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【特集】大谷正之氏【上昇一服でも強い、年末相場へのシナリオを読む】(1) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―押し目買い意欲は旺盛、リスクオン相場の賞味期限―

 週明け11日の東京株式市場は利益確定の売りがかさむ展開となり、日経平均株価は5日ぶりに反落。ただ、下げ幅は限定的で押し目買い意欲の強さを発揮した。上昇トレンド途上での一服場面の様相が強いが、果たして、今回のリスクオン相場の賞味期限はいつか。株式市場に精通するベテランマーケット関係者2人にここから年末に向けての相場見通しと物色対象について意見を聞いた。

●「年内にバブル後高値2万4448円を更新も」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 日経平均が上昇基調を強めている。この要因として、第1には「米中貿易協議の進展への期待感」、第2には「景気減速懸念の後退」、第3には「9月の中間決算では下方修正がされても悪材料出尽くし感が出ていること」が挙げられる。更に、外国人の買いで需給面が改善したこと、為替が円安方向に振れたこともあるだろう。

 日経平均の次のメドは昨年10月につけたバブル崩壊後のザラ場高値2万4448円となる。2万3000円から上の水準は売買代金がさほど積みあがっておらず真空地帯となっている。昨年12月も今年8月も連結PBR1倍近辺まで下落した後、反発に転じた。過去の例ではPBRがボトムを打った後、約1.4倍の水準まで上昇しており、今回の水準に当てはめると2万8000円前後となる。この水準をトライするのは、まだしばらく先だろうが、日経平均の昨年10月高値更新は通過点とみることができる。目先いったんは調整があるだろうが、年内にも高値更新は期待できると思う。来期の業績は増益が見込め、在庫循環もボトムをつけ今後の景気回復が見込める。更に金融緩和は続く。このため、株価は上がりやすい環境にある。

 年末までの日経平均の想定レンジは下値は2万2700円、上値は2万4500円とみる。個別では、東京エレクトロン <8035> やアドバンテスト <6857> 、それに村田製作所 <6981> 、TDK <6762> などの半導体・電子部品株には投資妙味があるとみている。IoT自動運転に絡み、半導体や電子部品の需要は拡大が見込める。

 また、工作機械株や安川電機 <6506> やファナック <6954> など設備投資関連株も面白い。設備投資関連の受注は今後回復が見込めるだろう。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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