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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アンジェス <4563>  1,088円 (-98円、-8.3%)

 アンジェス <4563> [東証M]が急反落。21日付の日本経済新聞で「2021年春の臨床試験(治験)終了を予定していたアンジェスのワクチンは、大規模な追加治験を求められたことから、治験時期の終了が遅れることがわかった」と報じられており、これが嫌気された。記事によると、条件付き承認を実質的に活用できなくなったため、追加治験が必要になるが、海外に比べ感染者数が少ない日本で数万人単位の治験を進めるのは難しく、海外での治験が必要となるという。また、実用化時期も予定していた21年中から22年以降にずれ込む見通しとしており、失望感が出たようだ。

■AOKIHD <8214>  696円 (-62円、-8.2%)

 東証1部の下落率4位。AOKIホールディングス <8214> が急反落。同社は19日大引け後に業績・配当修正を発表。21年3月期の連結経常損益を従来予想の30億円の赤字→84億円の赤字(前期は55億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

■ルネサス <6723>  1,168円 (-60円、-4.9%)

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が大幅続落。主力の那珂工場(茨城県ひたちなか市)で19日に火災が発生し、車載用半導体の生産ラインが停止したことが嫌気された。生産再開には1ヵ月程度、正常化には3ヵ月超かかるとみられており、自動車メーカーの生産に影響が波及することも警戒された。同社は自動車などの機器制御に使うマイコンと呼ぶ半導体で約2割のシェアを持っている。

■ファストリ <9983>  86,890円 (-4,130円、-4.5%)

 ファーストリテイリング <9983> が大幅続落。前週末と合わせて1万円を超える大幅安。日経平均は前週末に続き600円を超える下げで目先波乱展開となったが、日経平均寄与度の高い同社株への売りが大きく影響した。前週末まで行われた日銀の金融政策決定会合ではETF買い入れについて年6兆円の下限撤廃だけでなく日経平均連動型を除外すると発表したことが、全体相場を大きく崩す背景となった。このほか、225先物を絡めたインデックス売りで、ファナック <6954> など値がさ株への売り圧力が目立つ展開に。

■日経レバ <1570>  32,300円 (-1,500円、-4.4%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅続落、一時1650円安と大きく売り込まれた。前週末まで行われた日銀の金融政策決定会合で、ETF買い入れについて年6兆円の下限撤廃だけでなく日経平均連動型を除外すると発表したことが波紋を呼び、前週末の後場に日経平均株価は波乱安の展開となったが、22日もその流れが続いた。日経平均にリンクされたETFで変動率が2倍に基本設定されている日経レバも下値模索の動きが加速した。全体相場のボラティリティが高まると個人投資家をはじとした短期筋の売買が活況となる傾向がある。

■トヨタ自動車 <7203>  8,362円 (-282円、-3.3%)

 トヨタ自動車 <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株が総じて軟調な動きを強いられた。外国為替市場では米長期金利の上昇を背景とした日米金利差拡大思惑からドルが買われ、22日は1ドル=108円台後半の円安水準に傾いた。これは自動車セクターにとって輸出採算改善につながる追い風材料だが、一方で半導体不足による生産調整が長引く可能性が出ており、株価の重荷となった。また、車載マイコン大手のルネサスエレクトロニクス <6723> の工場火災で供給正常化には時間がかかるとの思惑がマイナス材料となった。

■アイピーエス <4390>  2,909円 (-89円、-3.0%)

 アイ・ピー・エス <4390> が大幅続落。前週末19日の取引終了後、従来無配を予定していた21年3月期の配当予想について、期末に10円を実施し年間配当を10円(前期無配)にすると発表したが、市場の反応は限定的だった。20年12月25日にマザーズから東証1部へ市場変更したことを受けて、10円の記念配当を実施するという。

※22日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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