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【市況】NY株式:NYダウ710ドル安、ウイルス感染拡大や欧米貿易戦争を警戒

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

米国株式相場は反落。ダウ平均は710.16ドル安の25445.94ドル、ナスダックは222.20ポイント安の9909.17ポイントで取引を終了した。全米各地でウイルス感染者数が連日急増していることや米国が欧州連合(EU)と英国からの輸入品に対し新関税を検討しており欧米貿易戦争勃発への懸念が浮上した。国際通貨基金(IMF)が世界、米国経済の見通しを一段と引き下げ、景気後退が深刻化する可能性を警告したため、大きく下落して寄り付いた。その後、ニューヨークなど北東部3州がウイルス感染急増地域からの訪問者に対して、14日間の隔離要請を発表したほか、携帯端末のアップルがヒューストンの7店舗を再び休業することを発表すると下げ幅を一段を拡大した。セクター別では、エネルギーの下げが目立った一方、公益事業の下げは最小にとどまった。

米北東部3州の隔離要請を受けて、ユナイテッド航空(UAL)などの大手航空会社が下落。さらに、ウイルス急増で、再休業への懸念も広がりカジノ運営のMGMリゾーツ(MGM)やレストラン運営のダーデンレストラン(DRI)などが急落した。電気自動車(EV)のテスラ(TSLA)は米国運輸省(NHTSA)が一部同社生産自動車のタッチパネルの不具合を指摘、調査に入ったことが報じられ急落。クルーズ船運営のカーニバル(CCL)は格付け会社S&Pが同社格付を投資不適格級に引き下げたことが嫌気され下落した。一方、デル・テクノロジーズ(DELL)は、株式81%を保有する仮想化ソフトのヴイエムウェア(VMW)の株式売却やスピンオフ(分離)を含む選択肢を検討しているとの報道で急伸した。

IMFのチーフエコノミストは、株式相場の最近の上昇に関し、「経済の速やかな回復を楽観視し過ぎだ」と警告した。





Horiko Capital Management LLC

《FA》

 提供:フィスコ

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