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【特集】雨宮京子氏【年末ラリーの前哨戦? ここからの個別株戦略】(1) <相場観特集>

雨宮京子氏(SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアドバイザー)

―米国株は最高値街道、日本株の行方と為替動向を占う―

 NYダウなど米国株の主要指数が揃って史上最高値を更新するなか日本株の出遅れ感が意識され始めた。週明け18日の東京株式市場は日経平均株価が目先筋の利益確定売りをこなして続伸、前週に陰線で下回った5日移動平均線を再び回復してきた。年末相場へ向けた下地が整いつつあるとみてよいのかどうか。今後の株式市場見通しと物色対象として有力視される銘柄を第一線で活躍する市場関係者に聞いた。また、全体相場に大きな影響を及ぼす為替の動向についても専門家に意見を求めた。

●「相場の潮流は変わった、上値指向が続く」

雨宮京子氏(SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアドバイザー)

 東京市場は崩れそうで崩れない。基本観として相場の潮目が変わったという認識が必要ではないか。世界株高の立役者である米国市場の動きがそれを物語っている。昨年はFRBによる利上げ打ち止めで株価は下値を試す展開を強いられた。今年はその逆で、利下げの打ち止めで上値追いに拍車がかかる流れにある。総論的には経済に対する自信の表れ、すなわち来期以降の景気や企業業績の回復を読み込むステージに入ったといってもよい。

 今週は米国の重要経済指標が相次ぐが、そこで世界のリード役を担う米国の強い経済を確認する作業に入ると思われる。また、市場関係者が揃ってポイントに掲げる米中協議の先行きについては、依然として目先警戒感は拭いきれないものの、遅かれ早かれ良い方向に向かうとの見方がコンセンサスとしてマーケットに浸透している。そして、これはおそらく正しいだろう。来年には大統領選挙があり、トランプ米大統領は中国との貿易摩擦についても米国側が果実を得たという実績を残して幕引きを図りたいはずだ。そのタイミングが近づいている。

 日本株も米国株にキャッチアップする形で上値を指向する展開が想定できる。S&P500指数のPERとTOPIXのPERを比較しても日本株の水準訂正は必然の流れだ。来週あたりから東京市場では配当再投資の買いが見込まれ、株式需給面でも追い風が吹く。足もとは11月8日のザラ場高値2万3591円が上値のフシとなるが、ここをクリアして年末相場で2万4000円台を目指す動きを予想する。

 個別の物色対象としては、スマートフォン向け画像センサーや車載向けで活躍余地が高まっているソニー <6758> や、経営コンサルでクラウド 展開に重心を置くシグマクシス <6088> 、クラウドサインで業界を先駆する弁護士ドットコム <6027> [東証M]、製造業人材派遣を主力とし、「リチウムイオン二次電池パック」の展開でも期待が大きいnms ホールディングス <2162> [JQ]、三井系総合設備大手で今上期の好決算と配当増額で脚光を浴びた三機工業 <1961> などに注目している。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(あめみや・きょうこ)
SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアドバイザー。元カリスマ証券レディ。日興証券時代は全国トップの営業実績を持つ。ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスキャスターなどを経て現在に至る。

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