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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ブティックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ブティックス <9272>  3,780円 (+700円、+22.7%) ストップ高

 ブティックス <9272> [東証M]がストップ高。前週末19日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、売上高を11億3900万円から12億1900万円(前期比10.2%減)へ、営業利益を8100万円から2億2000万円(同17.6%増)へ、純利益を6100万円から1億4800万円(同13.8%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感された。商談型展示会事業で、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に回復に向かい、予想を上回るペースで出展小間契約の獲得が進捗したことに加えて、全出展小間数の約5割を占める「東京ケアウィーク’21」の開催を無事完了したことが寄与した。また、M&A仲介事業で、前期からの課題だったコンサルタントの教育体制の整備や仕組化が完了したことにより、想定を上回るペースで成約が進捗したことも貢献した。

■MICS化学 <7899>  438円 (+80円、+22.4%) ストップ高

 包装フィルムメーカーのMICS化学 <7899> [JQ]がストップ高で12日続伸。16日の取引終了後、21年4月期の連結経常利益を従来予想の3300万円から5100万円へ上方修正すると発表。従来の28.3%減益予想から一転して10.9%増益見通しとなり、これが好材料視された。新型コロナウイルス感染症の業績への影響が想定を下回ったことに加え、経費抑制を進めたことを上振れの要因に挙げている。なお、同時に発表した20年5月~21年1月期(第3四半期累計)の経常利益は前年同期比18.6%増の5100万円だった。

■INC <7078>  4,110円 (+700円、+20.5%) ストップ高

 INCLUSIVE <7078> [東証M]がストップ高。前週末19日の取引終了後、4月12日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家層の拡大を図り、株式の流動性を高めることが目的という。また、東京証券取引所が22日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする臨時措置を解除すると発表しており、売買の自由度が増すとの見方も強まった。なお、日本証券金融も増担保金徴収措置を解除した。

■高見サイ <6424>  1,093円 (+150円、+15.9%) ストップ高

 高見沢サイバネティックス <6424> [JQ]がストップ高。22日午前11時45分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を125億円から127億5000万円(前期比22.6%減)へ、営業利益を5億8000万円から8億6000万円(同30.6%減)へ、純利益を3億9000万円から5億8000万円(同29.9%減)へ上方修正し、あわせて10円を予定していた期末配当予想を12円に引き上げたことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により一部の売上高は減少したものの、主に交通システム機器及びメカトロ機器で機器の改造などが堅調に推移していることが要因。また、原価低減や経費削減に努めていることも寄与する。

■ケアサービス <2425>  916円 (+119円、+14.9%)

 ケアサービス <2425> [JQG]が急反騰。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を86億3100万円から86億9200万円(前期比4.0%減)へ、営業利益を2億6000万円から3億400万円(同2.5倍)へ、純利益を1億6500万円から2億400万円(同15.7%減)へ上方修正したことが好感された。2度目の緊急事態宣言を受けて、主力のデイサービスでは既存・新規の利用者数がともに継続的に減少するものと見込んでいたが、想定した水準を上回って推移したことが要因。また、訪問系介護サービス及びエンゼルケアサービスも、想定以上に好調に推移しているという。

■岩井コスモ <8707>  2,006円 (+205円、+11.4%)

 東証1部の上昇率2位。岩井コスモホールディングス <8707> が大幅に4日続伸。同社は前週末19日取引終了後、これまで未定としていた21年3月期の期末配当を97円とすると発表した。前期の期末配当は55円であったことから、増額幅の大きさがポジティブサプライズとなった。年間ベースでは117円(前期実績75円)となり、配当利回りは前週末終値ベースで6.5%となる。

■日住 <8854>  1,948円 (+199円、+11.4%) 一時ストップ高

 日住サービス <8854> [東証2]が急反騰、一時ストップ高の2149円に買われた。前週末19日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を10万株(発行済み株数の6.27%)、または2億円としており、取得期間は4月1日から4月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び企業価値の向上を図ることが目的としている。

■ライトアップ <6580>  6,100円 (+550円、+9.9%)

 ライトアップ <6580> [東証M]が3日続伸。同社は22日、阿波銀行 <8388> に助成金・補助金自動診断システム「Jシステム」のOEM提供を開始したと発表。新たな買い手掛かりとなったようだ。同社は2020年4月から「Jシステム」のOEM提供を開始し、21年2月時点で400社を超える企業や金融機関が導入。阿波銀は「Jシステム」を活用することにより、取引先にオンライン上でいち早く公的支援制度(助成金・補助金)の情報提供を行うことが可能になる。

■パスコ <9232>  1,519円 (+126円、+9.1%)

 東証1部の上昇率5位。パスコ <9232> が続急伸。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を533億円から550億円(前期比1.6%増)へ、営業利益を30億円から40億6000万円(同14.5%増)へ、純利益を17億円から25億3000万円(同27.1%減)へ上方修正し、あわせて25円としていた期末一括配当予想を35円に引き上げたことが好感された。国内公共部門の受注が堅調なことに加えて、生産効率の向上に伴う利益率の改善なども寄与した。

■VTHD <7593>  476円 (+39円、+8.9%)

 東証1部の上昇率6位。VTホールディングス <7593> が大幅高で3日続伸。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を58億円から75億円(前期比42.1%増)へ、純利益を32億円から43億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は1990億円(同4.1%減)の従来見通しを据え置いたものの、2月時点の業績動向を踏まえて見直しを行った結果、各利益が予想を上回る見通しという。

■ミタチ産業 <3321>  676円 (+50円、+8.0%)

 東証1部の上昇率10位。ミタチ産業 <3321> が急反発。前週末19日の取引終了後、21年5月期の連結業績予想について、売上高を320億円から340億円(前期比0.4%増)へ、営業利益を5億円から8億円(同5.4%増)へ、純利益を3億円から5億4000万円(同8.9%増)へ上方修正しており、これが好感された。主要顧客である自動車分野でのユーザーの生産活動の回復や、中国での受注が堅調であることが要因としている。

■光陽社 <7946>  1,010円 (+74円、+7.9%)

 光陽社 <7946> [東証2]が急反発、一時12.2%高の1050円に買われた。22日前場の取引時間中に、サイブリッジ(東京都渋谷区)が関東財務局に提出した大量保有報告書で、サイブリッジと共同保有者の同社株保有割合が5.15%となり、新たに5%を超えたことが判明した。なかで、保有目的を「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこともありうる」とし、重要提案行為について「TOB価格の見直し等」としていることから、思惑的な買いが向かったようだ。報告義務発生日は3月18日。なお、同社には現在、犬養岬太社長が代表取締役を務める企業がMBOの一環として、1株935円でTOBを実施中だ。

■大豊工業 <6470>  1,082円 (+76円、+7.6%)

 大豊工業 <6470> が全般急落相場に抗して急伸、昨年来高値を更新。寄り付き92円高の1098円まで駆け上がる場面があった。トヨタ系の軸受けメーカーで、EV向けバッテリー、モーター、パワーコントロールユニットなど電動化製品への取り組みにも積極的。燃料電池車では“新型ミライ”向けにアルミダイカスト製品を供給している。トヨタ系の強みを生かし、業績は22年3月期にV字回復が期待されている。有配企業にしてPBRは依然0.5倍前後と解散価値の半値水準にあり、バリュー株としての側面でも買いやすさがある。

■ビザスク <4490>  4,195円 (+215円、+5.4%)

 ビザスク <4490> [東証M]が急反発。前週末19日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が15億2000万円から16億円へ、営業利益が9000万円から2億1000万円へ、純利益が9500万円から1億9500万円へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。2度目の緊急事態宣言を受けて、需要期である1月後半から2月の業績を慎重に予測していたが、1~2月の「ビザスクinterview」が想定よりも需要が大きく、法人クライアント口座数と1口座当たりの取扱高の双方で従来予想時の前提と比べて上方に推移したことが要因。また、広告宣伝費や採用費、その他の経費などが予想を下回る費消となったことも寄与した。

■三益半導 <8155>  2,770円 (+99円、+3.7%)

 三益半導体工業 <8155> が大幅反発。前週末こそ小休止をいれたものの、5日移動平均線をサポートラインに戻り足を明示、22日は中期波動の分水嶺で2700円近辺を横に走る75日移動平均線も上回り、トレンド転換を印象づけている。シリコンウエハーの研磨加工の先駆で電子部品や半導体装置関連の販売も行っている。電気自動車(EV)のモーター製造に使用される大口径シリコンウエハーや、EV向けで引き合い旺盛なパワー半導体向け製造装置などが収益成長を後押しする。特にパワー半導体については世界的なEVシフトの動きが市場拡大を加速させる方向にあり、顧客企業の増産志向が強力な追い風として意識される。信用買い残も軽く、売り圧力の乏しさに着目した買いが継続した。

■郵船 <9101>  4,065円 (+130円、+3.3%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> の海運大手3社がいずれも大きく上昇したほか、NSユナイテッド海運 <9110> 、明治海運 <9115> なども大幅高に買われた。業種別上昇率で「海運」は東証1部33業種中で断トツ。ワクチンの普及を背景に新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかり、世界経済回復への思惑が強まっている。グローバル物流の活発化で海運セクターの収益機会が高まるとの思惑が継続的な買いを誘導した。そのなか、コンテナ船市況の高騰に加えて、ばら積み船運賃も急上昇傾向にある。バルチック海運指数はここにきて上げ足が一気に加速、前週末時点で2281まで切り上げており、これは2019年9月以来1年半ぶりの高い水準となった。

■日東工器 <6151>  2,052円 (+60円、+3.0%)

 日東工器 <6151> が大幅続伸。22日午後2時ごろ、21年3月期連結業績予想について、売上高を212億円から221億9000万円(前期比18.0%減)へ、営業利益を14億3000万円から19億6000万円(同50.6%減)へ、純利益を10億4000万円から15億円(同45.5%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を8円50銭から17円50銭へ引き上げたことが好感された。迅速流体継手をはじめ各種製品の売り上げが回復していることが要因。なお、年間配当は30円(前期53円)となる予定だ。

■三井倉HD <9302>  2,246円 (+59円、+2.7%)

 三井倉庫ホールディングス <9302> が反発。22日午後2時ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2440億円から2480億円(前期比2.9%増)へ、営業利益を160億円から170億円(同44.0%増)へ、純利益を90億円から98億円(同53.2%増)へ上方修正したことが好感された。自動車関連貨物の航空輸送が想定を上回り推移していることに加えて、投資有価証券売却益約52億円の計上などが寄与する。

■かどや製油 <2612>  4,545円 (+95円、+2.1%)

 かどや製油 <2612> が4日続伸し昨年来高値を更新。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高は350億円(前期比3.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、営業利益は24億5000万円から30億円(同7.8%減)へ、純利益は16億円から20億5000万円(同19.7%減)へ上方修正し、あわせて65円を予定していた期末一括配当予想を85円へ引き上げたことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大による国内外の外食産業の営業時間短縮などの影響で業務用ごま油や輸出用ごま油の売り上げが減少した一方、2度目の緊急事態宣言下での巣ごもり需要による家庭用ごま油の売り上げが拡大していることに加えて、原料価格が安定していることが寄与した。

■ホトニクス <6965>  6,650円 (+130円、+2.0%)

 浜松ホトニクス <6965> が続伸。前週末19日の取引終了後、第2四半期累計(20年10月-21年3月)連結業績予想について、売上高を708億円から785億円(前年同期比7.6%増)へ、営業利益を96億円から133億円(同8.8%増)へ、純利益を75億円から97億円(同7.7%増)へ上方修正したことが好感された。医用バイオ機器及び産業機器を中心に売り上げが順調に回復していることに加えて、為替レートが想定より円安で推移していることが寄与する。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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