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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):信越化、東エレク、コロプラ

信越化 <日足> 「株探」多機能チャートより
■信越化学工業 <4063>  11,365円  +100 円 (+0.9%)  本日終値
 信越化学工業<4063>はしっかり。SMBC日興証券が3日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を1万1150円から1万3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、300ミリウエーハや塩ビ樹脂(PVC)の値上げ、シリコーンやマスクブランクス、フォトレジストに代表される主要製品群の数量増に加えて、固定費などのコストコントロールにより増益基調が続くと予想。不透明な事業環境下にあって、業績の安定感やマネジメントのクオリティの高さが一層際立つ局面と評価している。

■東京エレクトロン <8035>  21,030円  +175 円 (+0.8%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株が買い優勢の展開。前日の米国株市場では米ISM非製造業景況感指数が予想を大きく下回る結果となったことで米景気減速への警戒感が一段と強まったが、FRBによる追加利下げ期待を足掛かりに買い戻された。そのなか、半導体関連株も買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反発に転じている。東京市場も足もとはこの流れを受け、半導体関連に対するセンチメントが改善する格好となった。

■幸楽苑ホールディングス <7554>  2,193円  -144 円 (-6.2%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 幸楽苑ホールディングス<7554>が大幅続落。3日の取引終了後に発表した9月度の売上速報で、既存店売上高が前年同月比4.1%減と12カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。前年に比べて土曜日が1日少ないことに加えて、前年は「創業祭」を初めて開催したインパクトが大きく客数が大きく増加したが、今年は台風15号の影響で客数が同5.8%減と減少したことが要因としている。

■コロプラ <3668>  1,603円  -78 円 (-4.6%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 3日、東証と日証金がコロプラ <3668> について4日売買分から信用取引に関する臨時措置を強化すると発表したことが売り材料視された。東証は委託保証金率を現行の50%以上(うち現金を20%以上)→70%以上(うち現金を40%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の50%(うち現金を20%)→70%(うち現金を40%)とする。信用規制強化による人気離散を警戒した売りが向かった。

■不二越 <6474>  4,460円  -155 円 (-3.4%)  本日終値
 不二越<6474>が3日続落。3日の取引終了後、19年11月期の連結業績予想について、売上高を2600億円から2500億円(前期比0.9%減)へ、営業利益を170億円から135億円(同11.8%減)へ、純利益を105億円から81億円(同9.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。米中通商問題の影響などで中国を中心に海外向け販売が減少していることに加えて、国内向けでも産業機械分野などで需要が低減していることが要因という。また、為替が想定よりも円高に推移していることも響くとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(18年12月~19年8月)決算は、売上高1872億9700万円(前年同期比0.3%減)、営業利益106億1600万円(同13.0%減)、純利益63億900万円(同12.5%減)だった。

■三菱UFJ <8306>  537.7円  -4.2 円 (-0.8%)  本日終値
 メガバンクが安い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>と三井住友フィナンシャルグループ<8316>が3日続落と軟調に推移しているほか、みずほフィナンシャルグループ<8411>も続落している。米国の景気減速懸念が強まるなか、10月米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が浮上。米長期金利が低下し3日の米株式市場ではJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が下落した。これを受け、この日の東京市場でも、金利低下による利ザヤ縮小懸念から大手銀行株には売りが先行する展開となっている。

■エービーシー・マート <2670>  6,740円  -40 円 (-0.6%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>がしっかり。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019年3~8月期の連結営業利益は250億円強と、前年同期比で2%程度増えたようだ」と報じられており、会社側の従来予想である244億円(前年同期比1.0%減)から一転して増益になるとの観測が好感された。記事によると、スニーカー人気を背景に、台湾など海外店舗を中心に売れ行きが伸びたという。また、Tシャツなどアパレルも好調で収益を下支えしたとしている。一方で、7月以降に韓国で発生した、日本企業への不買運動による影響が懸念されるともしており、9日に発表予定の中間決算への関心が高まりそうだ。

■SUMCO <3436>  1,464円  -8 円 (-0.5%)  本日終値
 SUMCO<3436>が続落。SMBC日興証券は3日、同社株の投資評価を「2」から「3」へ引き下げた。目標株価は1300円から1020円に見直した。同証券では、今期に次いで来期も大幅減益・減配を予想している。台湾子会社の業績悪化や円高で19年12月期の連結営業利益は従来予想の650億円から490億円に下方修正している。今期配当も50円から36円への減配を見込む。20年12月期の同利益も615億円から340億円に見直した。1株利益も45円から26円への減額を予想している。

■日本エンタープライズ <4829>  287円  +59 円 (+25.9%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 日本エンタープライズ<4829>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は3日、トヨタ自動車<7203>などが出資するMONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)が設立した、モビリティイノベーションの実現に向けた企業間の連携を推進する「MONETコンソーシアム」に参画したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。同社は参画目的として、渋滞情報など交通情報を提供するほか、自動運転の実証実験を行う自社グループが、業界・業種を問わず多くの事業者と連携することで、Maas(モビリティ・アズ・ア・サービス)に関連した新たな価値創造や事業領域の拡大を目指すためとしている。また同日には、トラディション日本(東京都港区)との報酬を巡る訴訟について、和解が成立したことも明らかにしている。

■レイ <4317>  641円  +100 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 レイ <4317> [JQ]がストップ高。3日大引け後、20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の1.5億円→5.4億円に3.6倍上方修正したことが買い材料視された。映像機器レンタル部門の受注が改善したほか、第3四半期に売上計上を予定していた案件の一部前倒しも収益を押し上げた。適正利益の確保やコスト管理の徹底、経費削減に注力したことも上振れに貢献した。併せて、通期の同利益を従来予想の6.5億円→9.5億円に46.2%上方修正。従来の26.3%%減益予想から一転して7.7%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

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