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【特集】桂畑誠治氏【上昇トレンド加速、日経平均はどこまで上がる?】(1) <相場観特集>

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

―NYダウ最高値に追随、2万3000円突破で何がみえるか―

 3連休明けの東京株式市場は、米国株高の後を追う格好で上値追いが加速する展開となり、日経平均株価は一時500円近い上昇で2万3300円台まで上値を伸ばし、年初来高値を更新した。海外ファンド筋の先物買いや一部乗り遅れた向きの実需買いが観測されるなか、買い意欲の強さが際立っている。果たして日経平均の上値追いはどこまで続くのか。第一線で活躍する市場関係者に今後の見通しを聞いた。

●「日経平均は2018年高値を目指す展開に」

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

 全体相場はかなり強気に傾いている。目先は行き過ぎに買われているようにも見えるが、今後もトレンドとして上値を指向する展開は変わらないだろう。結論を先にすれば、日経平均は向こう1ヵ月のうちに昨年10月2日につけたザラ場高値2万4448円奪回を目指す動きが予想される。

 注目された10月の米雇用統計は事前の市場コンセンサスを大きく上回った。今回の統計はGMのストの影響で4万6000人前後、国勢調査のための臨時雇用に伴う反動で2万人程度、合計6万6000人相当の下振れ要因が覆いかぶさっていたが、それにも関わらず非農業部門雇用者数が12万8000人増と堅調な数字だったことで、米国景気減速に対する懸念が後退した。一方、米中貿易協議についても部分合意が近づいているとの見方が出ており、これもポジティブ材料だ。リスクオンの条件が揃うなか、相対的に出遅れる日本株は外国人投資家の実需買いを誘導する状況となりやすい。

 米中協議については依然として予断を許さず、交渉が見込み通りに運ばなかった場合は株価波乱要因となり得るが、仮に観測通りに部分合意に至れば、日米株式市場はこれを素直に好感する形で株高が加速する可能性がある。日本株については企業の決算発表が本格化しているが、最初から業績悪を織り込んでいた強みで通常警戒されるガイダンスリスクについても限定的となっている。

 物色対象としては、引き続き半導体関連などを中心としたハイテク関連株に優位性がある。中国メーカーからの堅調な受注や5G関連の世界的な需要拡大期待によって半導体製造装置市場の力強い回復が見込まれるなか、半導体メモリー出荷についてもここにきて持ち直す傾向にある。また、韓国のハイテク関連の出荷在庫バランスをみても大幅に改善している状況で、関連銘柄に対する見直しの動きが強まりそうだ。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(かつらはた・せいじ)
第一生命経済研究所 経済調査部・主任エコノミスト。担当は、米国経済・金融市場・海外経済総括。1992年、日本総合研究所入社。95年、日本経済研究センターに出向。99年、丸三証券入社。日本、米国、欧州、新興国の経済・金融市場などの分析を担当。2001年から現職。この間、欧州、新興国経済などの担当を兼務。

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