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【特集】激震相場でも我が道を行く!「秋の爆騰ロード躍進株」7連弾 <株探トップ特集>

10月相場は9月とはガラリと趣きを変えた。米景気減速への警戒感が浮上し日本株もその影響を受けているが、テーマに乗る材料株にとってはあまり関係がない。「森より木」の投資戦略で勝利をつかむ。

―「AI」「5G」「ゲーム」「サブスク」「EUV」「M&A」をテーマに材料株を大発掘―

 週末4日の東京株式市場では、日経平均株価が68円高の2万1410円と反発に転じたものの、上値の重さが意識された。前日(3日)には米国株市場の波乱を引き継ぐ形で400円を超える下げをみせていただけに、リスクオフの巻き戻しが入ったとはいえ戻り足の鈍さは否めない。

 実質10月相場入りとなった9月27日を境に、東京市場の風景はガラリとその趣きを変えた。9月相場は先物主導の売り方による買い戻しで、高揚感なき上昇相場を形成したが、それでも買われ過ぎの反動を警戒する投資マインドがマーケットに巣くっていた。それが実質月替わりで配当権利落ちを契機に顕在化した。当面は乱高下する米国株を横目に神経質な展開を余儀なくされそうだ。

●世界景気減速を警戒も「森より木」で対処

 現在の相場のムードを悪くしている最大の要因、それは相次ぐ経済指標の発表を受けて米国の景気減速の足音が聞こえてきたことだ。リセッションを懸念するには気が早過ぎるが、9月のISM製造業景況感指数が10年3ヵ月ぶりの低水準となり、ADP全米雇用リポートで雇用の伸び悩みも明らかとなった。更に、ISM非製造業景況感指数も3年1ヵ月ぶりの水準に落ち込んだことで、市場のセンチメント悪化は回避しようのない状況となっている。

 これは米中貿易摩擦問題による影響が決して中国にとどまるものではなく、米国側にも跳ね返ってきているという現実を暗示している。そして最後の砦であった米国経済の勢いが止まれば、グローバル景気全体が悪化のスピードを速めることは自明の理となる。本稿執筆時点では、日本時間4日午後9時半に発表される9月の米雇用統計の結果は見えていないが、マーケットはトリを担う真打ち的な経済指標を前に、かつてない緊張に包まれていることは確かである。

 日本株も10月は米国株市場及び外国為替市場の動向に大きく左右される相場を余儀なくされそうだ。しかし、相場の懐は深い。全体観・総論だけで地合いの強弱を判断すると本質を見誤ることが多い。個別株物色意欲は旺盛を極めており、ここは「木を見て森を見ず」ではなく、敢えて「森より木を見る」投資スタンスが株式投資において勝利のカギを握ることになる。

●海外市場や消費増税に左右されない銘柄を追う

 ポイントは海外株市場や金利・為替の動向に振り回されない銘柄に視点を向けることだ。また、国内では10月からの消費増税で景気減速リスクが高まっているが、これは銘柄選別におけるひとつのフィルターともなり得る。つまり、増税に伴う負のバイアスがかからないセクターが選好されやすくなるため、それを念頭に置いたうえで成長テーマに見合う銘柄に照準を合わせていく。

 現在の相場でテーマとして有力視されているのはゲーム関連人工知能(AI)関連のほか、次世代通信規格である5G関連、市況底入れが観測される半導体の新たなキーワードとなっているEUV(極端紫外線)、政策減税の思惑が浮上しているM&A関連、そして急速に市場が拡大するサブスクリプションなどが挙げられる。

 今回はこれらのテーマに絡んだ人気素地の高い材料株の中から、上値期待が膨らんでいる7銘柄を厳選エントリーした。

●ここから要注目の爆騰候補7銘柄はこれだ

【アエリアは「A3!」で成長加速、株高本番へ】

 アエリア <3758> [JQ]の上値余地は大きく、ここから25日移動平均線をサポートラインに上げ足を強める可能性がある。同社はオンラインゲームを運営するが、女性層をターゲットにしたニッチ分野で強みを発揮、子会社を通じて展開しているイケメン役者育成ゲーム「A3!」が絶好調で嬉しい悲鳴となっている。来年には「A3!」のシリーズ第3弾リリースが計画されているほか、同タイトルのテレビアニメ化も予定されており、業容拡大期待が更に強まることになる。19年12月期営業利益は前期比7割増益見込みで、20年12月期も増収増益が濃厚。PER14倍台は爆発的な成長力を内包するゲーム関連株としてはかなり割安といえ、有配企業であることもポイントとなっている。<急騰性4・中期的上値余地4>

【サイバーSは業績急回復、天井の高さも魅力】

 サイバーステップ <3810> [東証2]は8月末を境にジリジリと下値を切り上げてきたが、4ケタ大台を回復したことで上昇スピードに弾みがつきそうだ。パソコン向けオンラインゲームの大手で「GetAmped(ゲットアンプド)」など格闘ゲーム分野に強い。クレーンゲームアプリ「トレバ」が好人気を博しており、今期は増台効果も収益押し上げ要因として寄与する見込みにある。20年5月期営業利益は前期比2.8倍の5億円を見込んでおり、業績変化への期待値は高い。株式需給面でも9月に外資系経由で空売りが高水準に入ったが、この時の踏み上げ(買い戻し)が今後の株価を押し上げるパターンが想定される。2017年に暴騰相場を演じ、7980円の高値を形成するなど天井の高さも魅力となる。<急騰性5・中期的上値余地4>

【GCAはM&A推進の国策に乗り大転換前夜】

 GCA <2174> はここ10年間にわたる底値圏にあり大勢トレンド転換の時が近づいている。9月末から10月にかけ急動意した後、全体相場の地合い悪もあって目先筋の利食いを誘ったが、ここでの上昇一服が良い形で底値離脱を後押ししそうだ。同社は独立系のM&A助言会社で米国の同業と経営統合しクロスボーダー案件で強みを発揮する。日本においてもM&A案件は急増傾向にあり、昨年は金額ベースで約29兆9000億円と倍増した(レコフデータ)。政策面からM&A減税に対する思惑が台頭するなか、更にその追い風は強まり、同社の収益機会も一段と高まることが予想される。19年12月期上期営業利益は前年同期比14%増、通期計画では減益を見込むものの、成約件数自体は増勢一途にあり来期は2ケタ成長路線復帰が濃厚だ。<急騰性3・中期的上値余地5>

【リバーエレは5G関連で頭角、大相場の片鱗】

 リバーエレテック <6666> [JQ]は荒い値動きながら、水準を次第に切り上げ大相場の片鱗をみせている。同社は水晶振動子を主力とする電子部品メーカーで、足もとの業績は低迷しているものの高い技術力に定評がある。アジア向け受注の回復で収益は改善傾向にあり、19年4-6月期は売上高が17%増の9億5600万円と2ケタ増収、営業損益は6900万円の損失と前年同期と比べ大きく赤字幅を縮小させている。5G関連向けに世界最小クラスのATカット水晶振動子で商機を捉え、来期以降の業績回復に期待が募る。また、世界最小クラスの音叉型水晶振動子についても需要開拓が進んでいる。滞留出来高は260~290円に固まっていたが、ここを上に抜けたことで株式需給面では真空地帯に入りつつある。かつて13年には爆発的な上昇相場を演じた。<急騰性4・中期的上値余地4>

【ホロンはEUV関連の象徴株として青空圏視野】

 ホロン <7748> [JQ]は2400円近辺のもみ合いを経て上放れが期待できる。昨年12月につけた高値2848円を上抜いて、実質的な青空圏に突入する公算が大きい。同社は半導体向けに電子ビームによるマスク検査装置を製造しており、開発力の高さに定評がある。最近では半導体の製造プロセスにおける微細化が進展するなか、次世代露光技術として脚光を浴びるEUVに絡む需要を取り込んでおり利益成長への思惑が募る。半導体市況の底入れ観測を背景に、来期は業界全体の風向きが変わりそうだ。20年3月期営業利益は前期比4.7%増の8億4900万円を見込むが、21年3月期は2ケタ伸長が有望。信用買い残が枯れた状態にあることで株式需給面からも上値が軽い。<急騰性3・中期的上値余地3>

【FRONTEOは買い好機、AI創薬支援で復活】

 FRONTEO <2158> [東証M]の300円近辺は仕込み場と判断される。米国を中心に訴訟支援ビジネスを手掛けるが、AI技術を駆使したビッグデータ分析などで他社と一線を画す。AIエンジン「KIBIT」を活用した案件を数多く獲得、AI関連のシンボルストック的な位置付けにある。金融のほか医療業界向けで強みを発揮、子会社を通じ独自開発したAIエンジンを使って「創薬研究支援AIシステム」を提供するなど着実に業容を広げているが、IBMが開発したAI「ワトソン」が創薬活用から撤退したこともあり収益機会が高まっている。20年3月期の業績低迷が嫌気されているものの、昨年6月から既に株価は4分の1以下になり売り物は出尽くした。ここからは来期以降の収益回復を買う局面に入る。<急騰性3・中期的上値余地4>

【アライドアキはサブスクで業績も株価も浮上へ】

 アライドアーキテクツ <6081> [東証M]も底値圏からの戻り相場が本格化しており、この流れに乗ってみたい。SNSを活用した企業のマーケティング支援を行うが、Webソリューションとの融合によりニーズを捉え、新規顧客の開拓が進む。ここ市場拡大が急となっているサブスクリプション型プロダクトが好調で収益に貢献している。そうしたなか、同社ではマーケティング課題を議論する「サブスクサミット2019」を今月末に実施する。19年12月期上期は営業損益が4100万円の赤字ながら通期では2億5100万円と3期ぶりの黒字化が見込まれている。株価は3月25日に734円の年初来高値をつけており、戻り余地大。短期テクニカル的にも25日・75日移動平均線のゴールデンクロス示現で好機が訪れている。<急騰性4・中期的上値余地3>


「秋の爆騰ロード躍進株」7連弾
銘柄 <コード>      急騰性   中期的上値余地
FRONTEO <2158>  ☆☆☆    ◆◆◆◆
GCA <2174>      ☆☆☆    ◆◆◆◆◆
アエリア <3758>     ☆☆☆☆   ◆◆◆◆
サイバーS <3810>    ☆☆☆☆☆  ◆◆◆◆
アライドアキ <6081>   ☆☆☆☆   ◆◆◆
リバーエレク <6666>   ☆☆☆☆   ◆◆◆◆
ホロン <7748>      ☆☆☆    ◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中期的上値余地は◆が多いほど大きい。

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