、ファンダメンタルズ投資と並行し需給も利用した投資法を使いこなすなど引き出しが多いのが強み。
ツイッターで次々と公開している「アフターコロナ関連」「再生可能エネルギー関連」などの図版が好評で、多くの投資家によってリツイートされ注目されている。高校時代に親とケンカして家出をし、自身でアパートを借り完全自活という苦労体験の持ち主。
2012年に50万円を元手に株式投資を開始し、以降「倍×倍×倍……」の勢いで資産を拡大させる。普段は勤め先の仕事で超多忙なのにも関わらず、19年には億り人を達成した若手の会社員投資家。
その時々で話題になる「テーマ」を材料に有望銘柄を発掘するテーマ株投資が得意技で、短期から長期、ファンダメンタルズ投資と並行し需給も利用した投資法を使いこなすなど引き出しが多いのが強み。
ツイッターで次々と公開している「アフターコロナ関連」「再生可能エネルギー関連」などの図版が好評で、多くの投資家によってリツイートされ注目されている。高校時代に親とケンカして家出をし、自身でアパートを借り完全自活という苦労体験の持ち主。
分かりやすい! ツボを押さえてる!
多くの株式投資家が情報収集に役立てるツイッターのタイムラインで、こんなユニークな、そしてポイントがバッチリまとまっている図版を見つけ、思わずググッと目を奪われた人も少なくないのでは。
今回登場するスゴ腕さんは、こうしたお役立ち図版を次々と公開し、人気上昇中の億万投資家のラテまっちゃさん(ハンドルネーム、以下、ラテさん)だ。
このラテさんは、複数の実力派の個人投資家さんから可愛がられ、かつ期待をかけられる若手投資家で、「ぜひこのコーナーに登場させたい」と強いプッシュも受けていた。
そうした評価もあってか、9月に名古屋で行われる「名証 IR エキスポ」に関連した特別イベントとして行われる投資家向けセミナーに、今年の講師として登壇予定に。
同セミナーは、名古屋証券取引所が協賛し、毎年全国の投資家が続々と集まることで知られるイベントだ。ラテさんのセミナーは、ツイッターで募集された200人の参加枠があっという間に満員御礼となった。
他の投資家から注目を集めるラテさんの得意技は、図版の内容に特徴づけられるように、「アフターコロナ関連」「再生エネルギー関連」など話題のテーマに着目し、それを手掛かりに有望株を見つけていくやり方だ。
■ラテまっちゃさんがツイッターで公開しているテーマ関連銘柄の図の一例
またファンダメンタルズを見据えた長期投資から、需給を考慮した短期投資まで、儲け技の引き出しも数多い。
2012年に50万円を元手に株式投資を始めて以降、この「テーマ投資」を軸としながらアベノミクス相場にうまく乗り、毎年2倍以上のペースで運用資産を拡大へ。
普段は忙しく働くサラリーマン投資家でありながらも、19年には20代にして億り人を達成し、現在もさらなる快進撃を続けているところだ。
そんな伸び盛りのラテさんの投資法とはどんなものなのか。3回にわたるシリーズで詳細を見ていく。
バーナンキ&チャイナ&コロナのショック以外は快進撃
「倍×倍×倍……」の勢いで好成績を上げるラテさんが、暴落で食らって初めて転(こ)けたのは、投資を始めた翌2013年前半のバーナンキショック。その後もあり、15年のチャイナショック、昨年20年のコロナショックでもヤラレた。
にもかかわらず億トレ街道を高速で走り抜けて来られたのは、冒頭にも挙げた「テーマ投資」だ。ラテさんは、投資手法のバリエーションが多く、様々な局面で儲ける技を持つのが強み。そして、その土台となる考え方が、テーマに基づく投資法となっている。
では、実際に取り組むテーマ投資とは、どんなものなのか。『株探』でも、トップページを見ると、日々の「人気テーマ」のランキングが閲覧できる。
「再生可能エネルギー」「半導体製造装置」「電気自動車関連」など、注目されるキーワードが並ぶように、テーマ投資とは、その時々で、人々が期待を寄せ注目を集める投資材料を取っ掛かりとして銘柄発掘をしていくやり方だ。
ラテさんがターゲットにするテーマは様々だ。20年のコロナ相場の中では、人々が外出を避けステイホームする生活習慣を見越し、「遠隔医療」や「テレワーク」関連に着目した。
そして昨年9月に菅義偉政権が誕生した際には「マイナンバー」関連、また11月にはバイデン米新大統領が推し進める「脱炭素」関連に着目して攻めた。
■『株探』で確認できる「人気テーマランキング」(8月5日現在)
最近はアンモニアで成功、ノーベル賞や台風も材料に
最近では「アンモニア」など、脱炭素の一画に注目した。また高速通信規格「5G」のような鉄板モノに長期的視野で向かったり、短期目線で「ノーベル賞」や「台風」、ニュースで話題になった「あおり運転」などを狙ったりもする。
■ラテまっちゃさんが最近参戦した有望テーマとその銘柄の例
時期 | テーマ | 銘柄名<コード> | 事業概要 |
---|---|---|---|
20年 4月頃 | 遠隔医療 | ケアネット<2150> | 医療ウェブサイトを運営 |
テレワーク、 オンライン | すららネット<3998> | 小学生から高校生向け ネット学習教材「すらら」を提供 | |
7月~ 8月 | ウィズコロナ | マキヤ<9890> | 総合ディスカウント店 「エスポット」を展開 |
スクロール<8005> | カタログ・ネット通販準大手 | ||
9月~ 10月中旬 | マイナンバー (菅新内閣関連) | IT bookホールディングス<1447> | 地盤調査改良とITコンサル |
ディ・アイ・システム<4421> | システムインテグレーション事業 やIT教育サービス事業 | ||
11月 | 脱炭素、 電気自動車 | アサカ理研<5724> | 電子部品等からの 貴金属回収・精錬 |
バイデン 新大統領関連 | テセック<6337> | 半導体用分類ハンドラ大手 | |
12月~ 21年2月 | アフターコロナ | 旅工房<6548> | ネット専業の旅行代理店 |
オープンドア<3926> | 旅行比較サイト 「トラベルコ」運営 | ||
2月 | アンモニア | 中外炉工業<1964> | 工業炉の提供 |
ただしご承知の通り、こうした話題のテーマに乗りさえすれば、必ず儲かると言ってしまえるほど相場の世界は甘くない。
例えば、人気テーマの「半導体製造装置」関連の該当銘柄として名を連ねるキヤノン<7751>は、7月末に発表した21年12月期第2四半期決算内容は、上期税引き前利益が前年同期の5.6倍とかなりの好決算に。
それでも、発表後は材料出尽くしで連日大きく売られる結果となり、単純に「テーマ関連×好決算」の掛け合わせでは、ぐいぐいと株価上昇とはいかない状況となっている。
こうした銘柄への投資の良し悪しは、各人の投資スパンの長さ、全体相場の地合いにもよる。だが、買いタイミングによっては、それなりの損失を抱えるリスクがないとは限らない。
注目テーマが次々と変わり、売買のタイミングを見極めるのも決して容易ではない中で、ラテさんがコンスタントに成果を上げてこられたのは、地道な蓄積と「工夫」があったからだ。
先に紹介した「アフターコロナ関連銘柄図」のようなまとめ資料を作り続けることによって、テーマ株投資への相場観が磨き上げられてきた。この取り組みについては、後の回で触れていく。
「出遅れ」「隠れお宝」が成功のカギ
では、テーマ株投資で勝率を上げるためにラテさんが一味加える工夫とは、どのようなものなのか。主なものが「出遅れ」「隠れお宝」探しの2つだ。
最近の例を上げると、「出遅れ」に該当したのが中外炉工業<1964>、「隠れお宝」に該当したのがAKIBAホールディングス<6840>だ。
まず「出遅れ」を狙った最近の代表例は、今年21年2月頃、アンモニア関連に注目したケースだ。このテーマを材料に、主力では工業炉で首位の中外炉工業<1964>に投資し、2週間ほどで約25%の利益をさらった。
■中外炉工業の日足チャート(21年1月1日~)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
この事例は、ラテさんが普段実践するテーマ投資のわかりやすい基本形の1つ。通常に行う有望銘柄探しの手順と照らし合わせると、次のような段取りになる。
具体的には、
第1段階 → 有望テーマ探し
第2段階 → 有望テーマの中での有望銘柄探し
―― の2段構えで向かうのが、大まかな基本動作だ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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