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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、日水、日本製鉄

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本郵船 <9101>  6,930円  +360 円 (+5.5%)  本日終値
 日本郵船<9101>が後場一段高。きょう昼ごろ、22年3月期の連結経常利益を従来予想の3700億円から5000億円(前期比2.3倍)へ上方修正すると発表。従来の2期連続での過去最高益予想を更に上乗せしており、これが好材料視された。今期業績の上方修正は7月1日に続き、早くも2回目。定期船事業で持ち分法適用会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレスの業績が旺盛な輸送需要の継続を背景に前回予想を一段と上回る見通しとなった。また、物流事業で需給が引き締まった状況が続くことに加え、好調なドライバルク市況などで収支が良化することも上振れの要因となる。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の200円から700円(前期は200円)に大幅増額修正した。配当利回りは10%を超えており、株主還元の強化を評価する買いも入っている。

■山崎製パン <2212>  1,618円  +83 円 (+5.4%)  本日終値
 山崎製パン<2212>が大幅反発。3日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算が、売上高5122億1000万円(前年同期比0.9%増)、営業利益122億2300万円(同23.9%増)、純利益72億3700万円(同47.7%増)となり、従来予想の営業利益108億円を上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言など受けて、コンビニエンスストアやベーカリーなどの小売業で営業時間の短縮などによる来店客数の減少などの影響はあったものの、第2四半期以降、菓子パン部門の売り上げが回復していることや子会社の業績が好調に推移したことが寄与した。また、光熱費などの減少や助成金の計上なども貢献した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高1兆370億円(前期比2.2%増)、営業利益215億円(同23.3%増)、純利益101億円(同45.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本水産 <1332>  607円  +30 円 (+5.2%)  本日終値
 日本水産<1332>が後場プラス圏に急浮上。午後1時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1654億700万円(前年同期比8.9%増)、営業利益70億4900万円(同66.7%増)、純利益51億8600万円(同63.5%増)と大幅増益となったことが好感された。食品事業で、国内外ともに家庭用食品・業務用食品の販売が堅調に推移したことに加えて、コンビニエンスストア向けチルド弁当やおにぎりなどの販売が改善したことが牽引役となった。また、ファイン事業で新型コロナウイルスのPCR検査薬や海外向け培地の販売が堅調に推移したことも貢献した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高6420億円(前期比4.4%増)、営業利益200億円(同11.1%増)、純利益150億円(同4.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■タカラバイオ <4974>  2,893円  +128 円 (+4.6%)  本日終値
 タカラバイオ<4974>が大幅反発。3日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を505億円から542億円(前期比17.6%増)へ、営業利益を140億円から170億円(同21.8%増)へ、純利益を98億円から119億円(同24.6%増)へ上方修正した。新型コロナウイルスの影響を受けて低迷していた一般研究用試薬市場が回復していることに加えて、新型コロナのPCR検査関連製品が増加したことが要因。また、遺伝子解析・検査関連受託などの増加も見込まれるとしている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高152億7200万円(前年同期比2.2倍)、営業利益85億400万円(同12.3倍)、純利益60億2500万円(同14.9倍)だった。

■日本製鉄 <5401>  2,036円  +62 円 (+3.1%)  本日終値
 日本製鉄<5401>は大幅反発。3日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表し、純利益を2400億円から3700億円(前期324億3200万円の赤字)へ増額しており、これを好感した買いが膨らんでいる。売上高見通しも6兆円から6兆5000億円(前期比34.6%増)へ引き上げた。鋼材価格の改善やグループ会社の損益好転などが業績を押し上げる。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の決算は、売上高1兆5031億円(前年同期比32.8%増)、純利益1621億2900万円(前年同期420億7100万円の赤字)だった。

■ジョイフル本田 <3191>  1,447円  +42 円 (+3.0%)  本日終値
 ジョイフル本田<3191>は反発。3日の取引終了後、8月20日付で2987万6849株(発行済み株数の28.94%)の自社株を消却すると発表しており、これが好感された。株主還元の拡充及び将来の希薄化懸念の払拭のために実施するという。また、同時に発表した22年6月期単独業績予想は、売上高1310億円(前期比0.4%増)、営業利益118億円(同2.6%増)と2期連続の最高益更新を見込み、年間配当を前期比8円50銭増の42円にするとしたことも好材料視された。マーチャンダイジングの強化により「新たな必需」を取り込むほか、収益構造改革を継続推進し増収増益を目指すとしている。なお、21年6月期決算は、売上高1324億9900万円(前の期比6.1%増)、営業利益115億600万円(同25.2%増)だった。

■船井総研HD <9757>  2,614円  +76 円 (+3.0%)  本日終値
 船井総研ホールディングス<9757>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は3日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比28.5%増の64億円(従来予想は57億円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しは同15.9%増の290億円(従来予想は280億円)に上方修正。主力の経営コンサルティング事業で月次コンサルティング業務及びWEB広告運用代行業務が好調なほか、利益面ではコストの大幅な削減などが寄与するとしている。

■日油 <4403>  5,890円  +170 円 (+3.0%)  本日終値
 日油<4403>が高い。同社はきょう午後2時頃に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比61.9%増の88億4400万円となり、通期計画265億円に対する進捗率は33.4%となった。売上高は同13.4%増の428億3500万円で着地。主力の機能化学品事業では脂肪酸誘導体や界面活性剤などの売り上げが増加したほか、ライフサイエンス事業では食用加工油脂や生体適合性素材などが堅調に推移した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■エービーシー・マート <2670>  6,320円  +180 円 (+2.9%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が反発。3日の取引終了後に発表した7月度概況で、既存店売上高が前年同月比9.2%増と大幅増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて土曜が1日多い曜日並びだったことに加えて、例年よりも梅雨明けが早く、気温の上昇が早まったことから、店舗とオンラインの双方でサンダルを中心とした夏物商品の販売が好調となった。なお、全店売上高は同11.0%増だった。

■花王 <4452>  6,797円  +181 円 (+2.7%)  本日終値
 花王<4452>が反発。中長期波動の分水嶺である75日移動平均線との下方カイ離を解消し底値圏もみ合い離脱をうかがう動き。同社は新型コロナウイルス感染拡大の影響で化粧品などに逆風が意識され株価は大幅に水準を切り下げていたが、一方でハンドソープをはじめトイレタリー商品が好調で業績に貢献している。3日取引終了後に発表した21年12月期第2四半期(1~6月)の決算は最終利益が前年同期比3.8%増の525億3800万円と増益を確保した。1~3月期の時点では3.5%減益であったが、4~6月期は2ケタの利益伸長で前年実績を上回る水準に浮上した。これを好感する買いが優勢となった。テクニカル的にも日足一目均衡表の雲抜けが近づいており、調整一巡で値ごろ感に着目した中長期狙いの買いが入った。

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