【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):トレードワークス、ZHD、四国電力など
ペプドリ <日足> 「株探」多機能チャートより
PD<4587>:4960円(+255円)
大幅続伸。いちよし証券ではフェアバリュー6000円継続ながら、レーティングは「B」から「A」に格上げしている。引き続き契約の増加や契約先の開発進展を見込み、中長期の利益成長期待が高いなかで株価が下落したことを格上げの背景としている。JCRファーマ<4552>との共同研究で創薬に成功した特殊環状ペプチド、米クリオ社と共同研究開発を行っているがん免疫治療薬、合弁のペプチスターなどに注目しているようだ。
トレードワークス<3997>:1419円(+166円)
大幅に続伸。法律相談AIチャットボットサービス「スマート法律相談」の提供を開始すると発表している。リーガルテックベンチャーのリーガル・テクノロジーズ(東京都千代田区)と法律相談・弁護士検索を自動化するAIチャットボットサービスに関する開発・実証実験を行っていた。トレードワークスは、複雑な話題であっても自然な会話を実現するための技術開発を行い、関連する特許の査定を受けている。
ZHD<4689>:388円(-34円)
大幅反落。前日にLINE<3938>との経営統合基本合意を正式発表、記者会見を開催している。統合シナジーへの期待は高いものの、統合後は年1000億円規模をAI関連の分野に投資して新規サービスの開発を急ぐともされており、当面の収益の重しになるとの見方もあるようだ。また、統合に際しての新株発行による株式価値の希薄化、複雑な統合スキーム、ガバナンスへの不安などを懸念視する声もあるようだ。
太陽誘電<6976>:2874円(-119円)
大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価は2800円を据え置きとしている。株価の上昇によって極端な割安感が解消されたことを格下げの背景としている。また、21年3月期以降は、需要増に備えた増産投資の継続で固定費負担が増すことから、1ドル=105円の環境下では営業減益になると試算され、競合比で増益率は見劣りするとも指摘している。
四国電力<9507>:1023円(-64円)
大幅続落。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「中立」から「売り」に格下げ、目標株価も1200円から1100円に引き下げている。販売競争における価格下落、伊方原発の利益貢献額の低めの見積もりなどから、21年3月期以降は2年連続の減益を予想としており、21年3月期、22年3月期の経常利益予想は市場コンセンサスを4割近く下回る水準としているもよう。また、配当予想もコンセンサスを下回っているようだ。
弁護士コム<6027>:5390円(+150円)
大幅に続伸。飲食店向け台帳サービスを手掛けるトレタ(東京都品川区)と業務提携を開始したと発表している。トレタが開発・販売する飲食店向け予約・顧客台帳サービスは業界トップのシェアを獲得しており、飲食業界へ弁護士ドットコムの「クラウドサインNOW」の普及を目指す。「クラウドサインNOW」は、これまで紙で締結していた申込書や契約書をタブレットに置き換えて契約締結を行うことができるサービス。
モルフォ<3653>:2775円(+2円)
3日続伸。AIコンサルティングサービスを手掛ける子会社を設立すると発表している。子会社の商号は「モルフォAIソリューションズ」で、モルフォが100%出資する。事業開始は12月の予定。画像に限らないデジタルデータの活用を可能にするコンサルティングサービス、システム構築等のトータルソリューションの提供を推進し、既存顧客との取引の拡大を図るとともに新規顧客開拓を加速させる。
田辺三菱<4508>:1638円( - )
ストップ高買い気配。56%強を出資する親会社の三菱ケミカルホールディングス<4188>が、TOBを実施して同社を完全子会社化すると発表している。TOB価格は2010円で、前日終値に対して約50%のプレミアムとなっている。買い付け期間は11月19日から20年1月7日まで。TOB価格への完全サヤ寄せを目指す動きになっている。なお、三菱ケミHDは売り先行で始まっている。
MDNT<2370>:64円(+1円)
大幅高。九州大学と慢性心不全治療に用いる再生医療等製品の実用化に向けた共同研究契約を締結したと発表している。国内の心不全の患者数は人口の高齢化や生活習慣病の増加、急性心筋梗塞に対する急性期治療の効果向上等により、将来的に心不全の患者数が増加すると見込まれているという。新薬開発への期待に加え、株価が一時的に200日移動平均線を上回ったことも買いにつながっているようだ。
《ST》
提供:フィスコ