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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、新型コロナ警戒も売り一巡後は下げ渋る (8月4日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27612.90
高値  27636.34(11:11)
安値  27488.74(09:34)
大引け 27584.08(前日比 -57.75 、 -0.21% )

売買高  10億7402万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆4380億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、新型コロナ感染拡大などを警戒し買い手控え
 2.米株市場は主要指数揃って高くS&P500最高値も、これに追随できず
 3.朝方の売り一巡後は好決算銘柄の一角に買いが入り全体も下げ渋る
 4.後場取引時間中に発表されたトヨタの決算は好内容も株価は軟調に
 5.郵船が売買代金トップで大幅高、半面、任天堂は大きく値を下げる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比278ドル高と3日ぶりに反発した。米長期金利が下げ止まりから景気敏感株を中心に買いが優勢となった。

 東京市場では、売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は前日に続き下値を探る展開となった。売り一巡後は押し目買いが入り下げ渋った。

 4日の東京市場は、買い手控えムードの強い地合いとなった。前日の米国株市場で主要3指数が揃って上昇しS&P500指数は過去最高値を更新したが、この流れを引き継ぐことはできなかった。国内で広がる新型コロナウイルスの感染を背景に、緊急事態宣言などによる経済活動の停滞を警戒する売り圧力が拭えない。ただ、個別では好決算銘柄の一角に買いが入り全体相場を支え、日経平均も朝方の売り一巡後は下げ幅を縮小した。香港や中国などアジア株が堅調な動きをみせたこともプラスに働いた。一方、後場取引時間中に発表されたトヨタの4~6月期決算は好調な内容であったが、株価は決算発表後に売られる展開となったことから、市場のセンチメントを悪化させた。売買代金は増勢基調ながら、東証1部全体の75%の銘柄が下落している。

 個別では、任天堂<7974>が大きく値を下げ、ソニーグループ<6758>も売られた。トヨタ自動車<7203>、キーエンス<6861>、エーザイ<4523>なども軟調。三井物産<8031>も下落した。エムスリー<2413>も売りが優勢だった。アドウェイズ<2489>が急落、ニチレイ<2871>も大幅安となった。三井E&Sホールディングス<7003>、KLab<3656>の下げが目立つ。IDOM<7599>、イー・ガーディアン<6050>、住友電気工業<5802>なども安い。
 半面、売買代金トップの日本郵船<9101>が高く、日本製鉄<5401>も買いが優勢だった。Zホールディングス<4689>が物色人気となり大幅高、ファーストリテイリング<9983>も堅調。ダイキン工業<6367>にも買いが集まり大きく水準を切り上げた。花王<4452>が高く、資生堂<4911>も上昇した。TDCソフト<4687>が値上がり率トップとなり、宝ホールディングス<2531>、フジミインコーポレーテッド<5384>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、ファストリ <9983> 、花王 <4452> 、ファナック <6954> 、エプソン <6724> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約88円。うち53円はダイキン1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ソニーG <6758> 、京セラ <6971> 、エムスリー <2413> 、エーザイ <4523> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約55円。

 東証33業種のうち上昇は8業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)海運業、(3)水産・農林業、(4)鉄鋼、(5)石油石炭製品。一方、下落率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)卸売業、(3)その他製品、(4)医薬品、(5)建設業。

■個別材料株

△山パン <2212>
 上期営業利益は予想上回り24%増で着地。
△カカクコム <2371>
 第1四半期82%営業増益と自社株買い発表を好感。
△宝HLD <2531>
 22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△メルカリ <4385> [東証M]
 少額融資サービス「メルペイスマートマネー」の提供を開始。
△TDCソフト <4687>
 4-6月期営業88%増益。
△ZHD <4689>
 4-6月期(1Q)税引き前は15%増益で着地。
△フジミインコ <5384>
 22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△ダイキン <6367>
 22年3月期業績予想を上方修正。
△デコルテHD <7372> [東証M]
 第3四半期営業利益3倍化で通期計画水準に並ぶ。
△青山財産 <8929> [東証2]
 好決算と株式分割を好感。

▼川本産業 <3604> [東証2]
 第1四半期47%営業減益。
▼三井海洋 <6269>
 直近4-6月期の最終赤字を嫌気。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)TDCソフト <4687> 、(2)宝HLD <2531> 、(3)ZHD <4689> 、(4)フジミインコ <5384> 、(5)ランド <8918> 、(6)日鉄鉱 <1515> 、(7)SREHD <2980> 、(8)ダイキン <6367> 、(9)デサント <8114> 、(10)カシオ <6952> 。
 値下がり率上位10傑は(1)アドウェイズ <2489> 、(2)エデュラボ <4427> 、(3)ニチレイ <2871> 、(4)イリソ電子 <6908> 、(5)三井海洋 <6269> 、(6)三井E&S <7003> 、(7)システムソフ <7527> 、(8)KLab <3656> 、(9)JUKI <6440> 、(10)ダイセル <4202> 。

【大引け】

 日経平均は前日比57.75円(0.21%)安の2万7584.08円。TOPIXは前日比9.71(0.50%)安の1921.43。出来高は概算で10億7402万株。東証1部の値上がり銘柄数は473、値下がり銘柄数は1648となった。日経ジャスダック平均は3935.17円(42.10円安)。

[2021年8月4日]


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