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【注目】前週末16日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

AmidAH <日足> 「株探」多機能チャートより

■AmidAH <7671>  1,509円 (+300円、+24.8%) ストップ高

 AmidAホールディングス <7671> [東証M]がストップ高。15日の取引終了後、21年6月期の連結業績予想について、売上高を29億2800万円から31億7100万円(前期比9.5%増)へ、営業利益を2億5300万円から4億円(同41.3%増)へ、純利益を1億5700万円から2億6500万円(同6.4%増)へ上方修正したことが好感され買いが集中した。主要キーワード(印鑑、はんこなど)の検索順位が安定したことや、新型コロナウイルス感染症の影響による購入行動の変化や巣ごもり消費などで、グループECサイトへの流入数が増加し、閑散期の需要が拡大したことが売上高を押し上げた。また、広告運用及び販促費の見直しを行ったことや人件費比率が減少する見込みとなったこと、キャッシュレス還元事業による補助金収入が予想より増加したことなども寄与した。あわせて従来は無配を予定していた配当予想について、初の配当となる37円を実施すると発表。更に6月30日を基準日として、1株を2株に株式分割するとしたことも好材料視された。

■HIOKI <6866>  5,150円 (+700円、+15.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。HIOKI <6866> がストップ高。15日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)連結決算で、売上高69億4900万円(前年同期比19.2%増)、営業利益13億9700万円(同78.6%増)、純利益10億7800万円(同86.6%増)と大幅増益となったことが好感された。主要顧客である自動車及び電子部品業界で設備投資の回復が進みバッテリー、モーター、5G関連の計測器需要が高まったことに加えて、在宅勤務やWeb会議が普及したことでデータセンターの投資が進み、保守管理用計測器の需要も増加した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高239億円(前期比10.3%増)、営業利益30億円(同21.5%増)、純利益23億2000万円(同12.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■大日光 <6635>  639円 (+80円、+14.3%) 一時ストップ高

 大日光・エンジニアリング <6635> [JQ]が急反騰。同社は15日、宇宙工学関連を中心とした研究開発や新事業の創出などで、帝京大学と包括的連携協定を締結したと発表。帝京大学理工学部航空宇宙工学科の宇宙システム研究会などが中心となり、21年度中の打ち上げに向けて宇宙航空研究開発機構(JAXA)革新的衛星技術実証2号機の準備が進められており、同社は搭載予定の人工衛星「TeikyoSat-4」の電源供給回路の設計及び製造などに携わっている。両者はこのプロジェクトを皮切りに、知的・人的・物的資源の相互活用などを進めながら連携を強化するとしている。

■エスユーエス <6554>  510円 (+59円、+13.1%) 一時ストップ高

 エスユーエス <6554> [東証M]が急反騰。15日の取引終了後、集計中の21年9月期第2四半期累計(20年10月-21年3月)連結業績について、売上高が46億3000万円から46億5000万円(前年同期比1.6%増)へ、営業利益が3000万円から9000万円(同73.5%減)へ、純利益が2億円から2億4500万円(同12.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。上期は新型コロナウイルス感染症の影響を受けているものの、売上高は計画に対して微増の見込みとなったほか、賞与引当金を中心に再精査したことが要因としている。

■アエリア <3758>  684円 (+70円、+11.4%)

 アエリア <3758> [JQ]が急反騰。15日の取引終了後、子会社リベル・エンタテインメントの男性向けオリジナルゲーム「蒼焔の艦隊 (そうえんのかんたい)」が150万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これが好感された。「蒼焔の艦隊」は、第2次世界大戦下を舞台に、プレイヤーが「蒼焔艦隊」の総司令官として、所属不明の「影の艦隊」と戦うというストーリー。17年9月に配信を開始し、リアルな海戦が楽しめることからDL数を伸ばしている。

■AIins <4488>  38,950円 (+3,350円、+9.4%)

 AI inside <4488> [東証M]が大幅高で4日続伸。NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT、川崎市幸区)は16日、自社のRPAツール「WinActor」とAIinsのエッジコンピューター「AI inside Cube」の連携を開始したと発表。これにより、AIinsが提供する「ワクチン接種管理業務ソリューション」で「WinActor」による自動化・効率化が実現できたとしており、これが材料視されたようだ。両社は2020年2月に、「WinActor」とAIinsのAI-OCRサービス「DX Suite」との組み合わせによる企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を発表するなど、互いの製品に関するテクノロジーパートナー契約のもと連携強化を図ってきた経緯がある。

■ブロンコB <3091>  2,583円 (+213円、+9.0%)

 東証1部の上昇率5位。ブロンコビリー <3091> が急伸。2400円台前半を横に走る25日移動平均線を上回りトレンド転換を印象づけた。同社は炭焼きステーキを提供する郊外型レストランをチェーン展開する。15日取引終了後、非開示だった21年12月期の業績予想を発表した。新型コロナウイルスのワクチン普及などを背景に下期にかけて回復色が強まり、営業利益は前期比4倍となる6億5000万円を予想。また未定だった年間配当は前期実績比6円増配となる16円を計画しており、これを評価する投資資金が流入した。

■トリドール <3397>  1,764円 (+139円、+8.6%)

 東証1部の上昇率6位。トリドールホールディングス <3397> が続急伸。16日午前9時40分ごろ、孫会社にあたる香港のタムジャイ・インターナショナル(TJI)が、香港証券取引所メインボードへ上場申請したと発表しており、これが好材料視された。TJIは、18年1月にグループ会社となった香港、中国本土及びシンガポールで米線(米の麺)料理を提供するレストランチェーン。業績への影響は、現在申請の精査中であるため、業績へ重要な影響を与える事象が生じた場合、明らかにするとしている。

■ジェネパ <3195>  612円 (+47円、+8.3%)

 ジェネレーションパス <3195> [東証M]が急反発。15日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高が前年同月比15.0%増となり、今期に入り最も高い伸び率となったことが好感された。

■長野計器 <7715>  1,260円 (+95円、+8.2%)

 東証1部の上昇率8位。長野計器 <7715> が大幅高で5日続伸、18年8月以来約2年8ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。車載向けを主力とする圧力計・圧力センサーメーカーで業界他社と一線を画す技術力に定評がある。燃料電池車の普及局面で商機拡大が期待されている。水素ステーション向けに高圧水素用圧力センサーを提供。また、今月に入ってトヨタ自動車 <7203> が手掛ける燃料電池車として話題を呼んでいる新型「MIRAI」に圧力センサーが採用されたことを発表した。これは初代MIRAIに続く供給となり、長野計器の高技術力に裏打ちされた商品競争力に改めて注目が集まった。業績も22年3月期は半導体製造装置向けセンサー需要を取り込みV字回復の思惑が高まっている。

■フルヤ金属 <7826>  7,740円 (+560円、+7.8%)

 フルヤ金属 <7826> [JQ]が続急伸、年初来高値を更新した。15日の取引終了後、21年6月期の連結業績予想について、売上高を233億円から320億円(前期比40.2%増)へ、営業利益を45億円から79億5000万円(同2.2倍)へ、純利益を29億円から50億4000万円(同98.9%増)へ上方修正したことが好感された。20年11月から一部貴金属価格が想定を大きく上回り推移していることに加えて、単結晶育成ルツボをはじめとするイリジウム製品や有機EL向け化合物、電極向け貴金属化合物などの受注が好調に推移していることなどが要因としている。

■インフォネ <4444>  1,419円 (+98円、+7.4%)

 インフォネット <4444> [東証M]が急反発。同社は企業のホームページ制作に際してWebサイトのデザインやコンテンツ管理・運営などを行っている。15日取引終了後、Webサイト構築やチャットボット導入支援を手掛けるアイアクトの全株式を博展 <2173> [JQG]から取得し、子会社化することを発表した。取得価額は概算で6億7400万円、株式譲渡実行日は4月末を予定している。これによる業容拡大効果を見込んだ買いを呼び込む形となった。

■エルテス <3967>  1,379円 (+95円、+7.4%)

 エルテス <3967> [東証M]が急反発し年初来高値を更新。15日の取引終了後、内閣府が20年12月から行ってきた「スーパーシティ型国家戦略特区」対象地区への公募に関して、12地方公共団体から主要な事業者の候補として選定されたと発表しており、これが好感された。これまでのデジタル分野での経験を生かしたデジタルガバメント化の取り組みによって、各地方公共団体のスーパーシティ構想を含めたデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するという。同時に、デジタルガバメントに関わるシステムへのセキュリティー対策ソリューションの提供を開始するとあわせて発表した。なお、両件が業績に与える影響は軽微としている。

■ブイキューブ <3681>  3,130円 (+176円、+6.0%)

 ブイキューブ <3681> が急反発。16日午後2時ごろ、関連会社テレキューブサービスが、JR新大阪駅及びJR大阪駅に個室型スマートワークブース「テレキューブ」を設置し、4月23日以降順次営業を開始すると発表しており、これが好感された。「テレキューブ」は、セキュリティーが保たれた静かな環境で、資料作成やメールなどの業務、電話、Web会議などでのコミュニケーションが可能なワークブース。コロナ禍における新たなニーズに対応するため、生活に密着した場である「駅」にテレキューブを設置することで、オフィスや自宅以外の「第3の仕事場」として快適なスペースを提供するとしている。

■アクロディア <3823>  201円 (+11円、+5.8%)

 アクロディア <3823> [東証2]が急反発。15日の取引終了後、興和(名古屋市中区)の「アドバンス健康経営プログラム」事業に抗体パスポートのシステムをライセンス提供すると発表しており、これが好感された。興和の「アドバンス健康経営プログラム」事業は、従来からの健康経営サービスを刷新したもので、なかに新型コロナウイルス感染症対策が可能なスマートフォンアプリ「MAIパスポート」が含まれているのが特徴。「MAIパスポート」はアクロディアの「抗体パスポート」のシステムを興和にライセンス提供したうえで、新たな機能の追加などを行う形でアクロディアが開発したもので、興和が21年1月に開設した富士検査センター及び順次開設予定の東京、名古屋、大阪の4検査センターで実施するPCR検査との連携も可能としている。なお、同件による今後の業績に与える影響は、現時点では未定としている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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