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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

プロパテDB <日足> 「株探」多機能チャートより

■プロパテDB <4389>  2,181円 (+400円、+22.5%) ストップ高

 プロパティデータバンク <4389> [東証M]がストップ高。1月29日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、売上高を21億2600万円から21億3300万円(前期比15.7%増)へ、営業利益を3億7000万円から4億6200万円(同45.2%増)へ、純利益を2億5000万円から3億1500万円(同45.0%増)へ上方修正し、あわせて従来9円を予定していた期末一括配当予想を11円に引き上げたことが好感された。同社は中長期的な成長を実現するための積極的な人材採用を計画しており、機動的な採用を実施しつつ、プロフィットセンターをクラウド事業本部に統合する組織改編などによる業務効率化を図ったことが貢献する。また、複数の大型案件の利用開始や既存顧客の堅調な利用拡大に加え、ソリューションサービス案件における案件執行力の向上により売上原価が減少したことも寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高15億7000万円(前年同期比19.0%増)、営業利益3億5500万円(同92.5%増)、純利益2億4400万円(同99.9%増)だった。

■Tホライゾン <6629>  921円 (+150円、+19.5%) ストップ高

 テクノホライゾン <6629> [JQ]がストップ高。値幅制限上限の150円高は921円を意識させる勢いで投資資金が流入した。光学機器やFA関連機器を手掛けるが、光学機器が教育ICT化に伴う需要を取り込み急速な伸びをみせており業績は急拡大途上。前週末1月29日取引終了後、21年3月期業績予想の上方修正を発表しており、営業利益は従来見通しの15億円から前期比39%増の20億円に増額、これがサプライズを誘った。

■スクロール <8005>  975円 (+150円、+18.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。スクロール <8005> がストップ高。同社は1月29日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比3.0倍の64億円(従来予想は44億円)に引き上げた。売上高見通しは同14.3%増の830億円(従来予想は800億円)に上方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う購買行動の変化や巣ごもり消費の拡大を背景に、通販事業、ソリューション事業、eコマース事業の売り上げが伸長。利益面では売上原価の低減や販促費のコントロールなど事業効率の向上に向けた施策が寄与した。加えて、これまで未定としていた期末配当を44円50銭(前期は5円)にすると発表。中間配7円50銭とあわせた年間配当は52円00銭(前期は10円00銭)となる。

■ZOZO <3092>  3,435円 (+502円、+17.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ZOZO <3092> がストップ高。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1437億円から1450億円(前期比15.5%増)へ、営業利益を395億円から415億円(同48.8%増)へ、純利益を276億円から285億円(同51.6%増)へ上方修正し、あわせて22円を予定していた期末配当予想を23円へ引き上げたことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う消費者のデジタルシフトによる新規獲得会員の増加に加えて、商品供給元であるブランド各社の販促積極化による影響が、外出自粛に伴うファッション・アパレル商材の需要低下の影響を上回ったことが要因としている。また、プロモーション関連費用の減少やPB関連などスポット費用の減少なども寄与した。なお、第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高1084億8000万円(前年同期比18.1%増)、営業利益337億8500万円(同74.3%増)、純利益237億2500万円(同94.9%増)だった。

■Jティッシュ <7774>  739円 (+100円、+15.7%) ストップ高

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]がストップ高。帝人 <3401> が1月29日の取引終了後、同社に対して1株820円でTOBを実施すると発表しており、TOB価格にサヤ寄せする格好となった。再生医療事業及び細胞製品CDMO事業に本格的に参入するのが狙いで、J・TEC親会社の富士フイルム(東京都港区)はTOBに応じる方針。買付予定数は2638万9900株(下限2035万8400株、上限2638万9900株)で、買付期間は2月1日から3月2日まで。なお、TOB成立後、帝人の所有割合は50.13~64.98%になる。

■JVCケンウ <6632>  201円 (+27円、+15.5%)

 東証1部の上昇率3位。JVCケンウッド <6632> が急反騰。同社は29日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益は前年同期比44.2%減の19.7億円に落ち込んだが、通期計画の8.5億円に対する進捗率が232.0%とすでに上回り、さらに3年平均の93.5%も超えた。

■大紀ア <5702>  817円 (+101円、+14.1%)

 東証1部の上昇率4位。大紀アルミニウム工業所 <5702> が急伸し一時、前週末比15.4%高の826円に買われた。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1265億円から1312億円(前期比17.5%減)へ、営業利益を65億2000万円から79億2000万円(同2.6%増)へ、純利益を44億円から54億4000万円(同2.6%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を12円から15円へ引き上げたことが好感された。第3四半期の販売数量が順調に増加したことに加えて、製品価格と原料価格の価格差(スプレッド)が順調に推移したことが要因という。なお、年間配当は25円(従来予想22円)となる予定だ。なお、第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高931億6800万円(前年同期比23.9%減)、営業利益47億1700万円(同16.4%減)、純利益31億3500万円(同22.2%減)だった。

■SCSK <9719>  6,630円 (+810円、+13.9%)

 東証1部の上昇率5位。SCSK <9719> が続急騰。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を3800億円から4000億円(前期比3.8%増)へ、営業利益を410億円から450億円(同12.4%増)へ、純利益を290億円から315億円(同9.5%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を65円から70円へ引き上げたことが好感された。顧客企業において、新型コロナウイルスの感染拡大防止に端を発したリモートワークをはじめとする非対面・非接触の新しい働き方・事業活動の確立に向けてのデジタル化需要が高まっていることに加えて、急激な環境変化に対応するデジタルトランスフォーメーション(DX)・ビジネス革新関連のIT投資需要が増加しており、こうした環境下の足もとの受注動向や第3四半期業績を考慮したという。なお、第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高2908億6600万円(前年同期比3.5%増)、営業利益339億9700万円(同7.8%増)、純利益237億8200万円(同7.2%増)だった。

■NEC <6701>  6,430円 (+730円、+12.8%)

 東証1部の上昇率7位。NEC <6701> が急反騰。株価は前営業日比12.8%高の6430円まで上値を伸ばし、07年7月以来、約13年7ヵ月ぶりの高値をつけた。同社は1月29日の取引終了後に21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算(国際会計基準)を発表。売上高は2兆444億3600万円(前年同期比6.0%減)と減収だったものの、税引き前利益は857億7300万円(同8.8%増)と増益を確保したことが好材料視された。第3四半期から5G基地局の出荷が本格化し、ネットワークサービスの収益が拡大したほか、社会基盤事業では政府のGIGAスクール構想を背景に教育機関向けパソコンを中心に官公向けが増加した。また、費用の効率化が進み販管費が改善したことに加え、土地売却益及び子会社株式売却益を計上したことも利益を押し上げた。

■TOTO <5332>  6,510円 (+720円、+12.4%)

 東証1部の上昇率9位。TOTO <5332> が前営業日比12.6%高の6520円まで上値を伸ばし、昨年来高値を更新した。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の295億円から370億円へ上方修正すると発表。従来の18.3%減益予想から一転して2.5%増益見通しとなり、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルス感染症拡大による影響はあるものの、国内住設事業でリモデルの売り上げが堅調であることに加え、海外事業で中国と米国が好調に推移することが収益を押し上げる。併せて、今期の年間配当を従来計画の60円から70円(前期は90円)に増額修正したことも好材料視された。なお、同時に発表した4-12月期の経常利益は前年同期比15.4%減の262億3200万円だった。

■山陽鋼 <5481>  1,616円 (+159円、+10.9%)

 山陽特殊製鋼 <5481> が急反騰。同社は1月29日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益は66.9億円の赤字(前年同期は10.8億円の黒字)に転落した。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の75億円の赤字→65億円の赤字(前期は15.2億円の赤字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

■アサヒHD <5857>  4,440円 (+435円、+10.9%)

 アサヒホールディングス <5857> が急反騰。同社は貴金属のリサイクルや産廃処理などを手掛けるが、金やパラジウムなど貴金属価格の高騰に加え、産廃処理も半導体市場の拡大などが追い風となった。前週末1月29日取引終了後に21年3月期通期利益予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の210億円から240億円(前期比19%増)に増額しており、これが好感された。更に、好業績を背景に株主還元を強化し、年間配当は従来計画の160円から170円(前期実績は130円)に上乗せしたほか、3月末現在の株主を対象に1株を2株にする株式分割を実施することも発表しており、物色人気を増幅させている。

■ヤマトHD <9064>  2,857円 (+256円、+9.8%)

 ヤマトホールディングス <9064> が急反発。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の680億円(前期比67.4%増)から820億円(同2.0倍)へ大幅上方修正すると発表。15期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好材料視する買いが向かった。同時に発表した4-12月期業績は売上高1兆2956億7600万円(前年同期比3.0%増)、経常利益911億3000万円(同94.6%増)だった。巣ごもり需要を背景に成長が加速するEC領域に対応し、荷物の取扱量が伸びたことに加え、集配効率の向上や幹線輸送の効率化で費用を適正化したことも大幅増益につながった。足もとの業績動向を踏まえ通期予想を大幅増額修正した。同時に、今期の年間配当を従来計画の32円から35円(前期は41円)に増額修正しており、これも好感された。

■日通 <9062>  7,750円 (+640円、+9.0%)

 日本通運 <9062> が急反発し昨年来高値を更新。1月29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆円から2兆500億円(前期比1.5%減)へ、営業利益を550億円から720億円(同21.6%増)へ、純利益を400億円から530億円(同3.0倍)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感された。国際貨物の輸送需要の伸長に加えて、各種費用の削減効果が想定以上に推移したことが利益を押し上げた。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4-12月)業績は、売上高1兆4987億円(前年同期比4.3%減)、営業利益490億6400万円(同8.9%増)、純利益441億300万円(同41.0%増)だった。あわせて200万株(発行済み株数の2.14%)、100億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月1日から3月24日までで、株主への利益還元と資本効率の向上を図るためとしている。

■ニチハ <7943>  3,400円 (+270円、+8.6%)

 ニチハ <7943> が続急伸。同社は1月29日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比18.1%減の84.9億円に減った。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の55円→66円(前期は60円)に増額修正した。

■大同特鋼 <5471>  4,605円 (+335円、+7.9%)

 大同特殊鋼 <5471> が続急伸。同社は1月29日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比80.8%減の41億円に大きく落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の35億円→75億円(前期は242億円)に2.1倍上方修正し、減益率が85.6%減→69.1%減に縮小する見通しとなった。

■アイカ工業 <4206>  3,675円 (+265円、+7.8%)

 アイカ工業 <4206> が急反発。同社は1月29日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比25.0%減の121億円に減った。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の147億円→170億円(前期は213億円)に15.6%上方修正し、減益率が31.1%減→20.3%減に縮小する見通しとなった。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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